正さん日記

世の中思いにつれて

自民党の新総裁に岸田文雄氏、決選投票で河野太郎氏に圧勝、臨時国会で首相に指名

2021-09-30 14:26:46 | 政治

 昨日、自民党総裁選挙が東京都内のホテルで行われ、岸田文雄氏は決選投票で河野太郎氏を大差で破り当選した。

 先ず、前日締め切られた党員、党友投票の結果が発表され、河野氏が169票、岸田氏が110票、高市早苗氏が74票、野田聖子氏が29票だった。

 その上で382人の衆参国会議員による投票が行われ、岸田氏が146票、高市氏が114票、河野氏が86票、野田氏が34票を獲得した。

 党員、党友票を加えた結果、岸田氏256票、河野氏255票、高市氏188票、野田氏63票となり、1,2位の岸田氏、河野氏のいずれも過半数に至らず、決選投票となった。

 決選投票は、国会議員382票、地方票47票合計429票で争われ、その結果、岸田氏257票、河野氏170票となり岸田氏が87票の差をつけ当選した。

 岸田新総裁は、早速、党役員人事に取り掛かり、10月4日に召集される臨時国会で100代目総理大臣に指名された後、組閣を行い岸田内閣がスタートする。

 総裁選挙を前に様々な予想がかまびすしかったが、大方が河野氏と岸田氏の決戦投票になり、その結果国会議員票が多い岸田氏の当選は予測されていた。

 ただ、第1回目は河野氏が1位、岸田氏が2位という予想が多かったと思うが、1票差ながら岸田氏が1位になったことはやや意外だった。

 河野氏が党員、党友票は順当だったが、国会議員票が3位の86票で予想より少なかったことが起因している。

 その分、高市氏が114票で想像以上に伸びた。それだけ安倍晋三前首相が力を入れたことと、党内の右派層が投票したことを立証している。

 また、決選投票における国会議員票は、岸田氏249票、河野氏131票と岸田氏が河野氏の2倍近くの票を取った。1回目より岸田氏が103票増えたのに対し、河野氏は45票に止まった。

 岸田氏へは、1回目に細田派を中心に高市氏に入れた票が集まったこと。つまり、安倍氏の息のかかった票が岸田氏に入ったことを意味する。

 その点で、岸田氏の政権運営が今後も安倍氏に気を使いながら進められる恐れがある。しかし、岸田氏自身が述べているように、自民党の刷新を図るためには、安部、菅、麻生路線を断ち切らなければならない。

 岸田氏は、麻生派の甘利明氏を幹事長に起用するようだが、確かに甘利氏は総裁選挙で岸田氏の責任者だったが、3Aと謳われたように安倍、麻生、甘利3氏は盟友関係になっている。

 これでは、安部、麻生 菅路線を継承するようなものだ。人事でももっと岸田氏の特徴を表に出さないと、期待が一気に萎む形になりかねない。「関連:9月22日

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緊急事態、まん延防止の解除を発表。10月1日から段階的に自粛緩和へ

2021-09-29 12:52:33 | 政治

 昨晩、菅義偉首相が記者会見をして、9月30日に期限が来る新型コロナウイルス感染防止のための緊急事態宣言、まん延防止等重点措置について総て解除すると発表した。

 感染状況が激減し、病床使用率も総ての都道府県の医療機関で50%を切ったことなどから解除に踏み切った。

 緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に切り替えることもなく、総ての都道府県が平時に戻ることになった。

 しかし、飲食店、イベント、旅行などは総て制限なしになる分けではなく、飲食店の場合は酒類の提供は午後8時まで、営業時間は午後9時までに、イベントも一定の制限を設けるなど、それぞれの営業で自粛状態は続けるが、状況をみながら段階的に制限を緩めていくことにしている。

 また、マスク、手洗い、消毒、検温、3蜜の回避など、新型コロナ禍で当たり前になった日常生活の仕来たりについては、まだまだ続けていかざるを得ないようだ。

 頼みのワクチン接種については、全体で2回以上が60%近くなった。さらに抗体カクテル療法や複数の治療薬の承認、検査キットの市売など予防、治療の幅が広がったことは心強い。

