秋晴れの日曜日、かねてから行きたいと思っていた場所。
白洲次郎と正子夫妻が過ごした家が「武相荘」 と称して
小田急線鶴川駅から15分の所にあります。
入り口の長屋門
白洲次郎(1902-1985)
若くしてイギリスに留学、吉田 茂に講われてGHQとの
折衝に当たるが、政界入りを求められても、生涯在野を貫きました。
遺言は「葬式無用・戒名不用」と正子夫人に残しました。
白洲正子(1910-1998)
樺山伯爵家の次女として生まれ、アメリカ・ハートリッジスクールに留学
帰国後次郎と結婚 文学・骨董の世界に踏み込みました。
白洲次郎が神戸一中に在学していた時に父、白洲文平から
初めて買い与えられたアメリカ車1916型ペイジ Six-38
受付を入るとこのようなクラシックカーと、飾りが目を引きます
若き日を彷彿とさせます。
門を入ると昔のままの森の中の竹林にいざなわれます
昔、養蚕を営んでいた農家を改造して自分たちの
趣向に沿った家となり、室内はお2人の趣味に彩られています(写真はNG)
あまり手入れをしない森の中にも燈籠やシンプルな石象
などが置かれていました。
ふんだんに竹を用いたり籠なども上手に装飾しています。
ここが母屋の入り口になります。
次郎氏が農業に励んだ証拠もあります。
丁度、柿の実も。
華美という言葉は当てはまらない静謐と日本の美
手創りを旨とした落ち着きのあるお庭と家。
わざわざ2時間かけて行く価値はありました。
今まで本を読んだり、正子氏の随筆に傾倒していましたが
実際にこの目で見る事が出来たことが嬉しかったです。
帰りは深い緑に包まれた長屋門を後にしましたが、
心が豊かに気持ち良い秋の一日になりました。
武蔵野国と相模の国の境界近くであることと「無愛想」とを掛けたネーミングもユーモアがあっていいですね。
以前から行きたいと思いつつ遠いなぁ~と、しり込み
していましたが、思い切って行きました。
白洲次郎の潔しとする信条を貫いて生きた事や、
正子氏の骨董やお能に対する姿勢などの著書を、図書館からよく借りたり、自分でも購入したりしていました。
今回は実際に彼らの生活様式を見てくることが
出来たように思います。
経済力があっても、生き方に潔く、自分たちでものつくりすることなど、賛同することが多いと感じました。
なかなか趣きのあるところですね!
町田の方はあまり足が向かないのですが、
今度、知人がお店(居酒屋)を出すというので、
そのときに合わせて行ってみたいと思います。
この「武相荘」ってネーミングがユニークですね(笑)?
見たいと思っても、捜索隊を家じゅうに派遣してもなかなか見つからない。
なぜかというと、あの方の身につけられている知識って、自分の生活の中で身近に触れられて来られたものなのですよね。
本を読みながら、そんなことに思い至ると、我が身が情けなく、可哀想に見えて来て、、、、
町田って東京都なのですね。鶴川は二つ手前ですが
とても遠く感じました。
知人が町田にお店を開くとは、それは楽しみですね。
開発がとても進んでいます。
ここ「武相荘」は鶴川駅から徒歩15分です。
駅の前に「香山庭園」というのもありましたが、別の
ところにも行きましたのでパスしました。
結構歴史ある場所だということもわかりましたよ。
風車様の書斎兼居間には、きっと沢山の書物が・・
私も以前読んだ白洲正子氏の本を探したらまだ2冊
しか出て来ません。
「お能の見方」「草づくし」など。青山次郎氏との対談や
白洲次郎氏の本も夢中で読んだはずなのに。
家屋や庭園も整いすぎていないで、自然体の所が
素敵でした。