正さん日記

世の中思いにつれて

口永良部島噴火、年単位の警戒必要との見方

2015-05-31 11:53:33 | 社会

 30日噴火のあった口永良部島から、屋久島に137人全員が無事避難したが、昨日、今日と収まっている火山は、まだエネルギーが地下に止まっているため、今後さらに大規模な爆発噴火の可能性が高く、年単位の警戒を必要としているようだ。

 このような先行きの見通しの中で、屋久島に避難した人の内、鹿児島などの親戚を頼って80人余りが移動し、屋久島には60人弱しか残っていないとのことだ。

 その中で、特に酪農を営んでいる人は、口永良部島に残してきたブタなどの家畜に心配が募っている。ブタは一日でもエサを与えないと死んでしまうらしく、いっそのこと安楽死をさせたいと苦しい胸中を明かしている。

 また、避難が長引くことによって、さまざまな問題が起きてくるが、何と言ってもどのように生計を立てるのかが最も差し迫った問題だ。政府、行政の適切な援助が必要だ。

 

 そのような中で、口永良部島では突然の大噴火にも関わらず、軽いやけどを負った人もいたが、全員無事で避難することができた。

 口永良部島は、薩南諸島最大の「火山島」で、昭和以降だけでも噴火を10回近く経験し、積み上げた教訓がある。昨年8月、34年ぶりに噴火した際には、防災マップを見直して避難場所を変更するなど、対策を練り上げたことも安全な避難に寄与した

 島に唯一ある学校、金岳小中学校では児童・生徒16人、教諭11人がいるが、昨年の噴火以降、教諭の車を校舎脇に止めてすぐに避難できるようにした。

 島全体の防災マップもあったが、昨年の噴火を受けて見直し、地区ごとの避難ルートを詳細に作成。避難場所も新岳から遠く離れた高台にある既存の建物に設定し直した。今回の噴火でさっそくこれらの対策が功を奏したと言える。「関連:5月30日

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小笠原諸島西方沖で推定M8.5の地震、小笠原と神奈川で震度5強の揺れ

2015-05-30 15:25:44 | 社会

 5月30日午後8時24分ごろ、小笠原諸島西方沖を震源とする地震があり、東京都小笠原村・母島と神奈川県二宮町で震度5強、埼玉県春日部市などで同5弱を観測した。揺れは全国で観測され、震度4~1だった。

 気象庁によると、地震の規模は推定M8.5と大きかったが、震源の深さが約590キロと深かった。津波は観測されなかった。

  気象庁では「フィリピン海プレートの下に沈み込む太平洋プレートの内部で起きた地震と考えられる。揺れが太平洋プレート内部を伝わりやすく、関東で揺れが大きくなった」と説明。過去の例では、強い余震の心配はないという。

  この地震に関連し、総務省消防庁などによると、東京タワーや六本木ヒルズなど多くのエレベーターが一時停止、品川区、足立区の共同住宅などで、エレベーター内に閉じ込められた人の救助活動が行われた。

 また、JR東海によると、東海道新幹線は東京―新横浜間で一時運行を見合わせ。JR東日本では、東北、上越、北陸各新幹線で停電が発生、一部区間で速度を落とし運行するなどした。在来線では山手線、東海道線などが一時運行を停止した。

  日本原子力発電によると、茨城県東海村の東海第2原発に異常はないという。中部電力も静岡県御前崎市の浜岡原発に異常はないとしている。

 口永良部島の大噴火のあった翌日の大地震で、日本列島周辺になにか異常な状態があるのか、一抹の不安を感じる。

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口永良部島で爆発的噴火、島民約130人が屋久島へ避難

2015-05-30 15:25:44 | 社会

 

 5月29日午前9時59分ごろ、鹿児島県屋久島町の口永良部島で爆発的噴火が発生、気象庁は10時7分に噴火警報を発令し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から5(避難)に引き上げた。

