正さん日記

世の中思いにつれて

ワクチンは予定通りに入手できるのか。イギリス、EUで確執 中印露はワクチン外交展開

2021-01-31 11:36:58 | 政治

 新型コロナウイルスのワクチンについて、菅義偉首相は河野太郎行革相を総司令官に任命、国内の接種がスムーズに進むよう体制を整えた。

 しかし、河野氏は肝心のワクチンの入手について、坂井学官房副長官が「6月までに接種対象となる全ての国民に必要な数量の確保は見込んでいる」との説明を修正すると述べ、政府内で齟齬を来していることが暴露された。

 ところが、実際にワクチンが何時、どのメーカーの物がどれだけ日本に入ってくるかについて、分からないことが、現在のEUとイギリスの実態から想定されている。

 EUはイギリスのメーカー・アストラゼネカと契約したワクチンが予定通り入ってこない状況にあり、アストラゼネカは国内接種を優先しているのではないかと疑念を募らせている。

 そのため、アストラゼネカがベルギーで生産している製品について、イギリスに輸送しないようにしているなどギクシャクしている事態になっている。

 この状態について河野行革相は、オンラインのダボス会議で、EUの処置に懸念を示し、「我々はワクチンをEUから日本に輸入することを考えていた」と述べた。

 一方、アメリカでも、ワクチン接種が滞っていて、国民の中には期限の切れたワクチンを争って接種しているニュースも報道され、ワクチンの生産が需要に間に合っていない実態を想定させている。

 このような中で、世界では約60カ国が既にワクチンの接種を行っている。中国、インド、ロシアなどは、それぞれの友好国に自国生産のワクチンを供与しており、ワクチン外交とも呼ばれている。

 日本の場合は、当初は2月に医療従事者、3月に65歳以上の高齢者への接種を行うとされていたが、アメリカのファイザー、モデルナ、イギリスのアストラゼネカの製品が何時入ってくるのか、分からず、どうやら高齢者の接種は4月にずれ込むことになりそうだ。

 もっとも、一部の世論調査では、日本人の内、接種を望んでいる人は49%、望んでいない人が41%になっており、政府の意気込みとは裏腹に国民はそんなにあせってはいない感じだ。

 しかし、東京五輪・パラリンピックをやるためには、ワクチン接種が不可欠なのに、肝心のワクチンがいつ入って来るか分からず、国民の半数近くがどうでも良いような気持ちを持っていることは如何か。

 どうも、国民の過半数以上が、東京五輪・パラリンピック開催は無理だという考え方を持っているのと、ワクチン接種はやりたくないという人の割合がやや一致している点も気になるところだ。「関連:1月18日

 

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センバツ、三島南高校が創部100年目に21世紀枠で初出場、32校の出場校決まる

2021-01-30 14:58:14 | スポーツ

 昨日、3月19日(金)に開幕する「第93回選抜高校野球大会」の選考委員会が行われ、今年の出場校・全32校が発表された。

 今年は、4校になった21世紀枠で、三島南高校が選ばれた。同校は野球部創設100周年の記念すべき年に幸運の初出場となった。6年前から、児童に対する野球指導、ICTを活用した練習などが評価された。

 静岡県勢の21世紀枠は初めて,県勢としては、昨年の加藤学園に続くセンバツ出場になった。

 昨年のセンバツは新型コロナウイルス感染拡大により中止になり、8月中旬にセンバツ出場校による各校1試合の交流戦が行われ、加藤学園は鹿児島城西を3―1で下した。

 センバツでは、1948年三島南の近隣校の韮山高校が優勝している。今回は無観客試合になる可能性もあるが、三島南には精いっぱいの力を発揮してもらいたい。

 一般選考では、「北海道」北海、「東北」仙台育英(宮城)、柴田(宮城)、「関東・東京」常総学院(茨城)、健大高崎(群馬)、東海大甲府、専大松戸(千葉)、東海大菅生(東京)、東海大相模(神奈川)、「北信越」上田西(長野)、敦賀気比(福井)、「東海」中京大中京(愛知)、県岐阜商、「近畿」京都国際、天理(奈良)、智辯学園(奈良)、市和歌山、大阪桐蔭、神戸国際大付、「中国・四国」鳥取城北、聖カタリナ(愛媛)、明徳義塾(高知)、「九州」福岡大大濠、大崎(長崎)、明豊(大分)、宮崎商の28校が選ばれた。

