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春の天皇賞回顧

2013-04-29 09:07:50 | 大レース回顧集
第147回 天皇賞(春)(GI)が28日、京都競馬場で行われた。

1番人気は、8 ゴールドシップで1.3倍、2番人気は、6 フェノーメノで6.2倍。10倍以下の単勝人気は以上2頭。

【天皇賞・春】フェノーメノがG1初制覇!ゴールドシップ5着(スポニチアネックス)


「第147回天皇賞・春」(G1、芝3200メートル・晴良18頭)は28日、京都競馬場11Rで行われ、蛯名騎手騎乗の2番人気フェノーメノ(牡4=戸田厩舎、父ステイゴールド、母ディラローシェ)が直線突き抜け優勝した。勝ち時計は3分14秒2。

 まずまずそろったスタートから2 サトノシュレンが先頭に立ち、2番手に16 トウカイパラダイス、3番手に18 ムスカテールがつける展開。4コーナー手前で逃げたサトノシュレンが沈み、トウカイパラダイスが先頭に立ち直線に入る。

 先頭のトウカイパラダイスの外から、好位でレースを進めたフェノーメノが鋭く脚を伸ばし突き抜ける。残り200メートルを切ってもフェノーメノの脚色は衰えず、最後は迫る1 トーセンラーに1馬身1/4差をつけて快勝し、G1初制覇を果たした。

 2着トーセンラーから2馬身差の3着には13 レッドカドーが入った。1番人気のゴールドシップは5着に敗れた。


<短評>

・フェノーメノ・・・道中はしっかり折り合って中団位置をキープ。ゴールドシップが坂の手前から動きをかけたのを見ながら、三の字型の坂下で前団にとりつき、直線で一気に勝負をかけ、トーセンラー以下を突き離した。昨年は日本ダービーでディープブリランテと長い写真判定の末2着惜敗。その後、菊花賞を回避し、秋の天皇賞へと挑んだが、ここでも2着だった。今年は日経賞を順当に勝った後、距離の問題が懸念されながらも、馬の状態がいいため、天皇賞出走を決意したが、堂々とした勝ちっぷりを見せた。このあと宝塚記念へと向かうことになると思うが、今の馬の状態ならば、オルフェーヴルやジェンティルドンナ、そしてゴールドシップが相手でも、勝機は十分だ。

・トーセンラー・・・道中はフェノーメノを見ながらの競馬となったが、2周目の坂下でフェノーメノよりも前に出た時点で、勝機も見えたか、と思われたが、直線でフェノーメノに突き離された。地力の差をみせつけられた格好となったが、健闘した。

・レッドカドー・・・終始落ち着いたレース運びで勝負どころの坂下でも反応。しかし、直線では伸びきれなかった。もっとも、切れる脚こそないが、スタミナはある。

・7 アドマイヤラクティ・・・ゴールドシップ同様外目に回っての競馬。ゴールドシップがもう少し行ってくれれば、この馬の着順もひょっとすると変わっていたかもしれない。

・ゴールドシップ・・・まさかの敗北に誰もが「沈黙状態」となっただろうが、初手の、意図的に下げた動きはともかく、1周目のスタンド前で行きたがるそぶりを見せたため、前に行かせてしまった時点で「危険信号」が灯っていたのかもしれない。そして、坂の手前で鞍上が早くも行かせたのはいいにしても、フェノーメノやトーセンラーといった上位着組の気合い乗りが良かったため、逆にこの動きが仇となり、坂下で早くも鞭が入るという苦しい競馬となってしまった。もっとも、京都の坂は「ゆっくりと上り、ゆっくりと下りる」ということは昔から「鉄則」なだけに、今回は馬の状態云々というよりも、これまでやってきた「三角捲り」が全てのレースにおいて通用するわけではない、ということを思い知らされたのではないか。じっくりと乗る競走をいうものを次走以降は心掛けたい。


土日のおさらいと、月曜は『かきつばた記念』です☆(場立ちの予想屋「大黒社」です!)