 爆発的噴火時の噴煙の高さは9000メートル以上だったが、同日夜は最高約1200メートル。30日に入ってから200メートル程度と、爆発的噴火前のレベルに戻った。また、火山性地震は29日夕方から30日未明までに4回しか起きていない。

  新岳の山腹では爆発的噴火時の火砕流で堆積した噴出物がまだ熱く、30日未明は西側に設置されたカメラの映像に赤く見えていた。天気予報では31日にかけて降雨の可能性があり、雨が降ると土石流が起きる恐れがある。

 このような中で、気象庁は30日、爆発的噴火から連続していた噴火が午前10時50分に停止したもようと発表した。午前の噴煙の高さは火口の縁から200メートル程度で推移し、火山性地震も少なかった。

  ただ、気象庁の小泉岳司火山対策官は「今は落ち着いているが、これで収まるかは予測がつかない」と話した。同庁は噴火警戒レベル5(避難)を維持し、大規模な噴火に警戒を呼び掛けている。

 口永良部島で爆発的噴火に対し、屋久島町は29日午前10時15分、口永良部島の島民約130人に対し島外への全島避難指示を出した。

 政府は、首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置。午前11時から関係省庁会議を開いた。また、海上保安庁は大型巡視船を派遣した。

 これを受け29日午後同日午後、島民全員137人がフェリーで屋久島町へ移動、島内3か所の避難所へ避難した。

 口永良部島島民の避難生活は長期化が予想される。高齢者が多く、避難所での生活は健康面などで不安があるため、屋久島町は民宿での受け入れや、町営住宅や仮設住宅への転居を検討する。町は30日午前、対策会議を開き、今後のボランティアや救援物資の受け入れ態勢などを協議した。一方、政府は仮設住宅の建設を決定した。

 口永良部島は昨年8月3日にも噴火が発生した。噴火の翌日には住民や仕事で滞在していた人ら87人が島外に避難した。

 火山の西側にできた割れ目から活発に煙が噴き出し、火山性地震も増加傾向にあることから、活動はたかまっていた状態が続いているとみて、警戒を続けていた。

 昨年9月の御嶽山、最近の箱根大涌谷等、東日本大震災後 日本列島110個の火山のうち20個の火山が、 地下で地震が起きはじめていると見られ、1000年ぶりの大変動、 大地動乱の時代が始まっているとの見方がある。

 なかなか噴火の予知も難しいと言われているが、何とか災害を最小限度に止めるためにも、専門家の耳目を活かした観測と、国民の日ごろからの防災意識の高揚と訓練が必要になっている。

 

 

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停戦、終戦後の機雷掃海は集団的自衛権行使に当たるのか

2015-05-29 17:19:21 | 政治

 安全保障法制は分かり難く、その1つが、集団的自衛権行使容認の3条件で、いま想定する中で唯一の事態が、ホルムズ海峡における停戦、終戦後に行う機雷掃海であるということだ。

 政府の説明だと、機雷掃海は戦闘行為に当たるので、集団的自衛権行使によらなければならないということだが、機雷掃海の実行が戦闘中には行わず、戦闘が終わった後に行うことになるのなら、最早、戦闘行為にはならないのではないかという疑問だ。従って、集団的自衛権の範囲には入らないのではなかろうか。

 もし、この見方が間違いなければ、現在、安倍晋三政権が示す存立危機事態発生により、集団的自衛権行使の唯一の例に上げているホルムズ海峡の機雷掃海は、集団的自衛権行使に当たらないので、現状では集団的自衛権行使の可能性はゼロということになり、敢えて集団的自衛権を打ち出す必要性はない。

 しかし、ホルムズ海峡に機雷がまかれ我が国の存立が危うくなるとするのならば、集団的自衛権行使によらず、終戦や停戦後、相手国と交渉して機雷除去を行うための特別措置法を制定すれば良いのではないのか。

 こんなたやすい理屈について、野党がなんら触れていないことは、若しかしたら法案審議に対する当方の理解不足、勘違いなのかも知れないがどうだろう。「関連:5月28日

 

