安倍晋三首相のお得意は外交とのことだ。世界を俯瞰する外交と称して、第一次安倍内閣の時を含めると74回外国へ行っているという多さだ。
その中で、アメリカ、ロシア訪問が多く、ことにアメリカのトランプ大統領と、ロシアのプーチン大統領とは、安倍氏の言分では、お互いにファーストネームで呼び合う親密さという。
安倍首相は、暗に、俺は世界の大物とファーストネームで呼び合うほど親密で、同等の大物だと言いたいのだろう。
しかし、国と国との利害関係から考えると、本来ウインウインであるべきものが、どうも、アメリカともロシアとも日本が不利な形になっているように感じる。
アメリカのトランプ大統領からは、日本から輸出している自動車への高関税、アメリカが日本に輸出している牛肉を中心にした農産物の関税引き下げや、輸入枠拡大、その他、イージス・アショアなど高額軍事装備の売り付け、そのた諸々。
ロシアのプーチン大統領からは、北方領土における経済活動でもロシア企業が優先、挙句の果ては、北方領土返還を棚上げにした平和条約締結の呼びかけなどをやられた。
米、ロの首脳会談から、日本が有利になるような取引は、ほとんど見当たらない。これでは、何のために米ロ首脳との親密関係を誇示するのか。親密さの意味がない。
とにかく、安保条約があり、貿易関係でお得意様のアメリカとは、無条件で付き合っていれば安心だ。
ロシアとは、北方領土問題があり、国際的にも大物のプーチン大統領と親密になってさえいれば立場が保てる。と
両国との首脳会談では、常に下出に出ているように見受けられ、お友達付き合いをしているつもりでも、相手に一本取られているような感じなっている。「関連:9月15日」「関連:9月30日」