 三島南が選ばれた「21世紀枠」については、高校野球における模範的な姿を実践している.学校が選出されるが、例年の3校に加えて、今年に関しては昨秋に明治神宮大会が開催されなかったため、本来であれば秋の優勝チームに与えられる枠を「21世紀枠」に割り当てられ4校になった。

 9つの候補校の中から、三島南の他、八戸西(青森)、東播磨(兵庫)、具志川商(沖縄)が選出された。

 32校中、最多出場は、中京大中京の32回、続いて県岐阜商の30回と東海勢、宮崎商は52年ぶり3回目の出場になった。初出場は、一般選考6校、21世紀枠4校の10校だった。「関連:2020年8月18日

 

 

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田中将大投手、楽天に復帰、強固な投手陣で一気に優勝争いへ

2021-01-29 14:30:56 | スポーツ

 アメリカ大リーグのニューヨ-ク・ヤンキースに7年所属し、6年連続10勝以上を上げた田中将大投手が、古巣の楽天に復帰することが決まった。

 田中は、今季フリ-エージェント(FA)を獲得、大リーグチームで入団先を探していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあって入団先が決まらず、結局、楽天の熱心な働きかけに応え、8年ぶりに復帰することになった。

 田中は、2007年、駒大苫小牧高から、楽天に入団、その年、新人ながら11勝7敗を上げ、2013年には、エースとしてシーズン24勝0敗と大活躍、チームは日本シリーズに進出、4勝3敗で球団史上初の日本一を達成、田中は胴上げ投手となった。

 田中は、この年、最多勝、最優秀防御率、勝率第1位投手を獲得。前年からの連勝を28、開幕からの連勝24はそれぞれ日本プロ野球新記録となった。

 規定投球回数に達し、勝率10割としたのは日本プロ野球史上4人目で、シーズン無敗で最多勝は日本プロ野球史上初の大記録となった。

 田中は、翌年の2014年、ポスティングシステムを行使してニューヨーク・ヤンキースと総額1億5500万ドルの7年契約に合意した。

 この契約は、投手としてはMLB史上5位の契約額となり、4年目終了後には契約をオプトアウトしてFAとなれる条項が付く好条件を得た。

 田中は、ヤンキースでもエース級の立場で6年連続10勝以上と、大リーグでの日本人投手としては野茂英雄の3年連続を凌ぐ記録を残した。

 結局、田中は、楽天7年で99勝、ヤンキース8年で78勝と、通算15年で177勝を上げ、来季から楽天でプレーイする。

 年俸は9億円プラス出来高払い、巨人の菅野智之の8億円プラス出来高払いを抜いて、日本プロ野球最高額となったが、大リーグで契約ができれば15億円は貰えたとのことだ。

 田中の背番号は、以前と同じ18、楽天には、今季エースの涌井秀章、前エースの則本昂大、左腕岸孝之と好投手が揃い、田中を加え強力布陣になった。これに抑えの松井裕樹、新人山下斐紹(早稲田)が使えれば万全だ。

 打者も、鈴木大地、小深田大翔、島内宏明、浅村栄斗、ステフェン・ロメロと好打者が揃う。あとは、石井一久GM兼任新監督の腕次第で、常勝ソフトバンクとパシフックリーグの優勝を争うことができるか。「関連:2020年10月28日

 

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懲役は酷、特措法改正で罰則規定成立か。与党議員、規範破る夜の会食

