正さん日記

世の中思いにつれて

中国が「歴史決議」、毛沢東、鄧小平後3度目。周近平主席が長期政権目指す

2021-11-12 14:58:04 | 世界

 中国共産党は、現在開かれている中央委員会総会(第6回中央委員会全体会議=6中全会)で、党の「重要な成果と歴史的経験に関する決議」を採択したとのコミュニケを公開した。

 中国共産党が「歴史決議」を出すのは結党100年の歴史の中でわずか3回。建国の父と言われる毛沢東主席が1945年、改革開放を進めた鄧小平軍事主席が1981年に行い、それぞれが最高権力者としての地位を確固なものとした。

 今回のコミュニケは、1993年以降、江沢民、胡錦涛両主席時代を経て、2013年に習首席が就任した後、「長年解決できなかった多くの難題を解決し、望んでも実行できなかった多くのことを達成した」と指摘した。

 さらに「中央委員会と党全体における習近平同志の核心的地位を断固擁護し、中央委員会の権威とその集中的・統一的指導を擁護して、全党員の足並みをそろえる」ことを誓ったとした。

 習首席は、2018年、中国の国会に相当する全国人民代表大会で、国家主席の任期を廃止する法令改定を行い、自身の終身統治に道を開いた。また、自らの名前を冠した政治理論を発表、これを憲法に書き込んだ。

  このように周主席をカリスマ的存在に位置づけ、周以後を「新時代」とも呼ぶよう世論を醸成している。

 その流れで、今回40年ぶりに行われた「歴史決議」で、習首席は、毛沢東、鄧小平両者に並ぶ傑出した指導者としての地位をさらに固めることを意図したものだ。

 この決議により、習氏が現時点で自らの権限を成文化し、将来にわたって長く権力と影響力を保持するための方策となる。

 しかし、中国はGDPが世界第2位で経済的な発展は著しいが、反面、貧富の差が激しく、少子高齢化の進展、新疆ウイグル地区、香港問題など多くの課題が山積している。

 また、南シナ海など海洋進出、台湾への圧力に対する国際社会の反発など外憂内患の状態になっていて、習近平体制も決して完ぺきなものとは言えない。

 周主席が自画自賛するほど、国内外の評価が毛沢東、鄧小平と並び称されるものになっているのか。甚だ疑問である。

 習首席の2回目の任期は2023年までだが、果たして3期目の長期政権に入れるのか。絶対とは言えないようだ。

 

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