僕の詩集 No.4 【 天国と地獄 】

　　　天国と地獄

　　　　　　　　　にのみや　あきら

疲れ切った私が
骨と皮だけの私が
煎餅蒲団に横たわっている

僕の人生もここまで
この世の終わりだ
この疲れが取れない限り
会社に行く気はしない
何をする気力もない
私も年だ
働くのもこの辺でお仕舞い
重苦しい悪霊が
走馬灯のように駆けめぐる

夜
地獄の淵で見ていた悪夢から
目が覚める
重苦しい体調はそのまま
疲れ切った身体を洗面所へ
歯を磨き顔を洗う
疲労感が少し拭いさる
ト－ストとコーヒ－と
ハムエッグの朝食
疲労感を拭い去り
意識も体調も自分の
ものになる
不思議だ
昨夜のあの悪霊は
何だったのだろう
まだ私は若い
良い仕事をするのは
これからだ
若い者に負けてたまるか
月曜日
火曜日
調子が出てくる
水曜日
木曜日
少し疲れが出る
金曜日
土曜日
疲労感が漂ってくる
精力が減少するのが分かる
やはり私はこれまでか

やっとの思いで日曜日へ
どんなにもがいても
どんなに背伸びしても
ここまで来ては
この周期は変えられない
ああ、あの悪霊に今夜
また出会うのか