 ほとんどの専門家は、今後、第6波の到来は間違いないと見ているが、第5波の時と比べ感染防止の対応策は格段に整ってきたため、例え第6波が発生したとしても小規模に抑えられる可能性が高いと思う。

 しかし、油断は禁物。行政は今までのように自宅死亡者が多発するような事態を招かないため、第6波の到来に備え医療体制の整備を急がなければならない。「関連:9月25日

 

 

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白鵬が引退。14年間君臨した大横綱。抜群の45回優勝だが、行動に批判受ける

2021-09-28 11:59:29 | スポーツ

 横綱白鵬が協会に引退する意向を伝えた。このニュースが各紙夕刊の一面トップで報道された。14年間無敵の大横綱として大相撲界に君臨した偉大さを物語っている。

 白鵬は、優勝回数が大横綱大鵬の32回を大きく上回る45回、横綱在位84場所、その間に横綱連続出場が歴代1位の722回をはじめ数々の記録を積み上げてきた。

 また、大相撲界が不祥事で揺らいだ際にも、一人横綱として土俵を支えた。土俵外でも、2011年3月の東日本大震災の際には現地を訪問、土俵入りなどを披露して被災者を慰めた。また、全国の少年を対象に「白鵬杯」を企画、底辺から相撲の発展に寄与した。

 反面、優勝回数が重なるにつれ、横綱として品位に欠ける行動が目に余り、横綱審議委員会から注意されることが増えていた。

 立ち合いにエルボーまがいのかち上げ、張り手、ガッツポーズ、雄たけび、懸賞を受ける際の所作、これは一度だけだったが表彰式の際、観衆に三さん手拍子、万歳を要請するなど異例の行動を取った。

 その都度、横審や協会から注意を受けたが、率直に受け入れることはなく、注意は何度も繰り返された。

 そのため、せっかくの大記録を作った横綱だが、尊敬される面になると評価は完全に分かれた。

 しかし、何と言っても歴史に残るのは数字だろう。45回の最多優勝は相撲史に不滅の記録として燦然と輝くだろう。

 白鵬の優勝回数の多さについては、実力が拮抗するライバルが居なかったことが起因しているという説がある。

 同郷の先輩横綱朝青龍が自らの不祥事で、働き盛りの30歳で引退したことにより白鵬の独断場となったことは否めない。

 また、日本出身の力士は稀勢の里が居たが、白鵬には手が出なかった。仮の話だが、一代前の平成の大横綱貴乃花が居たら如何だったろうか。

 良くも悪くも長く大相撲界に君臨した白鵬の引退により、現役横綱は照ノ富士一人になった。しかし、照ノ富士は30歳で取り盛りだが、両ひざの故障、糖尿病などの持病を抱える。

 しかし、現状で横綱を狙える力士は見当たらない。照ノ富士の身体の状態如何で、横綱不在の危機が来ないとは言い切れない。「関連:9月27日

 

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照ノ富士が5回目の賜杯、史上9人目の新横綱優勝果たす

2021-09-27 15:04:45 | スポーツ

 大相撲秋場所は昨日が千秋楽、横綱、平幕の2人に絞られた優勝争いは、前頭10枚目妙義龍が関脇明生に肩透かしで敗れたため、結びで組まれた対正代戦を待たず新横綱照ノ富士の5度目の優勝が決定した。

 新横綱の優勝は、2017年春場所の稀勢の里以来史上9人目、優勝が決まった照ノ富士は、立ち合いで正代の左下手を取ると慌てずに攻めた。右の上手もガッチリ引き盤石の形。右を巻き替えようとする正代を堂々と寄り切った。照ノ富士はこれで13勝となり秋場所結びの一番を締めた。

