ロッテルダム6日間レース終了。
ホアン・リャネラス=ペーター・スヘプ組、大逆転優勝。
最終の総合型マディソン(50分+50周)が始まる前、リャネラスと、ロベルト・スリペンスの引退セレモニーが行われたが、これが要は、「仕組まれた」セレモニーだったのか。
最終種目では、ここまで3位のリジ=スタムが残りあと40分あたりから果敢にアタック。これにすかさずついていったのが、同4位のリャネラス=スヘプ。中盤以降は、この2組がまるで呼応したかのようにアタックの応酬。これに対し、同1位のバイキルヒ=バルトコ、同2位のマルブリ=ランパーターは、周回遅れを戻すのが精一杯。分表示周回の終盤になると、リジ=スタムとリャネラス=スヘプの一騎打ち状態となった。分表示の最終周回において、リャネラスが、リジとの競り合いをわずかに制し、この時点でリャネラス=スヘプ組が逆転。ポイント周回に入っても、リジとリャネラスの激しい攻防が続き、最初のポイント周回はリジ=スタムが制して再逆転したが、以降のポイント周回では、リャネラスがことごとくリジを僅差で制して差をジリジリと広げ、最後は10ポイント差ながらも、総合優勝を果たした。
http://www.zesdaagserotterdam.nl/index.cfm?c_id=1792&site_id=1&news_id=68
世界選手権7回優勝、シドニー、北京のポイントレース金メダリストであるリャネラス。3年前のヘント6日間レースでは、長年に亘ってペアを組んできた、イサーク・ガルベスが事故死するという悲哀を味わったが、ポイントレースについては、長年に亘って世界トップクラスの戦績を収めていた。
五輪や世界選といった競技大会は、北京オリンピックの金メダルを花道に引退を表明していたリャネラスだったが、今シーズンの6日間レースを最後に、競技生活そのものの引退することに。昨年11月のミラノ6日間では、これが引退レースとなったパオロ・ベッティーニと組んで優勝していた。
それにしても、最後の壮絶な総合優勝争いは、「アラフォー世代」の2人によるものだったとは・・・自転車の世界も、アラフォーは強い!もっとも、他のレースではどれだけ優勝しているか分からないリジだが、今年もロッテルダムでは僅差の2位に終わり、いまだロッテルダムでの優勝がない。
それにしても、ホアン・リャネラス、おめでとう!おつかれさま!
短距離種目は、サー・クリス・ホイが総合優勝。2位ケニー、3位ムルダー。この結果は順当だな。女子は、クドーダー=ウィルト組が圧倒的な強さ。若手はキップ=ピータースが優勝。
というわけで、2009年のロッテルダム6日間レースはここに終幕。