2021-01-28 10:42:33 | 政治

 国会は、今日参議院予算委員会の審議を終わり、補正予算案を可決成立させ、新型コロナウイルス特措法を改正して罰規定を設ける方向だ。

 補正予算案については、緊急事態宣言前に創案したもので、一時中止になったGo-Toトラベルの予算も盛り込んであるため本来は組直しすることが望ましい。

 また、罰則規定も、野党側は、感染者が入院を拒否することや、病院からの無断退出する人に懲役刑を科すことについて削除することを求めている。

 ただ、野党第一党の立憲民主党は、緊急事態宣言中であり、新型コロナに関わる予算を遅らせる分けにはいかないと判断、協力的な姿勢をみせている。

 政府も、懲役刑については、強硬突破するつもりはないようで、与野党で罰則規定についてどれだけ折り合いをつけるかが注目点だ。

 そんな与野党の友好ムードに水を差しているのが、与党議員によるルール破りの深夜会食や、多人数による会食の実態だ。

 当初は菅義偉首相や、二階俊博幹事長など主要メンバーの多人数会食があったが、その後、自民党の石破茂元幹事長、石原伸晃元幹事長らの夜間会食が発覚、石原氏はコロナに感染した。

 それで終わらず、自民党の松本純元国家公安委員長、公明党の遠山清彦前財務副大臣が深夜の会食をしたと報じられた。

 しかも、いずれも高給飲食店、銀座の高級クラブなどをハシゴするという国民の怒りの琴線に触れる自堕落ぶりだ。

 罰則規定を審議している国会では、これらの国会議員こそ罰則を受けるべきであり、罰則規定を作る資格がないと批判が高まっている。

 実は、まだまだこのような規範破りをしている国会議員は水面下にごじゃごじゃいるような感じだ。

 罰則規定はできそうな状況だが、一人一人が止むを得ない事情があって入院ができない場合も十分考えられ、それに懲役を科すことは酷だろう。「関連:1月26日

 

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東京五輪・パラリンピック開催まで半年、乖離している主催者側とコロナの現状

2021-01-27 11:12:31 | 政治

 東京五輪・パラリンピックについて、政府、東京都、IOCバッハ会長は開催する方向を変えていないが、新型コロナウイルスの世界中の感染者は1億人を超え、日本でも現在の緊急事態宣言は2月7日には終了できず2月いっぱいまで延長する可能性があり、世論も延期ないし中止せざるを得ないという状況から果たして開催できるのか危ぶまれている。

 急ピッチで進んでいるワクチン注射については、欧米が先行しているが、世界に行き届くにはかなりの時間が掛かりそうだし、肝心の開催国日本は、ファイザー社のワクチンが届くのは6末と言われている。

 政府のスゲジュールでは、2月中に医療従事者、3月末までは高齢者に注射することになっているが、品物が届くのが6月なのに果たして実施できるのかよく分からない。

 このような状態なのに、五輪・パラリンが開けるのか懐疑的だ。出場に向けて励んでいる選手の情報が伝わるたびに、何とか開催させてやりたい気持ちが動くが、反面、各国で出場選手の選考もかなり遅れており、開催まであと6カ月しかない中で間に合うのか不安は隠せない。

 そんな中で、ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は、ロシア選手団を主要国際大会から2年間除外するとしたスポーツ仲裁裁判所(CAS)の昨年12月の裁定について、スイスの最高裁に上訴しないと発表した。

 これでロシアが国として東京五輪・パラリンピックに出場できないことが確定した。ドーピングと無関係と判断されたロシア選手については、個人資格での参加に道が残されている。

 うがった見方かもしれないが、あのうるさいロシアがあっさり裁定を容認したことは、新型コロナ蔓延が暫く続き、五輪を含めた国際大会が開かれないことを見越した判断だという感じがしてならない。

 

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罰則規定は、一方的で、問答無用のものにしてはならない

2021-01-26 13:59:02 | 政治

 昨日から、通常国会の予算委員会が始まった。午前と午後の始めに与党自民・公明の質疑、午後から野党立憲民主党との質疑が行われた。

 野党質問の2番手に立った立憲民主の江田憲司氏が、「余り答弁書に拘らず、討論をしましょう」と呼び掛け、菅義偉首相もこれに応じたのか、比較的、答弁書に頼らない答弁を心掛けたようで、相相変わらず言葉は短かったが、案外、率直な答弁をしていた。