 照ノ富士は、春、夏場所を連覇しており、今年3回目の優勝。年3回以上の優勝は、2017年に夏、名古屋、九州場所を制した横綱白鵬以来となった。

 また、今年60勝目。年間勝利数で2位の大関正代、関脇御嶽海に17勝差をつけ、九州場所を残して年間最多勝を確定させた。

 場所前、宮城野部屋で新型コロナウイルス感染者が出たため、横綱白鵬以下部屋所属全力士が休場、照ノ富士は一人横綱として土俵入りもそつなくこなし、後半2敗したがその他はほとんど危なげない横綱相撲で役割を果たした。

 大関陣は、カド番の貴景勝が前半3敗を喫し前途を危ぶまれたが、中盤から後半初めに掛けて調子を取り戻し結局8勝7敗ぎりぎりで大関を守った。

 正代は、終始腰高の危うい相撲で黒星を重ね8勝7敗で何とか場所を乗り切った。貴景勝、正代とも場所を通して優勝に絡めず照ノ富士の独走を許した。

 関脇陣も、御嶽海が9勝止まりで大関昇進のきっかけを作る10勝に手が届かなかった。新関脇明生は千秋楽にようやく勝ち越し地位を守った。

 小結陣では、巨漢逸ノ城が千秋楽に8勝目を上げ地位を守ったが、高安は黒星先行の後、照ノ富士に猛烈に土俵下へ突き飛ばされ怪我をして途中休場、来場所は平幕からやり直しになる。

 平幕上位では、西2枚目霧馬山が9勝6敗、東3枚目若隆景9勝6敗、西4枚目大栄翔10勝5敗、西6枚目阿武咲10勝5敗が好成績で並ぶが、来場所、高安が落ちる小結には10勝を上げた大栄翔のカムバックが濃厚だ。

 特質するのは9日目、豊昇龍が若隆景を一本背負いの大技で投げた柔道相撲だ。相撲巧者若隆景にとっては屈辱的な敗戦となった。

 NHKの優勝力士インタビュー

「(国技館に)来る前から最悪三番でも相撲取るくらいの気持ちで来ていました。一生懸命やってよかったなと思います。(新横綱の重圧は?)そういうのを感じても仕方が無いので、その日の一番だけに全力をかけ、土俵の上で一生懸命やっている姿を見せればいいと思っていました」   「関連:7月22日

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新政権、中国外交が試金石に。米中間でどう示すか日本の存在感

2021-09-26 12:39:50 | 世界

 中国第2位の不動産会社恒大集団が、日本円で33兆円の負債を抱え経営危機に陥っていることが表面化、一時は日本を含む世界中の株価が下落した。

 しかし、恒大集団は、直近の利払いを完遂したことによって一先ず危機を逃れたが、これはあくまで一時凌ぎの処置であって厳しい状態になっていることは変わっていない。

 中国国内では、恒大集団に投資した多くの国民が会社に押しかけ、返済を求める姿が映像で流れた。第2のリーマンショックになるのではないかと言われているが、現段階では平静を保っている。

 ここまで来ると恒大集団が自力で更生することは困難性があるものと思われ、中国政府や一部の地方政府などで支援体制を整えることができるのか目が離せない。

 中国の大企業の話では、2018年12月アメリカから詐欺罪などで起訴され、カナダで拘束されていた中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)(49)が、中国で拘束されていたカナダ人2人の釈放と交換の形で釈放され中国へ戻った。

 アメリカ司法省との司法取引が成立した結果今回の措置に至ったもので、米中対立の懸案が一つ解消する形になった。

 しかし、中国を巡る問題は数知れず、中国政府は、今回TPP加盟申請したのはよいが、同じく申請した台湾の加盟に断固反対するという新たな難題を惹起させた。

 今年のTPP議長国日本は、TPPに復帰する意思を示さないアメリカをどのように説得するか、中国、台湾の加盟申請の取り扱いと合わせ、新政権の腕の見せ所となる。

 一方、バイデン大統領は、アフガン撤退による外交の失策を取り戻すかのように、このところ中国を包囲する形の米日豪印4か国が連携するいわゆるQuad(クアッド)、米、英、豪3か国のUKUSA(ユークーサ)協定を打ち出している。

