ふろむ播州山麓

京都山麓から、ブログ名を播州山麓に変更しました。本文はほとんど更新もせず、タイトルだけをたびたび変えていますが……

京都・花の名所

2007-10-13 | Weblog
 花の名所といえば、まず桜を思う。花ではないが、紅葉も同様。見ごろ時、京都には観光客が押し寄せ、車道は交通渋滞で、地元民は毎年の恒例とあきらめてはいるが。
 京西山のカタクリ花の名所に行ったことがある。急な勾配を登り続けての花との出会いであったが、見物の登山者がたくさん訪れるため、地面は踏み荒らされ、残念ながら自生地は絶滅寸前であった。
 萩、椿、藤、百日紅、さつきなどなど、好きな花名所は何箇所もある。郊外に出れば、コスモスやヒマワリなど、群生が美しいスポットも増えた。ヒマワリ園には迷路が作られたりしている。
 ところでこの秋、美しいと思ったのが、ヒガンバナである。彼岸花、マンジュシャゲ(曼珠沙華)、シビトバナ(死人花)、テクサレ(手腐れ?)ともいう。あまりいい名前がついていないが、球根(石蒜せきさん)には猛毒が含まれている。民間薬として外用されるのだが、そのまま食べると劇薬である。ユリの根感覚で茶碗蒸しなどにして、間違っても食べてはいけない植物である。昔、飢饉のときには、根をすりつぶして、よく水にさらして食した。調理に失敗して亡くなったひとも多かろう。救荒植物といわれ、飢饉の言い伝え、中毒死者の古い記憶、また毒々しげにみえる朱色の花、それらが不吉な名の原因であろうか。
 しかし彼岸過ぎに田畑の畦や、川の堤防、電車の線路際などに群生しているヒガンバナの集団は美しい。近ごろは街のなかでもみられる。球根を移植したひとがいるのかもしれないが、ブラックバスの放流と違って、いきな行為だと思うが、みなさんいかがであろう。
 今秋、いちばん気に入った京都街中のヒガンバナ・スポットは、川端通り、鴨川の東岸の街路樹・植栽の足元を飾った花たちである。七条から六条にかけてが、きれいだった。もう花の盛りを過ぎてしまったので、1年後を楽しみにしていただきたい。
 ところで、今年の開花は例年よりも遅かった。秋のお彼岸に咲く彼岸花は少なく、これも地球温暖化の影響かと心配になった。それとデジタルカメラに花を収めて、このコーナーで紹介したかったのだが、残念ながらやりかたがわからない。近いうちにチャレンジしてみよう。
<2007年10月13日>

 
 




コメント
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