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NHKマイルカップ2024回顧:好ダッシュ決めたジャンタルマンタルが貫禄勝ち!

2024-05-06 06:31:19 | 大レース回顧集




この舞台では絶対に負けられなかった。3歳マイル王決定戦「第29回NHKマイルC」が5日、東京競馬場で行われ、2番人気のジャンタルマンタルが優勝。昨年の最優秀2歳牡馬が最優秀2歳牝馬アスコリピチェーノ(1番人気)の追い上げを退けた。鞍上の川田将雅(38)は11年連続、管理する高野友和師(48)は4年連続のG1制覇となった。
 これが昨年の2歳牡馬王者の力だ。直線、川田のアクションにきっちり応えジャンタルマンタルは力強く抜け出す。2歳女王アスコリピチェーノとの差は大きな2馬身半。鞍上は「2歳牝馬チャンピオンが出ているということばかり取り上げられる中で、この馬も2歳のチャンピオンでしたから。この馬にふさわしい競馬をしようと思いました」と圧巻の走りを振り返った。

 「3、4角で負けることはないと思いました」。鞍上も納得のレース運びだった。好スタートからリズム良く3番手を追走。ペースが上がった4角過ぎでは、アスコリと馬体が合う。内を選択したアスコリがスムーズさを欠く中、ジャンタルは内から4頭目のポジションから力強い伸び。上がり3F33秒9の脚を繰り出し、直線半ばですでに独走態勢。後続に影をも踏ませない完勝劇だった。

 陣営渾身(こんしん)の勝負手が功を奏した。前走皐月賞(3着)でダービーへの優先出走権を獲得。だが、高野師は適性を重視しマイル路線へ舵(かじ)を切った。「今後のことは考えずに、ここで結果を出そうとやってきた」。消耗戦となった前走から中2週の過酷ローテ。目に見えない疲労が残る中、陣営は懸命にケアして本番に備えた。師は「競馬に行っても冷静に走れるように、騎手に安心して乗ってもらえるように操作性を意識して丹念にやってきた成果。直前までの雰囲気は皐月賞の時よりも冷静だった」と思惑通りの仕上がりに笑みを浮かべた。

 朝日杯FSに続くG1・2勝目でマイルは3戦無敗。鞍上も「心身ともに成長してくれれば、日本で一番強いマイルの馬になれる可能性があります」とその素質を高く評価している。今後は休養を挟み秋へと備える予定。世代の頂点から、日本の頂点へ。ジャンタルが新緑の府中からさらなる大舞台へと羽ばたいていく。

 ◆ジャンタルマンタル 父パレスマリス 母インディアマントゥアナ(母の父ウィルバーン)21年3月21日生まれ 牡3歳 栗東・高野厩舎所属 馬主・社台レースホース 生産者・北海道千歳市の社台ファーム 戦績6戦4勝(重賞3勝目) 総獲得賞金3億2052万8000円 馬名の由来はインドにある天体観測施設。



2024年 NHKマイルカップ(GⅠ) | 第29回 | JRA公式



11 レース 第29回 NHKマイルカップ(GⅠ) 3歳オープン 1,600(芝)牡・牝 15時40分

本賞金:13000,5200,3300,2000,1300万円

  1 1 ダノンマッキンリー 牡3 57.0 北村友一 藤原英昭
X 1 2 ノーブルロジャー 牡3 57.0 松山弘平 吉岡辰弥
★ 2 3 ディスペランツァ 牡3 57.0 鮫島克駿 吉岡辰弥
  2 4 イフェイオン 牝3 55.0 西村淳也 杉山佳明
▲ 3 5 ボンドガール 牝3 55.0 武豊 手塚貴久

  3 6 ロジリオン 牡3 57.0 戸崎圭太 古賀慎明
  4 7 チャンネルトンネル 牡3 57.0 岩田望来 福永祐一
  4 8 エンヤラヴフェイス 牡3 57.0 菱田裕二 森田直行
  5 9 キャプテンシー 牡3 57.0 M.デム 松永幹夫
  5 10 ウォーターリヒト 牡3 57.0 菅原明良 河内洋
  6 11 アレンジャー 牡3 57.0 横山和生 昆貢
△ 6 12 ゴンバデカーブース 牡3 57.0 モレイラ 堀宣行
  7 13 シュトラウス 牡3 57.0 北村宏司 武井亮
〇 7 14 アスコリピチェーノ 牝3 55.0 ルメール 黒岩陽一
  7 15 マスクオールウィン 牝3 55.0 岩田康誠 牧光二

◎ 8 16 ジャンタルマンタル 牡3 57.0 川田将雅 高野友和
  8 17 ユキノロイヤル 牡3 57.0 石橋脩 小野次郎
☆ 8 18 アルセナール 牝3 55.0 横山武史 木村哲也