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機雷除去は特別措置法で対応できないか。

2015-05-28 17:20:02 | 政治

 11本にも及ぶ安全保障法制の大幅な改定案の審議が、今日も衆院平和安全法制特別委員会で行われた。

 民主党は、同じことを繰り返し、答弁時間の長い安倍晋三首相を敬遠し、中谷元防衛相と岸田文雄外相に質問の矛先を向けた。

 これにいらだってか安倍首相は、「答弁者の指名は委員長にあり質問者が指名するものではない。そのことをよく勉強してほしい」と民主党の質問者に言い放った。

 また、民主党の辻本清美議員の質問の際、安倍氏は席から「早く質問しろよ!」とヤジを飛ばした。さすがにまずいと直ぐ陳謝したが、安倍氏の挑発に乗りやすい短気な性格をテレビで観ている国民に露呈した。

 それにしても、新3要件なるものは「水戸黄門の印籠」ではないが、安倍首相などは「存立危機事態」の定義を質問されると必ずこれに照らして何べんも同じように答弁している。

 ただ、新3要件は、ほとんどが現実的に適応する事態を見いだせず、せんじ詰めれば、ホルムズ海峡の機雷の除去に絞られ、しかも戦闘中は行われず、戦闘収束後に掃海するという。

 これでは、政府の言う新3要件の「我が国の存立が根本的に脅かされる」ままが続き、既に存立できない状態になってしまった後に機雷の掃海をすることにならないだろうか。この図式について誰も指摘しないのは腑に落ちない。

 また、「存立危機事態」における集団的自衛権による武力行使が、終戦後の機雷除去に限るのであるならば、敢えて集団的自衛権行使ではなく、それこそ「特措法」で十分対処できるのではなかろうか。それを集団的自衛権行使の例題にするところに、今後、無限増に拡大されていきそうなカラクリがありそうだ。「関連:5月27日

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安保法制、分かり難い政府の答弁、時間をかけた審議が必要

2015-05-27 17:14:51 | 政治

 昨日、衆議院本会議に上程された安保法制改訂案が、今日から衆議院安保法制特別委員会で審議が始まった。安倍晋三首相、中谷元防衛相、岸田文雄外相に対し、各党の代表クラスが質問にたった。

 午後から、民主党、維新の党、共産党の質疑をテレビで見たが、内容としては国民にとって分かり難いやり取りが多く、ヤジの応酬と、いつものように、ヤジに神経質に反応する安倍首相のいらだった姿が目立った。

 安倍首相を始めとする政府の答弁は、集団的自衛権行使については、ほとんどペルシャ湾の機雷除去が唯一の戦闘行為であり、それも戦闘が終わって停戦か休戦協定の締結された後であり、当然、戦闘中は行わないということだった。

 また、友好国への後方支援は、戦闘現場に限りなく近くに行くが、自衛隊に危険が及ぶと見定めた場合には、作業を中止し、直ちに撤退するということだった。

 PKO活動についても、完全に戦闘が収束した国、地域に自衛隊を派遣するもので、安全性は確保できるという答弁だ。

 安倍首相は、今までの答弁で自衛隊は絶対戦争に巻き込まれることはなく、危険は回避できると述べているが、その根拠は前述のように、リスクを回避してあるからだと言う。

 分かり易かったのは、最後に質問に立った共産党の志位和夫委員長で、イラクへの自衛隊派遣の際に、多くの危険な事態に遭遇したこと、後方支援は、戦争行為の中心であり武力行使と一体化する可能性が高いものだと指摘した。

 また、米軍でイラク、アフガニスタンからの帰還兵の自死などが多い実態を述べ、新安保法制で自衛隊が海外に派遣された場合は同様の深刻な事態が起こり得ると警告した。

 志位氏の質問ではヤジもほとんどなく、安倍首相も時に見せる人を馬鹿にしたよう嘲笑も見せず、自民党議員も神妙に聞き入っていた。

 いずれにしても、今日の議論を見る限り、新安保法制は分かり難く、やはり、多くの国民が理解するまで相当の時間をかけた審議が必要である。「関連:5月21日

 