 安倍晋三前首相は、答弁がやたら長く饒舌が多かったのに対し、菅首相は短かすぎるきらいはあるが、さて、どちらの方がよいのか、どちらも不適切なことは同じだろう。ただ、質問者の時間を阻害しないだけ菅首相の方がまだましかも知れない。

 テレビを見ていた限りでは、野党の質問はほとんど新型コロナ感染問題だったが、与野党とも新型コロナ対策では一致点を見出さなければならず、例えば、病床、医療従事者が逼迫している事態について、野党側も即効性のある施策の提起は難しい感じだ。

 将来に向けての対策として、公的病院と民間病院の連携、政府、行政の調整機能の確立などについて、議論ができないか。今はそのような余裕はないかも知れない。

 新型コロナ対策で、今国会では特措法に罰則規定を盛り込むことが与野党の大きな争点になっている。

 緊急事態宣言前後で、時間短縮や立ち入り検査などに応じない飲食業者などへの罰金、入院を拒否したり、入院先から無断で抜け出す患者に対する罰金や懲役、コロナ患者の収容を拒む病院などの公表などを盛り込んでいる。

 政府・与党は、野党と協議することを前提にしているが、野党は特に懲役については否定的だし、罰則の前に補償処置がなされなければならないと主張している。

 また、罰則を科すことによって、かえって罹患を隠蔽したり、生活のために背に腹は代えられず罰金を払ってでも時短を受け入れない業者がでてくるなどの隘路があると主張している。

 ただ、新型コロナのような感染病を抑えるためには、万人の協力が不可欠であり、一定の補償があるのにこと立てて協力しない場合には、何某かの処置は止むを得ないという考え方も頭から否定できない。

 いずれにしても、与野党が充分議論した上で、国民がある程度納得できる内容にすることが必要だ。

 新型コロナ感染拡大を防ぐあまり、国家権力の一方的で問答無用の罰則国家にしてはならない。「関連:1月18日

 

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大栄翔、初優勝 価値の高い平幕優勝 埼玉県で初めて

2021-01-25 12:28:18 | スポーツ

 昨日、令和3年大相撲初場所千秋楽で優勝争いのトップを切っていた西前頭筆頭の大栄翔が隠岐の海を突き出しで破り13勝2敗で初優勝を成し遂げた。

 大栄翔は、初日に朝乃山、2日目正代、3日目貴景勝と3日連続で大関を撃破、その後も、関脇、小結の三役総てに勝って終始土俵をリードした。

 大栄翔は、14日目、玉鷲に勝って2敗を堅持、この段階で朝乃山 照ノ富士ら4敗力士の優勝の可能性がなくなり、2敗で並んでいた正代も照ノ富士に敗れたため、千秋楽に王手を掛けていたが、ベテラン隠岐の海を圧倒して優勝した。

 今場所は新型コロナウイルス感染により、横綱白鵬ら幕内で6力士が休場、横綱鶴竜もケガで休場するなど、11月場所同様、両横綱不在の場所だったが、大栄翔は大関はじめ三役を総なめしての優勝は、下位での平幕優勝とは異なり、実力の伴った平幕優勝と言える。

 また、大栄翔は、11月場所は関脇の地位にいたが、今場所平幕に転落しており、実力は三役クラスといって差し支えない。その点で、来場所は関脇に戻りそうだが、大関を狙える力をつけたと言える。

 大栄翔は埼玉県出身、埼玉は今まで優勝力士を輩出していなかったが、県民にとっては嬉しい初の賜杯を埼玉に持ち込んだ。

 カド番だった正代、朝乃山はともに11勝を上げカド番を脱出したが、今場所横綱挑戦だった貴景勝が自信喪失のような大敗で途中休場し、来場所は一転して大関カド番になった。

