9日から始まる伊東温泉競輪の開設記念・椿賞争奪戦。
過去3回当地記念制覇の実績がある吉岡稔真をはじめ、そろそろ記念初制覇も見えてきた北津留翼、さらには今年の当地・東王座戦の優勝者であり、今年は賞金王も伺う勢いの山崎芳仁らが覇を競う。
観音寺と並んで、伊東温泉競輪の現状は非常に厳しく、昨年12月13日付の当ブログでも、自転車操業に陥っている話を紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/yoroshiku109/e/5085a27ab3198972edb7987b25c4faa5
![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=10C0BR+DB9YR6+DFC+C0QPD)
確かに今年2月(平成17年度)の東王座戦では134億5996万9700円を売上げ、この数字は目標の120億円を約15億円も上回っており、大会そのものとしては「成功」だったといえる。
しかし、所詮は「焼け石に水」。まだまだ累積赤字が解消できない伊東温泉競輪にとって、年1回しか「稼ぎ場」が回ってこない記念競輪は目標は最低必達。できれば、今回の目標額となる90億円プラスアルファが必要なところである。
だが、先日、ふるさとダービー防府が終わったばかりだし、その前には千葉記念も開催された。そろそろ客の懐具合も気になるところであり、初日から本当の意味で勝負となる。
そして、水面下ではサテライトに転換した場合にはどうなるのか、という声まで聞く次第。だが、本当の意味において、「温泉競輪」と銘打った地で温泉が入れるのは伊東だけなのである(松山の道後温泉もあるが)。
5年前、私は当地に行った。そのときはヒラ開催だったが、前日、伊東ステーションホテルに着いた後、ぶらっと街を歩いていたところ、「温泉」の文字が。
![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=ZWO5W+6P4KS2+IDY+BWVTD)
早速そこへ入ったところ、確か入浴料400円で、湯船は一人分ぐらいのスペースしかなかったものの、確かに下から湧き出ているのは「温泉」。また、私以外に客はいなかったのでまさに思い存分満喫できた。
ちなみに他でこうしたところはみかけなかった(他にもあるんだろうが)。つまり、伊東こそ私は本当の意味において「温泉競輪」だと思っている。
伊東温泉競輪については有名な話がある。作家の坂口安吾が、決勝写真をすり替えて着順操作したという話をしたところ、週刊誌か何かがすっぱ抜いたこと。もっとも、坂口はこの当時、かなり錯乱状態だったため、実際にはそうではないのに、そのように思っていたのではないかということだったらしいが。
そして、関東の競輪客の中には、伊東の旅館に前日から泊まって翌日競輪をやり、もし勝ったら温泉でドンちゃん騒ぎすることを楽しみにしているという人もいるらしい。
ま、そんな人は今はほとんどいないだろうけど、もし伊東温泉競輪がなくなったら、そんな楽しみも奪われてしまう。よって、ギャンブラーの夢を壊してくれるな、伊東温泉競輪!やめるなよ!伊東温泉競輪!
![](https://www11.a8.net/0.gif?a8mat=107SQI+6TW1MA+SO8+5Z6WX)
また、伊東は333バンクのため、アマチュアの競技大会もよく行われている。もし伊東温泉競輪がサテライト転落なんてことになったら、そういった大会も行われなくなってしまう。
私が行ったときは8月で、周囲は山で囲まれているところだから、蚊にかまれまくった思い出が。でも、11月の今はそんな心配もあるまい。
またこの競輪場はバックスタンドがない分、ホームスタンドがかなり高く、一番上で見るとバンクはもちろん、全選手の動きも逐一把握できた。
また、ここの名物は確か3角沿いにある串カツで、あっという間に売り切れる代物だった。いやぁ、うまかったけど、まだあるのか。
というわけで旅情たっぷりの伊東温泉競輪。やめさせるわけにはいかない。
本来ならば、F2を全てやめて自場開催は記念とあと、正月とお盆ぐらいでいいような競輪場でもあるんだが、まずは今開催における成功を祈る次第である。
http://beppu-keirin.net/facilities/index.html