11 レース 第29回 NHKマイルカップ(GⅠ) 3歳オープン 1,600(芝)牡・牝 15時40分

1 枠8桃 16 ジャンタルマンタル 牡3 57.0 川田 将雅 1:32.4 3 3 33.9 492(+2) 高野 友和 2
2 枠7橙 14 アスコリピチェーノ 牝3 55.0 C.ルメール 1:32.8 2 1/2 5 3 34.2 480(+2) 黒岩 陽一 1
3 枠3赤 6 ロジリオン 牡3 57.0 戸崎 圭太 1:32.9 クビ 8 6 34.0 482(-6) 古賀 慎明 10
4 枠6緑 12 ゴンバデカーブース 牡3 57.0 J.モレイラ 1:32.9 クビ 9 9 33.9 466(+6) 堀 宣行 4
5 枠2黒 4 イフェイオン 牝3 55.0 西村 淳也 1:33.2 1 3/4 6 6 34.4 480(+8) 杉山 佳明 13
6 枠4青 7 チャンネルトンネル 牡3 57.0 岩田 望来 1:33.3 クビ 11 10 34.2 470(-6) 福永 祐一 12
7 枠2黒 3 ディスペランツァ 牡3 57.0 鮫島 克駿 1:33.3 ハナ 12 10 34.1 518(+4) 吉岡 辰弥 6
8 枠5黄 10 ウォーターリヒト 牡3 57.0 菅原 明良 1:33.4 1/2 12 10 34.2 458(-4) 河内 洋 14
9 枠8桃 18 アルセナール 牝3 55.0 横山 武史 1:33.4 ハナ 17 17 33.8 454(+2) 木村 哲也 5
10 枠4青 8 エンヤラヴフェイス ブリンカー 牡3 57.0 菱田 裕二 1:33.4 クビ 6 6 34.6 490(+2) 森田 直行 18
11 枠8桃 17 ユキノロイヤル 牡3 57.0 石橋 脩 1:33.5 クビ 15 14 34.1 446(+2) 小野 次郎 17
12 枠1白 2 マルガイ ノーブルロジャー 牡3 57.0 松山 弘平 1:33.5 クビ 9 10 34.3 482(+4) 吉岡 辰弥 7
13 枠1白 1 ダノンマッキンリー 牡3 57.0 北村 友一 1:33.6 クビ 12 14 34.2 474(+6) 藤原 英昭 8
14 枠6緑 11 アレンジャー 牡3 57.0 横山 和生 1:33.6 クビ 15 14 34.2 460(0) 昆 貢 15
15 枠7橙 15 マスクオールウィン 牝3 55.0 岩田 康誠 1:34.0 2 1/2 2 2 35.7 494(+4) 牧 光二 16
16 枠7橙 13 シュトラウス 牡3 57.0 北村 宏司 1:34.0 ハナ 18 18 34.1 518(-2) 武井 亮 9
17 枠3赤 5 ボンドガール 牝3 55.0 武 豊 1:34.9 5 3 3 36.4 452(+2) 手塚 貴久 3
18 枠5黄 9 キャプテンシー 牡3 57.0 M.デムーロ 1:35.7 5 1 1 37.4 466(-2) 松永 幹夫 11

ハロンタイム 12.3 - 10.7 - 11.3 - 12.0 - 12.0 - 11.4 - 11.2 - 11.5
上り 4F 46.1 - 3F 34.1
コーナー通過順位
3コーナー 9,15(5,16)14(4,8)6(2,12)7(1,3,10)-(11,17)18-13
4コーナー (*9,15)(5,14,16)(4,6,8)12(2,7,3,10)(1,11,17)18,13
払戻金
単勝
16 290円 2番人気
複勝
16 130円 2番人気
14 120円 1番人気
6 410円 8番人気
枠連
7-8 310円 1番人気
ワイド
14-16 200円 1番人気
6-16 1,100円 13番人気
6-14 970円 12番人気
馬連
14-16 360円 1番人気
馬単
16-14 700円 1番人気
3連複
6-14-16 2,540円 6番人気
3連単
16-14-6 8,520円 13番人気



・16 ジャンタルマンタル・・・皐月賞に続いて好スタート。1000のラップは58秒3と、皐月賞に較べて1秒近く遅く、しかもマイル戦ともなれば、このラップは「想定内」。直線の坂上から追い出すと、後続を引き離した。

驚愕のレコード決着となった皐月賞から中2週。しかも、直線で先頭に躍り出ながらも、中山の坂上で「止まってしまった」ことを考えると、能力はメンバー中随一ながらも、反動を懸念する声が大きかったが、それは杞憂だった。皐月賞同様に好スタートを切れたし、今回は2ハロン短いことを考えると、追い出すタイミングだけ誤らなければ、直線では勝てる手ごたえだった。

日本ダービーの優先出走権を得ているが、回避して秋まで休養する予定だとか。となると、今後はマイル・ミドル路線を中心にローテーションが組まれることになろう。さすれば、秋の天皇賞、マイルチャンピオンシップあたりが視野に入るか。

・ 14 アスコリピチェーノ・・・内に詰まって苦しい競馬。それでも最後はこじあけて2着を確保。1番人気には応えられなかったものの、さすがに最優秀2歳牝馬、という内容は示せた。

・6 ロジリオン・・・直線を向いてからの手ごたえがよかった。直線坂上までの動きを見る限り、勝機十分かと思われた。 10番人気の馬がここまでやれるのは立派。

・12 ゴンバデカーブース・・・直線での伸び脚は確かだった。

・4 イフェイオン・・・中団をキープし、そのまま入着。大健闘。
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