 正代は、14日目に照ノ富士に実力負けで、優勝に手が届かなかった。朝乃山も照ノ富士に4連敗を喫し、工夫がないと指摘された。

 その照ノ富士は途中ちょっと躓いたが、後半実力を発揮、11勝を上げて来場所に大関カムバックを狙う。

 新入幕の翠富士は、得意の肩透かしが話題になり人気急上昇、十両に下がった炎鵬に代わって小兵力士として前半の土俵を盛り上げ、技能賞を獲得した。

 今場所、技能賞は照ノ富士、大栄翔も獲得、1場所3人の技能賞は初めてだった。なお、大栄翔は、この他、殊勲賞も獲得した。

 その他、帰り入幕の35歳明瀬山が、初めて幕内で勝ち越し気を吐いた。

 来場所は、白鵬、鶴竜の両横綱の出場があると思うが、鶴竜は自ら引退を掛ける場所として臨むという。

 照ノ富士の大関カムバック、貴景勝のカド番脱出、大関正代、朝乃山の実力発揮、大栄翔の続けての活躍などが話題になりそうだ。「関連:2020年11月24日

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核兵器禁止条約が発効、被爆国日本、核保有国など参加せず

2021-01-24 14:20:57 | 世界

 1月22日、国連で、核兵器を「つくる」「持つ」「使う」「使うと脅す」ことを禁止する核兵器禁止条約が、発効した。

 核兵器禁止条約は、国連で2017年に122の国と地域が賛成して採択され、この度、ベトナムや南アフリカ、メキシコなど、昨年10月までに批准した50の国と地域で、それぞれ現地時間の22日午前0時に発効した。

 22日現在、批准を済ませた国と地域は51、条約に加わる意思を示した署名は86で、いずれも核兵器を保有していない。

 一方、すべての核保有国と核抑止力に依存するNATO=北大西洋条約機構の加盟国や日本、韓国などは参加していないため、核兵器が直ちに減るわけではない。

 ただ、条約の推進国などは、核兵器は違法だという新たな国際規範が確立されれば、将来的に、核保有国への圧力になると期待している。

 この条約が核軍縮への弾みになるかどうかは、条約への支持が今後どこまで広がるかにかかっており、条約の推進国やNGOなどは、批准する国や地域の数を、今後数年で100まで伸ばしたいとしている。

 発効にあわせ国連のグテーレス事務総長は、すべての国に対して、「世界を安全にするという願いをかなえるために、ともに取り組もう」と呼びかけた。  

 また「被爆者がみずから経験した悲劇を証言したことが、条約発効を後押しする道徳的な力となった」として核廃絶を訴える日本の被爆者の活動を評価した。

 世界唯一の戦争被爆国日本が、この条約に入っていないが、日本政府はアメリカなど核兵器の保有国が参加していないことから核軍縮を目指す上で現実的ではないなどとして、参加しない姿勢を明確にしている。

 日本政府は、核開発を加速させる北朝鮮の脅威が増す中、核による抑止力の必要性は否定できず核保有国も参加する形で粘り強く核軍縮を進めていくべきだとしている。

 今年8月には、世界の核軍縮の方向性を定めるNPT=核拡散防止条約の会議が開かれる方向となっていて、政府としては立場の異なる国々の橋渡し役として議論をリードし国際的な存在感を示していきたい考えだが、説得力を欠くことは否めない。

 今回発効した核兵器禁止条約の締約国会議が1年以内に行われるが、菅首相は、広島市や長崎市などが求めているオブザーバー参加についても参加しない方針を示唆した。

 昨年12月7日(日本時間8日)、日本政府が、毎年提出している核兵器廃絶決議案が、国連総会の本会議で賛成多数で採択された。

 賛成は150カ国で前年より10カ国減少。決議案に強く賛同する共同提案国も半減した。この段階でも核兵器禁止条約に触れない内容への不満が、核兵器を持たない国で高まったことが理由とみられている。

 

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世界に光明、普通の国に戻った超大国アメリカ

2021-01-23 14:37:20 | 世界

 アメリカのバイデン大統領は、就任式の直後に17の大統領令に署名、新政権の方向性を明確に示した。

 翻って、4年前、トランプ新大統領は、前オバマ政権が進めて来たパリ協定離脱、イランとの核合意破棄、TPP協定離脱、国民皆保険を目指すオバマケアなどをことごとく否定した。