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バスツアーで大相撲13日目を観戦

2015-05-26 15:45:36 | スポーツ

           

 大相撲夏場所は新鋭の関脇照ノ富士の初優勝で終わった。昨日開かれた横綱審議委員会で照ノ富士については、大関昇進はもとより、近い将来横綱になる器であるとの高い評価を得た。

 来場所は、日本人大関3人に照ノ富士が割って入り4大関となるが、先輩大関の稀勢の里、豪栄道らにプレッシャーを掛けることによって、日本人大関が奮起し、照ノ富士と横綱争いにでもなれば大相撲もますます面白くなるだろう。

 その大相撲13日目を、Y観光のバスツアーで妻と一緒に観戦した。席は向こう正面2階の椅子席11列目でずっと後ろの席だ。土俵を遠くから見下ろす形になり、お相撲さんが小さく見える。

 しかし、力士の柏手を打つ音、呼び出し、行司の声、場内アナウンスの美声、観衆の掛け声や歓声が臨場感を呼び、取組の緊迫感も伝わって、やはりテレビ観戦とは違った趣がある。

 この日は、稀勢の里が日馬富士を破れば白鵬、照ノ富士らと3敗で並び、優勝戦線に飛び出すところだったが、案の定稀勢の里は引き落としであっさり敗退、いつもの通り期待を裏切った。

 稀勢の里は今後、果たして優勝することができるのか。弓取り式を最後まで見た後、暗澹たる気持ちを抱きながら、混雑する人ごみの中を江戸博物館地下駐車場にある帰りのバスに戻った。「関連:5月25日

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照ノ富士が初優勝、来場所大関昇進果たす

2015-05-25 14:04:44 | スポーツ

 大相撲夏場所が5月7日から24日まで東京両国国技館で行われ、新鋭の関脇照ノ富士が12勝3敗で初優勝、来場所、大関昇進をものにした。照ノ富士の優勝は初土俵から25場所目で史上3位、平成生まれでは初の優勝となった。

 照ノ富士は初日佐田の海に負け、9日目徳勝龍に完敗、次いで11日目白鵬に歯がたたず8勝3敗になった。勝った白鵬は10勝1敗、この時には照ノ富士の大関は無く、今場所も白鵬の優勝かと思わせた。

 ところが、白鵬は12日目に豪栄道の首投げに敗れ、14日目、稀勢の里にも敗れて3敗となった。一方照ノ富士は12日目に稀勢の里を破るなど白星を積み上げて、14日目で3敗を保って白鵬と並んだ。

 そうして千秋楽は白鵬、照ノ富士が3敗。日馬富士、稀勢の里に平幕の嘉風、勢、魁聖、高安が4敗。全員が4敗で並べば8人のトーナメントによる優勝決定戦の可能性もあったが、4敗組が次々に負ける中、照ノ富士は碧山に勝って3敗を堅持、四敗組の芽がなくなった。

 そうして、結びの一番で兄弟子の日馬富士が白鵬を破れば照ノ富士の初優勝、大関昇進を確実なものにするという状況になった。

 迎えた、白鵬、日馬富士の横綱同志の対戦、優勝の芽が無くなった日馬富士はプレッシャーのかかる中、白鵬に押し込まれた土俵際でしょいと腰を落として白鵬の下に潜り込むという予想もしなかった取口で遂に白鵬を寄り倒して快勝、その結果照ノ富士の優勝が決まった。

 白鵬は12日目豪栄道との際どい相撲で負けた際、自らの負けを認めず暫く土俵下に棒立ち、相撲終わりの所作も行わないという横綱らしからぬ行動を取った。この日から、千秋楽に負けた後まで報道陣に口を閉ざすという先場所と同じふてくされた行動を取ったことは何とも子供じみていた。白鵬は、自身2度目の7連覇を逃したが、照ノ富士の台頭は何やら新時代到来の兆しを感じさせた。「関連:3月24日

