鳩山由紀夫首相が普天間基地移設の決着を必ずつけると言った5月31日の今日、その約束は形の上では日米共同声明が為され、閣議決定を取り付けて果たしたことにはなった。しかし、昨日3党連立の一角社民党が政権を離脱、沖縄県では辺野古回帰案に轟々たる批判の声が鳴りやまない。
マスコミではさっそく世論調査を実施、鳩山内閣の支持率は10%台に降下、参議院選挙を対象にした政党支持率では、一部マスコミで自民党が民主党を上回る結果になった。
このような状況になることは、普天間問題の帰趨によって前々から予測できたことだ。鳩山首相が5月末まで、もしアメリカの了承を得て普天間の県外、或いは国外移設に成功すれば、鳩山内閣の支持率は急角度で上昇し、もし、それができず、5月決着が先延ばしとなったり、或いは沖縄県内移設に止まる場合は、鳩山内閣は決定的なダメージを受けることが予想されたが、結局、辺野古沖への回帰となり、悪い方の予想が当たって鳩山内閣は末期的症状に陥る寸前だ。
何故、このようなぶざまな状態に陥ってしまったのか。マスコミを中心に大多数が批判の的を鳩山首相に当てているが、勿論、鳩山首相は最高責任者なので批判を受けるのは当然だとしても、鳩山氏だけを無能力者呼ばわりすることには抵抗がある。
判官びいきになるかもしれないが、鳩山首相は少なくとも沖縄県民の負担軽減のためそれなりの努力をしたのではあるまいか。表面上の動きは余り見られなかったとしても、首相自身が際立って行動することは、場合によっては出きる話も出来なくなる可能性があり、首相としては、周りの関係閣僚等に指示を出し、その成果を待っていたことは容易に想像できる。
ところが、官邸、外務、防衛等の各閣僚が、それぞれ独自の行動をしたとしても、結局は官僚依存になってしまったのではないかという見方が大方だ。官僚は、自公政権がアメリカと合意した辺野古移設に凝り固まっているから、鳩山首相の望む県外、国外移設などに、はなから真剣には取り組む分けが無い。最悪だったのは、これら関係閣僚や官僚が個別にマスコミにリークし、マスコミが県外、国外の困難性を強調した上、閣内不一致や首相の指導性の欠如など書き立てた。
一方、これらの情報を後ろ盾に、自民、公明等の野党が国会や党首討論で、鳩山首相の5月末決着発言の実行を駆り立て、人柄のよい鳩山首相があっさりこの挑発に乗って、自身が描いた目標に目安がつかないまま、行きがかり上、5月末決着を言い切ってしまった。
これらの真相は、今後明らかになると思うが、いかに鳩山首相の周りが、鳩山氏の意思を真に理解せず、閣内が一致して行動しなかったことが今日の最悪の状態を招いてしまったのではなかろうか。
また、小沢一郎幹事長が普天間問題ではほとんど表面に出ず、見方によっては「われ関せず」の傍観者的な立場を続けてきたことは理解に苦しむ。彼は自らの役割として、参議院選挙に勝つ体制を作ることだと言うが、結局は、鳩山首相の躓きで内閣の支持率や民主党の支持率が激減すれば、それは当然選挙に影響することになる。本来、幹事長は首相を補佐する立場にある。また、もしも鳩山首相が退陣に追い込まれれば、小沢幹事長も同時に止めなければ、党内外は収まらない。小沢氏は、もっと親身になって鳩山首相をサポートしないと、そのとばっちりは自らの足元を脅かすことになる。「関連:5月29日」
マスコミではさっそく世論調査を実施、鳩山内閣の支持率は10%台に降下、参議院選挙を対象にした政党支持率では、一部マスコミで自民党が民主党を上回る結果になった。
このような状況になることは、普天間問題の帰趨によって前々から予測できたことだ。鳩山首相が5月末まで、もしアメリカの了承を得て普天間の県外、或いは国外移設に成功すれば、鳩山内閣の支持率は急角度で上昇し、もし、それができず、5月決着が先延ばしとなったり、或いは沖縄県内移設に止まる場合は、鳩山内閣は決定的なダメージを受けることが予想されたが、結局、辺野古沖への回帰となり、悪い方の予想が当たって鳩山内閣は末期的症状に陥る寸前だ。
何故、このようなぶざまな状態に陥ってしまったのか。マスコミを中心に大多数が批判の的を鳩山首相に当てているが、勿論、鳩山首相は最高責任者なので批判を受けるのは当然だとしても、鳩山氏だけを無能力者呼ばわりすることには抵抗がある。
判官びいきになるかもしれないが、鳩山首相は少なくとも沖縄県民の負担軽減のためそれなりの努力をしたのではあるまいか。表面上の動きは余り見られなかったとしても、首相自身が際立って行動することは、場合によっては出きる話も出来なくなる可能性があり、首相としては、周りの関係閣僚等に指示を出し、その成果を待っていたことは容易に想像できる。
ところが、官邸、外務、防衛等の各閣僚が、それぞれ独自の行動をしたとしても、結局は官僚依存になってしまったのではないかという見方が大方だ。官僚は、自公政権がアメリカと合意した辺野古移設に凝り固まっているから、鳩山首相の望む県外、国外移設などに、はなから真剣には取り組む分けが無い。最悪だったのは、これら関係閣僚や官僚が個別にマスコミにリークし、マスコミが県外、国外の困難性を強調した上、閣内不一致や首相の指導性の欠如など書き立てた。
一方、これらの情報を後ろ盾に、自民、公明等の野党が国会や党首討論で、鳩山首相の5月末決着発言の実行を駆り立て、人柄のよい鳩山首相があっさりこの挑発に乗って、自身が描いた目標に目安がつかないまま、行きがかり上、5月末決着を言い切ってしまった。
これらの真相は、今後明らかになると思うが、いかに鳩山首相の周りが、鳩山氏の意思を真に理解せず、閣内が一致して行動しなかったことが今日の最悪の状態を招いてしまったのではなかろうか。
また、小沢一郎幹事長が普天間問題ではほとんど表面に出ず、見方によっては「われ関せず」の傍観者的な立場を続けてきたことは理解に苦しむ。彼は自らの役割として、参議院選挙に勝つ体制を作ることだと言うが、結局は、鳩山首相の躓きで内閣の支持率や民主党の支持率が激減すれば、それは当然選挙に影響することになる。本来、幹事長は首相を補佐する立場にある。また、もしも鳩山首相が退陣に追い込まれれば、小沢幹事長も同時に止めなければ、党内外は収まらない。小沢氏は、もっと親身になって鳩山首相をサポートしないと、そのとばっちりは自らの足元を脅かすことになる。「関連:5月29日」