 正に、この段階からアメリカは、国内の分断が始まり、欧州など世界との連携が希薄になっていった。

 今回、バイデン氏はその逆をいったが、これに対するアメリカ国内の反響については現段階で伝わってこないが、世界からはほとんどが好意的に受け止められている。

 パリ協定復帰については、フランスのマクロン大統領が「お帰りなさい」と言って歓迎し、イギリスのジョンソン首相も「これから一緒に仕事をやろう」と述べ、トランプ氏と犬猿の仲だったドイツのメルケル首相からも歓迎のコメントがあった。

 心が和むニュースは、アメリカからも伝えられ、バイデン大統領がWHO(世界保健機関)脱退方針を撤回したなかで、バイデン政権の医療関係責任者となったファウチ氏は、アメリカ政府は、WHOに対し資金拠出を再開する意向であることを強調した。

 アメリカは、長年、WHO加盟国で最大の資金拠出国だった。現在、ワクチンを貧困国や発展途上国などへ行き渡すには多額の資金が必要であり。そのため、アメリカは、「WHOの強化と重要な改革の推進のため、関係各国と建設的に協力する」と示したことは世界から敬意をもって迎えられる。

 メキシコとの国境に壁を作ることも止め、イランとの核合意についても欧州と協同して再開することになりそうだ。

 また、ロシアとの核軍縮条約、「新START」を1年延長する合意に向けて、今後、協議を行う見通しとなった。

 激化している米中摩擦、北朝鮮問題、中東和平など、困難な問題は山積しているが、普通のアメリカに戻ったバイデン政権のスタートは、今までの暗雲を払拭して、世界に明るい光を差し込んでいる。

 

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バイデン大統領が目指す国民に融和は、トランプ氏の去就がカギに

2021-01-22 12:48:18 | 世界

 昨日、アメリカのバイデン新大統領の就任式が無事終了した。通常は議事堂広場に10万人以上の国民が祝福する中で行われる筈だが、新型コロナウイルス感染防止のため、20万本の星条旗が周辺を埋め尽くすなか、限られた人数の参加者が見守った。

 それにしても、20万本の星条旗が立てられたとは、さすがアメリカだとスケールの大きさにびっくりする。

 バイデン氏の大統領就任式に至るまで、トランプ前大統領のさまざまな抵抗で、どうなるのかと危惧する向きが多かったと思うが、案外、それが杞憂に終わったことは幸いだった。

 トランプ前大統領は、自ら退任式を行い、その際、「バイデン氏の成功を祈る」とも述べたが、その反面「また、帰ってくる」とも語り、熱狂的なトランプファンに一種の期待感を持たせた。

 ただ、バイデン新大統領をねぎらうような言葉を残したことは、あの議事堂襲撃ショックの大きさに驚愕し、その後の弾劾決議に不安を感じている証拠とも言える。

 また、大統領交代の時に慣例になっているという、新大統領への手紙は残され、バイデン氏は、手紙の内容について具体的には紹介しなかったが、「暖かいものだ」と述べている。

 バイデン新大統領は、トランプ前大統領により分断された国民の結束を呼び掛けた。しかし、トランプ氏を頭から心酔している多くの国民は、あくまでも同氏の言動を信用しているため、大統領選挙についてもバイデン氏は不正選挙で大統領になったと信じ込んでいる。

 従って、それを払拭するためには、いくらバイデン大統領が国民に統一を呼びかけても、凝り固まった多数のトランプ心酔者の頭の中を変えることは難しい。

 そのためには、トランプ前大統領自身が、国民に統一を呼びかけるか、トランプ氏の政界引退が必要になる。

 トランプ氏が退任式の挨拶や手紙がバイデン大統領に好意的な内容だったとして、大人の対応で国民に融和を呼び掛ければ一番良いが、恐らくそれはないだろう。

 政界引退については、議会上院で弾劾裁判が行われ、三分の二が賛成すればトランプ氏は公民権を剥奪され、次期大統領立候補はもとより、政治活動ができなくなる。

 共和党上院の重鎮マコーネル院内総務は、トランプ氏を見限ったようなので、同氏の影響力により共和党から最低17名が賛成に回れば、トランプ氏は弾劾される。

 そうならないと、バイデン大統領がいかに国民の融和を求めても、極めて困難性がある。

 

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