 クアッドは経済連携、ユークーサは軍事連携と言われているが、いずれも中国にとっては喉にナイフを突きつけられたようなものだろう。

 もちろん、中国の仁義なき海洋進出に対する防衛と牽制の目的があってのことだが、対中国については、殊に日本、インドは密接な関係がある分けで、何でもかんでもアメリカの言い成にはなれない。

 これについても、新政権がどのように舵取りをするのか試金石になる。「関連:9月24日

 

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緊急事態宣言など解除へ。感染者減少はワクチン、自粛、自然淘汰か

2021-09-25 10:46:52 | 政治

 新型コロナウイルスの感染状況が全国的に下降線を辿ってきた。これに連れて医療の逼迫状態も改善され、一時に医療崩壊から脱出しつつあるようだ。

 現在、緊急事態宣言は東京をはじめ19都道府県、まん延防止重点処置は8県に発令されているが、どうやらその期限の9月30日で解除される可能性が高い。

 折しも、10月4日に召集される臨時国会で新首相が誕生し、菅義偉首相が退陣するが、菅氏は宣言解除で花道を飾る形になりそうだ。

 宣言解除によって新型コロナウイルスの第5波が一応終焉することになるが、飲食、旅行、交通、宿泊施設、イベントなどの自粛解除によって、冷感期の到来とともに第6波を招かないよう、これまでの経験を活かさなければならない。

 今回の感染者減少ついては、ワクチンの接種者が増えたことが最大の要因と思われるが、人流の減少、飲食飲酒の自粛がどれだけ寄与したのかは明確ではない。

 人流については、必ずしも顕著に減少した分けではなく、元々、飲食、飲酒による感染の実態は把握されていない。

 専門家の中には、新型コロナウイルスがワクチンや、自然感染など「宿主側の攻撃が功を奏して敗北した」可能性を指摘する向きもある。

 約100年前に世界を混乱に陥れたインフルエンザ、通称「スペイン風邪」は、1918年から約3年間続き、世界人口のおよそ18億人のうち約6億人が感染した。

 この人々を恐怖に突き落としたスペイン風邪も、流行開始から3年後の1921年には「うそのように去っていった」という。

 その後も10年ほどは目立たない程度に流行を繰り返してはいたが、かつてのような脅威ではなくなったという。

 このようにウイルスや細菌は、弱体化・無害化の道をたどることもある。過去の梅毒や細菌性赤痢も、毒性の弱いタイプに入れ替わっている。

 今回の新型コロナウイルス急速な減少が、上記のように自然淘汰的な現象ならば幸運だが、もちろん現段階で解明されている分けではない。

 従って、緊急事態宣言などが解除された後も、自粛や制限を急速に緩める分けにはいかず、暫くは従来同様の防御処置を続けていくしかない。

 ただ、ワクチン接種は子どもなどにも施され、2回目の接種率が向上し、治療薬の開発、医療の逼迫などが解消されればさらに状況の改善が期待できそうだ。「関連:9月9日

 

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TPP加盟申請中の中国が、台湾加盟申請にさや当て。未加盟のアメリカの動きに注目

2021-09-24 11:35:04 | 世界

 中国が突如環太平洋パートナーシップ(TPP)協定へ加盟申請を行った。そうしたところ今度は台湾がすかさず加盟申請をした。これに対し中国が批判し、TPP参加国に申請を受理しないよう求めた。

 TPPには日本をはじめとした11か国が参加していて、ことし2月にイギリスが加入を申請している。

 中国はTPPに参加しているオーストラリアなどと貿易面での摩擦を抱えていて、加入に必要なすべての参加国の同意を得られるかは不透明だ。

 またTPPには貿易や投資のルールについて、国有企業に対する行き過ぎた優遇措置の是正や知的財産の保護など高い自由化を求める規定があるため、中国の現状からこれらの要件を満たしているのか、加盟についてはかなり高いハードルがある。

 このように中国自体が加盟できるのか不透明なのに、台湾を加盟させないよう求めること自体が不見識だが、1つの中国を譲れない政治情勢なので中国の主張は主張として受け止めるしかないだろう。