日本中央競馬会は28日、第147回天皇賞・春(GI)の馬券売り上げが前年比2.6%減の187億8402万5800円だったと発表した。(時事)

天皇賞・春の売り上げは187億8402万5800円で対前年比97・4%。入場人員も7万3634人(同91・3%)にとどまった。(スポニチアネックス)

【天皇賞・春】フェノーメノ悲願のG1!同期ゴールド封じて戴冠(スポニチアネックス)

 「4強時代」の幕開けだ。「第147回天皇賞・春」が28日、京都競馬場で行われ、2番人気フェノーメノが好位から力強く伸びて悲願のG1初制覇。断然人気に推されたゴールドシップは直線で伸び切れず5着に敗れた。蛯名正義(44)は02年マンハッタンカフェに続き、同レース2勝目。戸田博文師(49)は06年桜花賞(キストゥヘヴン)以来のG1・2勝目となった。

 蛯名は一心不乱にフェノーメノを追った。来るはずのゴールドシップが後方で伸びあぐねているのは分からなかった。「気配があまりなくて…。来たら仕方ないと思って相手のことは考えず、この馬の競馬をした」。前だけを見てゴールに飛び込むと、自然に左手が上がった。

 断然人気に推されたゴールドシップと同じステイゴールド産駒。昨年ダービー以来の同期対決は、どちらが1番人気か分からないほどの横綱相撲をフェノーメノが演じた。「1周目の坂の下りをうまくクリアできた」。気負うことなく中団で流れに乗る。2周目向正面で徐々にポジションを上げ、4角でトーセンラーが上がってきたのに合わせて仕掛けると鋭く反応。1馬身1/4差の快勝だ。

 愛馬から下りた蛯名は出迎えた戸田師としっかり抱き合った。「互いに言葉にならない感じだった」(蛯名)。気持ちを共有するのに言葉はいらなかった。蛯名は「勝てる力がありながら勝たせてやれなかった。やっと結果を出せて本当にホッとしている」。感慨深げな表情を浮かべた。

 3歳時は惜敗続きだった。鼻差の2着に敗れたダービーで蛯名は涙を流し、戸田師はその肩を抱いた。天皇賞・秋も2着。「無冠の帝王」。ありがたくない異名を返上すべく、手を取り合ってやってきた。日経賞後は香港遠征も選択肢にあった。意見を求められた蛯名は「できれば天皇賞を使ってほしい」。昨秋は適性を重視して菊花賞ではなく天皇賞・秋に出走したが、年明けに馬が成長した。「幼さが解消して落ち着きが出た。これなら3200メートルでも…」と話す師と意見が一致。「チーム・フェノーメノ」でつかんだタイトルだった。

 馬名はポルトガル語で「怪物」の意味。サッカーの元ブラジル代表、02年W杯日韓大会得点王のロナウドの愛称として知られる。師は「まだ大きなことは言えないが、ステイゴールド産駒は成長力があるので、もう1段階も2段階も力をつけてもらいたい」。さらなる進化に期待を寄せた。

 次走は宝塚記念(6月23日、阪神)。雪辱を期すゴールドシップに加え、オルフェーヴル、ジェンティルドンナも出走を予定している。まさにドリームレース。蛯名は手応えを問われると「やるまで分からないから楽しいんじゃないですか」と笑ってみせた。最強はどの馬か?ドキドキワクワクの2カ月が始まった。

 ◆フェノーメノ 父ステイゴールド 母ディラローシェ(母の父デインヒル)牡4歳 美浦・戸田厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道平取町追分ファーム 戦績11戦6勝 総獲得賞金4億6712万8000円。

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2 コメント

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ヤッパリ今年も・・・ (池田へべれけ)
2013-04-28 20:28:33
「1番人気が沈んだ時は2着も無い」かあ・・・。
3着の外国馬の人気が低かったのが意外でしたが、
阪神大賞典の時期の『ヤフー知恵袋』で、
レスポンス『ゴルシが負けるときは本番』
そして『4・5歳のワンツー』・・・・明日のオールスターオートレースの優勝戦・・・どーしよか??????
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Unknown (Unknown)
2013-04-28 23:46:01

トレセンに入れてもらえないという厳しい状況下にも関わらず、しっかり3着に持ってきたダンロップ師の陣営が、やっぱり凄いと思った。
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