正さん日記

世の中思いにつれて

米中、メタンガス削減の協力で共同宣言。バイデン大統領、習近平主席には好材料に

2021-11-11 15:26:34 | 世界

 イギリス・グラスゴーで開かれているCOP26が大詰めを迎えている中で、世界1、2位の温室効果ガス排出国中国とアメリカが、温室効果ガスの一種であるメタンの排出削減など、両国が2020年代に気候変動対策で協力を強化するとした共同宣言を発表した。

 アメリカのジョン・ケリー気候問題担当大統領特使と、中国の解振華気候変動事務特使が個別に記者会見を開き、共同宣言の意義を強調した。

 アメリカのバイデン政権は、トランプ前大統領が離脱したパリ協定に復帰、今回のCOP26でもジョー・バイデン大統領が演説で地球温暖化対策の重要性を訴えた中で、経済、人権問題などで対立を深めている米中が曲がりなりにも協力することは朗報と言える。

 中国は、建国100年を迎え、習近平国家主席は中央委員会総会(第6回中央委員会全体会議=6中全会)で自らの実績をたたえる「歴史決議」を40年ぶりに行うことになっている。

 一方、バイデン大統領は、米経済が回復した状況の中で、支持率が低下している。アフガニスタンからの撤退の失敗、ヴァージニア州知事選挙の敗北など、このところ自身の支持率も40%前半に低迷し、1年後に行われる中間選挙に一抹の不安感漂っている。

 このような米中首脳の今日的事情から、地球温暖化問題で協力する意志を示したことは、極めて国内世論の支持を得るための好材料だ。

 習近平国家主席の「歴史決議」で地球温暖化問題がどのような位置付けになるのか分からないが、少なくとも国際的な中国の重要な立場を強調できる。

 バイデン大統領にとっても、トランプ前大統領から引きずってきた中国との対立が、一歩でも改善に向うことによって世論の支持を呼び戻すきっかけにはなりそうだ。「関連:8月31日

 

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