 中国がTPP入りを求めた理由には、全包囲外交の展開、アメリカが未加盟な中で先んじて加盟する意義、もう一つは台湾加盟申請を予測してのことだろう。

 TPP加盟については、加盟条件の完備とともに既存加盟国総ての同意が必要とされている。この観点から台湾より先んじて加盟し、台湾の申請を拒否する目的があったと思われる。

 台湾は台湾で、以前、東アジア地域包括的経済連携(RCEP・ASEAN10カ国、日本、中国、韓国,オーストラリア,ニュージーランドの15カ国 )に加盟申請を行った際、TPPと同じく加盟には全加盟国の同意が必要なため中国の反対で加盟できなかった。

 TPPにはこの二の前を避けたかったが、今回も中国に申請を先んじられた。

 TPPの今年の議長国日本の茂木敏充外相は、台湾の加盟について好意的な見解を示した。

 反面、中国は加盟条件に高いハードルがあるが、実際には台湾の加盟を認め、中国を認めない分けにはいかないという難しさがある。

 そうなると、当面、中国、台湾とも加盟を認めないことになる可能性が高いのではなかろうか。

 いずれにしても、現在未加盟のアメリカがどのような動きをするかによってこの問題の方向性が決まることになるかも知れない。「関連:2013年3月16日

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フランスの米、豪大使帰任。バイデン氏、外交で苦心続く

2021-09-23 10:13:08 | 世界

 アメリカのバイデン大統領が国連総会ではじめて演説、新冷戦について否定しつつ、対中国についてあらゆる形で連合国は団結しなければならないと述べた。

 この中で、退任間近の菅義偉首相が訪米し、中国に対抗するためアメリカ、日本、オーストラリア、インドの4か国が連携するいわゆるクアッド会議に出席する。

 どうやらバイデン大統領もこのところ失敗が重なり、支持率も低下する中で挽回を図りたいためと、菅首相に対する餞別の意味があるかも知れない。

 一方、新しい枠組みとして、アメリカ、イギリス、オーストラリア3か国がUKUSA協定(ユークーサ)を結び、アメリカがオーストラリアに原子力潜水艦造船技術を提供したため、オーストラリアとの潜水艦の開発計画を破棄されたフランスが反発、アメリカとオーストラリアの大使を帰還させた。

 バイデン大統領は、アフガニスタンからの撤退、その後に発生したISのテロで多数の兵士などが死亡し、ISへ反撃したつもりが誤爆と分かり子どもなどアフガン市民を死亡させるなど誤算が続いている。

 さらにフランスから「バイデン大統領はトランプ氏と変わらないアメリカファースト」と批判されるなど外交で思わぬ手違いが目立つ。

 今回のフランスの離反によって、アメリカとEUとの関係悪化に繋がりかねないと懸念されたが、バイデン大統領がマクロン大統領に詫びを入れたところ、マクロン氏がこれを受け入れ、フランスは帰還させていたアメリカ、オーストラリア大使を帰任させた。

 急激に悪化している米中関係に対処するため、バイデン外交のアジアシフトが目立つが、やはり、アメリカの同盟関係の要諦はイギリス、EUにあることは歴史的、地政学的にも否定できず、米仏関係が早期に改善できたことは、バイデン氏へのさらなる批判を防いだと言える。

 ただ、潜水艦問題が解決したわけではないので、今後に掛けて尾を引くことになるかも知れない。

 いずれにしても、アメリカファーストを前面に掲げ破天荒なトランプ前大統領から、アメリカを元に戻すと期すバイデン大統領の外交手腕が世界の期待に反しないよう、バイデン氏には望みたい。「関連:9月11日

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高市氏の政策、政治姿勢で、安部前政権の右傾化姿勢を浮き彫り