 

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NPT、最終文書案採択できないまま閉幕

2015-05-24 14:31:56 | 世界

 国連本部で開かれていた核拡散防止条約(NPT)再検討会議は最終日の22日、中東地域の「非核化」をめぐる各国間の対立を解消できず、最終文書案を採択できないまま閉幕した。5年に1度開催される会議が決裂したのは2005年以来。約190カ国が加盟するNPT体制の結束の弱さが露呈した。

  同日夕の全体会合では、アメリカ、イギリス、カナダの3カ国代表が演説し、中東非核化問題に関する国際会議を来年3月までに開催するなどとした文書案の文言に異議を唱えた。文書採択は全会一致が原則で、文書案は自動的に不採択となった。

  文書案は、国際会議の主催者を国連事務総長と規定。事実上の核保有国であるイスラエルを含む「中東諸国が非核化地帯創設を法的に拘束する条約の締結を目指す」とし、イスラエルの友好国である米国などが反発していた。(産経)

 中東非核化問題に関する国際会議については、実質的にイスラエルの核保有を認めない会議であり、エジプトが中心になっているが、イスラエルが反発しているため、実際には会議は開かれていない。

 今回のアメリカの反対も、イスラエルの核保有を暗に認めているアメリカがイスラエルをかばうものであり、他の非核保有国にとっては容認できないものだ。イランには厳しく当たり、北朝鮮の核保有を断じて認めないアメリカのダブルスタンダードの姿勢は考え物だ。核廃絶に熱心だと思われ、ノーベル平和賞を受賞したオバマ米大統領の変心を残念に思う。

 また、オバマ大統領の熱意により、一時はロシアとの核兵器削減交渉で、一定の前進をみたが、その後米ロの確執が深まり核兵器削減は一向に進んでいない。

 世界で唯一の被爆国日本は、NPTでも影が薄い。広島、長崎の原爆犠牲者はさぞかし泉下で泣いていることだろう。「関連:5月23日

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何故、隣国は反対するのか

2015-05-23 20:48:22 | 世界

 日本と中国、韓国との関係が悪いことが、日本が進める2つの施策に災いしている。1つは、国連本部で開かれていた核拡散防止条約(NPT)再検討会議で、日本が提案した各国指導者の広島・長崎の「被爆地訪問」について中国の反対で削除された。代わりに、日本が懸命に突っ込んだ「核兵器の影響を受けた人々や共同体の経験を直接共有する」との文章はかろうじて盛り込まれた。

 中国が反対する理由は、広島、長崎を入れることによって、日本が先の戦争の加害国であるのにも関わらず、被害国のような印象を与えることに反対すると言うものだ。

 各国の指導者が広島、長崎訪問を促す日本の提案に対し、幹事国26カ国は支持したが、中国を始め核保有国の常任理事国総てが反対したためだ。もちろん、原爆を投下したアメリカも反対した。

 もう1つ、日本が目指している「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録をめぐり、韓国が日本の統治下で、21施設の内7施設に朝鮮半島出身者57900人が強制労働させられたので、世界遺産登録に相応しくないとユネスコへ反対するとの意思を表明した。

 韓国・朴槿恵大統領も、20日、ユネスコのボコバ事務局長と会談し、登録に反対する考えを直接伝えた。朴大統領自らが、登録反対に言及するのは、初めてとなる。

 果たして、「明治日本の産業革命遺産」がユネスコで世帯登録の認証が得られるのか、全会一致を旨とするユネスコがどのような決定を行うのか注目される。

 この2つを見ると、隣国の中国、韓国がちょっかいを出している。その最大の理由は、中国は尖閣諸島、韓国は竹島の所属をめぐる争いが影響していることは間違いないが、それ以上に、安倍晋三首相が先の戦争に対し「侵略、お詫び」の言葉を避けていることにいら立ちを持っていることが最大の原因になっているのではなかろうか。

 

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