さて、『杏のふむふむ』の中の一文「文楽と暖簾」には文楽の人形遣い、桐竹紋寿さんとの親交が書かれています。
ちなみに紋寿さんは80近いお歳、主遣いのベテランです。
そして同じエッセイで、三浦しをんさんのこの『仏果を得ず』がおもしろかったと紹介されていました。
『仏果を得ず』は高校でろくすっぽ勉強してこなかった主人公が、修学旅行で訪れた(連れて行かれた
^^)国立劇場で文楽に出合って衝撃を受け、国立劇場の文楽の研修生となり、太夫(語り)として成長していく話です。
たまたま主人公が選んだ仕事が文楽なのであって、しをんさんならではの読みやすい青春小説です。
もちろん、文楽がとても身近になったことも確かです。
ちょうどこの本を手にしたころ、夫が応募していた「大阪の文楽」を紹介する講座の受講券が当たりました。かなりの倍率だったようです。
以前、文楽を観たことはありましたが、ほとんど初めてといっていい状況です。
それに、橋下大阪市長が補助金をカットすると息巻いていた「文楽」ってどんなん?という興味もありました。
はからずも、小説と実際の舞台の相乗効果を味わえました。
ただ、『仏果を得ず」という本のタイトル、はっきりと理解できずにいます。
理解力、解釈力、杏ちゃんにかなわない私です。