さて今回なぜわざわざ熊本までやってきたかというと、「中野二世」の呼び声が高い北津留翼が登場するからである。間違ってもあのクソオッサンの「独演会」を聞きに来たのではない!
本当は近畿に来たときに初めて見ようかとも思ったのだが、北津留といえば、北京五輪までは競輪は適当に頑張る程度(だと思う。T社長にも、「僕の一番の目標は北京五輪で金メダルを取ることです!」と言っていたみたいだし。)で、海外遠征などで常時競輪参加はないとも考えられたので急遽「イヤだけど」、熊本へ行くことにした。
ま、そうはいってもあのT社長の話も聞いたということで、3・8レースだけ買ったよ。
3レースには1976年の千葉・日本選手権を逃げ切って優勝した新井正昭(しんいまさあき)が登場。なんと今回は「自力」だって。52歳の新井が・・・
でもさすがに「ネームヴァリュー」があるし、T社長も高く買っていたみたいだから絡めることに。さらに「バツ2の」桐野もいたということで混戦必至と思ったんだが・・・
しかし、こういうときに限ってドスジ決着。宮本博文→原野義朗で決まって1番人気だって。桐野はわずかに原野を交わせず3着。新井は展開が向かず大敗。取ったけど損だよ。
だが、新井って52歳とは思えないやわらかいフォームをしているねぇ。腰が入った理想的なフォームだ。それに引き換え、他選手は新井より若いのに肩にやたらと力が入っていたりするなど「どうにもならん」フォームだった。さすがは元ダービー王。52歳でも展開さえ向けばまだまだ頑張れるかも。
8レースはT社長「イチオシ」の荒木らがいたことや、これもベテランの長井伸一郎などが登場し、T社長が、
「これは荒れレースです!」
と太鼓判を押していたレース。というわけで買ったんだが・・・
結果は西浦→鈴木で入って4200円だったか。買い目が絞れないまま買ったためこれも取って損。ま、熊本ってこんなもんだろう。少なくとも、「まじめに」競輪予想をするような人間には向いていない競輪場。だからいつも言っているだろ!250Mバンクに改修せい!って?
ところで前々から調査したかった不入り極まりかねない熊本のバック特別観覧席にも入った。
ま、レースビデオなんかで見るとほとんど客が入っていないので一体どんなところなのか?と思ったら、ソフトドリンク飲み放題に加え、入場料も500円。しかもスタンプカードがあって6回入れば7回目には「タダ」になるというところ。
だったら熊本って平日でもそこそこ客が入る競輪場だし、もっと入ってもいいところだと思ったけど、なぜ入らないのかが「分かった」。
一言、ボロい!椅子こそちゃんときれいにしてあるが、机なんか木が朽ちてきている状態のところばかり。
その上灰皿も汚いし。いかにも鉄火場風情をなす感じ。確かに一般席はそうした風情があってもいいけど、指定席ぐらいはそうしたものでないようにしてもらいたいもの。
ところで全日本選抜って来年開催されるんだろ。まさかあのオンボロ指定席に客を迎えるんじゃないだろうな?
北津留が出る最終レースは下に下りてみた。ま、「中野二世」の走りをちゃんと見ておきたいからね。
レースは乾準一と佐藤友和が叩き合っているところ、バックから一気に加速。2センター付近でもまだ7番手と一見、「大ピンチ」に見えたが、コーナーをしっかりと踏めているから直線に入ってビューーーンと伸びるんだねぇ。快勝というか「圧勝」だった。2着にマークの「デブの」島田竜二。
もちろん残りあと2日あるけど次回は一宮。その次はまたもや熊本。
「北津留は熊本競輪が育てました!」
とあのクソオッサンはここでも自画自賛だが、ほんと、近畿には一回も来ないのに熊本はルーキーチャンピオンを含めるとなんと4回目となる北津留。
そしてルーキーチャンピオンの後は世界選手権へ向けて合宿に入るとのこと。
でもS級シリーズあたりでは今や完全に「勝って当たり前」の状態だな。
T社長は、
「北津留はカネが欲しくないんでしょうか?」
「もっと競輪に精力を注いで欲しいもの。もしそれができれば吉岡稔真クラスまではいけますよ。」
と言っていたが、北津留は吉岡どころの話ではなくて、中野さんでさえなしえなかった(中野さんの頃は出場できなかった)オリンピックで金を取ることが第一目標なんだろ。
もしそれができればCMなどの依頼もバンバン来るし、逆にそっちのほうでぼろ儲けできるやないか!
終いには、
「もう競輪選手でなくてもいいです!スポンサー収入で十分賄えますから。」
と言いそうかも??