正さん日記

世の中思いにつれて

気温上昇1,5度に抑える。世界目標に。COP26が成果文書に合意し閉幕

2021-11-14 14:40:30 | 世界

 10月31から、イギリス・スコットランドのグラスゴーで、197カ国・地域が参加して開かれていたCOP26(国連気候変動枠組条約締約国会議)が13日間の会期を延長して議論を重ねてきた結果、昨日、「成果文書」に合意し閉幕した。

 成果文書は、温暖化対策の国際ルール「パリ協定」で産業革命前からの気温上昇を「1.5度」に抑える努力目標を格上げし、各国が目指す世界目標に位置づけることが主体だ。

 2015年に採択されたパリ協定では、「気温上昇を2度よりかなり低くし、できれば1,5度に抑える」目標を掲げてきたが、その後、科学的な知見の蓄積や、各地で洪水や熱波などの深刻な被害が相次いだことから「2度目標では手ぬるい」とする機運が高まっていた。

 今年8月に公表された国連の「気候変動に関する政府間パネルIPCC」の報告書は、このまま温室効果ガスの排出が進めば、今後20年以内に1,5度を超える可能性があると警告を鳴らした。

 成果文書では、目標達成のため世界の排出量を2030年までに10年比で45%を減らし、50年までに実質ゼロにする必要性、石炭火力発電所の段階的な削減、途上国への毎年1000億ドルの資金供給、目標の定期的検証などが盛られた。

 各国の主な取り組みは、メタン排出削減(100カ国以上、日本参加)、森林破壊防止(100カ国以上、日本参加)、石炭火力発電削減(40カ国以上、日本不参加)、ゼロエミッション車への移行(20カ国以上日本不参加)などとなっている。

 また、今まで温室ガス削減目標提示を控えていた大国インドが2060年までゼロ目標を明示したことが、ますます深刻になってきた地球温暖化の実情を示している。

 今回のCOP26は、開催国イギリスの主導が目立ち、アメリカのバイデン大統領も参加して一段と盛り上がった。先進国と途上国の意見がぶつかり、延長も含め14日間の激論や、物別れも重ねたが、最後は成果文書の合意に漕ぎついた。

 世界の排出量を2030年までに10年比で45%削減するまであと9年間だ。各国の有言実行が試される。「関連:11月5日

 

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