ノーベル医学生理学賞を受賞した中山伸弥さんと科学ライターの緑慎也さんの共著です。
Wシンヤ^^ですね。
2部構成で、第1部は「iPS細胞ができるまで」と「iPS細胞にできること」、第2部はインタビューです。
「中学生から読める」といううたい文句どおり、とても読みやすい文章です(もしかしたら聞き書き?)。
中学生どころか小学生だって十分読みこなせます。
もっとも頭の固くなった私のような年寄りは、読めてもちゃんと理解できたかどうかは定かではありませんが。
ただ確信できるのは山中さんが超のつくいい人であること。
iPS細胞が研究室の多くの若い人たちに支えられて生まれたことを何度も言っています。
海外に頭脳流出しても、仕方ない状況の中で、「日本で生まれた技術だからこそ、日本が世界をリードすべき」と言い切る山中さんの研究を日本は国をあげて応援しなければいけないと思います。
ノーベル賞に続いて、「生命科学ブレークスルー賞」の第1回受賞者にも選ばれて、ノーベル賞をはるかにしのぐ、2億8000万円の賞金を受けることになった中山さん、
「大変光栄に思います。これまで、私の研究を支えてくださった仲間の研究者や家族に感謝します。この受賞を励みに、iPS細胞技術の1日も早い医療応用を目指して努力してまいります」
と、あくまでも謙虚です。
iPS細胞が山中先生のもとで育っていくことは、人類にとって大きな幸運だと思わざるを得ません。