2021-09-22 10:05:01 | 政治

 自民党総裁選挙まであと1週間になった。男女それぞれ2人ずつの4人の候補者は、連日テレビ出演、国会議員への要請、党員、党友へのお願いに全力を上げているようだ。

 構図としては、党員、党友票に強い河野太郎氏、国会議員票が有利な岸田文雄氏、これを追う高市早苗氏、野田聖子氏という状況になっている。

 本命視されている河野氏の頼みの党員、党友票は50%未満で、目標としている60%にはまだ届いていないようだ。

 ただ、国会議員票が岸田氏25%、河野氏22%でそれほどの差が無い。このままで行くと河野氏の1位は有望のようだが、しかし、当選ラインの過半数に届くかと言えば微妙な状況だ。

 もしも河野氏が過半数に届かないと国会議員382票、都道府県1票の47票によって決選投票となるが、この場合は、最大派閥の細田派、竹下派、岸田派の票が岸田氏に向かうと予想されるので、岸田氏当選の可能性が出てくる。

 さて、高市氏は第3位になりそうだが、頼みの細田派の票が岸田氏と分け合う形になり、党内右派の票もかなり取れそうな感じで、国会議員票はそれなりに集まっていると見られている。

 また、高市氏は唯一安部晋三前首相の支持を受けているため、票の出方によっては安倍氏の影響力に関わってくるため、得票数に関心が持たれている。

 さらに、高市氏は党内右派を代表して立候補したとも言え、同氏の得票は、自民党内に安倍氏を中心とする右派勢力がどの位存在するか一種のバロメーターにもなる。

 今回、高市氏の政策を見ると敵基地攻撃の必要性、女性皇族問題、靖国神社参拝、夫婦別姓問題など極右的な色彩も感じられ、改めて8年近い安倍政権は相当な右翼政権だったことを浮き彫りにしている。「関連:9月19日

 

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立憲民主のアベノミクス検証は、数値を上げ具体的に。さらに総合的な評価が必要

2021-09-21 14:40:17 | 政治

 立憲民主党が、安倍晋三内閣が掲げた経済政策「アベノミクス」について検証した。その結果、一定の経済成長はあったが、利益は大企業中心に集まり、中小企業、労働者、一般生活者には行き渡らず、経済的格差を広げたという結論に達した。

 立憲民主党がアベノミクスを検証したのは、昨秋安倍内閣が終焉し、菅義偉内閣に代わったが、これまで菅政権も自民党など与党も、アベノミクスの検証を怠っているため、代わって検証したという。

 今回、立憲民主党が示した検証結果は、特別目新しいものではなく、これまでも、安倍内閣の経済政策を批判する度に指摘されてきたことだ。

 アベノミクスは、当初の3本の矢に、途中から新3本の矢に代替わりしたが、最初のものは何となく理解できたが、後の新3本の矢は、理解不能でその結果さえもどうなったのかよく分からない。

 2つの3本の矢で、最も分り易いものが金融政策だろう。安倍内閣の3本矢のトップに掲げられ、黒田東彦日銀総裁が異次元と謳われた低金利政策を打ち出したことによって円安が進み、その結果自動車を中心に輸出が伸長し莫大な利益を生み出した。

 しかし、その利益が普遍的に分配されず、大企業に集中したものの、そこで働く労働者には行き渡らなかった。のみならず、中小零細企業や、働く労働者もほとんどがその恩恵に浴さなかった。

 しかも、賃上げが物価上昇に追いつかず実質賃金は低下、全体的な消費の拡大に結びついていないのが実態だ。

 当時の安倍首相や黒田総裁は、低金利政策によって物価上昇2%を三年でやり遂げると公約したが、9年経った現在も達成にはほど遠い状況だ。

 アベノミクスの第2の矢の財政支出、第3の矢の成長戦略については特質するものが見当たらず、煎じ詰めればアメリカのレーガノミクスを真似たフレーズのアベノミクスの3本の矢は、実は日銀の異次元と言われた超低金利政策による円安演出が唯一の成果だったといえる。

 立憲民主党は、アベノミクスの検証結果について、抽象的ではなく、3本の矢、新3本の矢の1本1本について、もっと数値的な結果を上げて評価しないと説得力に欠ける。

 できれば衆議院議員選挙を前に、安倍長期政権について、アベノミクスだけでなく、外交なども含めた広範囲な評価を分り易く示すべきだ。「関連:2020年8月30日

 

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