正さん日記

世の中思いにつれて

窮地に追い込まれた鳩山首相だが=今日約束の5月末日

2010-05-31 15:44:57 | 政治
 鳩山由紀夫首相が普天間基地移設の決着を必ずつけると言った5月31日の今日、その約束は形の上では日米共同声明が為され、閣議決定を取り付けて果たしたことにはなった。しかし、昨日3党連立の一角社民党が政権を離脱、沖縄県では辺野古回帰案に轟々たる批判の声が鳴りやまない。
 マスコミではさっそく世論調査を実施、鳩山内閣の支持率は10%台に降下、参議院選挙を対象にした政党支持率では、一部マスコミで自民党が民主党を上回る結果になった。
 
 このような状況になることは、普天間問題の帰趨によって前々から予測できたことだ。鳩山首相が5月末まで、もしアメリカの了承を得て普天間の県外、或いは国外移設に成功すれば、鳩山内閣の支持率は急角度で上昇し、もし、それができず、5月決着が先延ばしとなったり、或いは沖縄県内移設に止まる場合は、鳩山内閣は決定的なダメージを受けることが予想されたが、結局、辺野古沖への回帰となり、悪い方の予想が当たって鳩山内閣は末期的症状に陥る寸前だ。
 
 何故、このようなぶざまな状態に陥ってしまったのか。マスコミを中心に大多数が批判の的を鳩山首相に当てているが、勿論、鳩山首相は最高責任者なので批判を受けるのは当然だとしても、鳩山氏だけを無能力者呼ばわりすることには抵抗がある。
 判官びいきになるかもしれないが、鳩山首相は少なくとも沖縄県民の負担軽減のためそれなりの努力をしたのではあるまいか。表面上の動きは余り見られなかったとしても、首相自身が際立って行動することは、場合によっては出きる話も出来なくなる可能性があり、首相としては、周りの関係閣僚等に指示を出し、その成果を待っていたことは容易に想像できる。
 ところが、官邸、外務、防衛等の各閣僚が、それぞれ独自の行動をしたとしても、結局は官僚依存になってしまったのではないかという見方が大方だ。官僚は、自公政権がアメリカと合意した辺野古移設に凝り固まっているから、鳩山首相の望む県外、国外移設などに、はなから真剣には取り組む分けが無い。最悪だったのは、これら関係閣僚や官僚が個別にマスコミにリークし、マスコミが県外、国外の困難性を強調した上、閣内不一致や首相の指導性の欠如など書き立てた。
 
 一方、これらの情報を後ろ盾に、自民、公明等の野党が国会や党首討論で、鳩山首相の5月末決着発言の実行を駆り立て、人柄のよい鳩山首相があっさりこの挑発に乗って、自身が描いた目標に目安がつかないまま、行きがかり上、5月末決着を言い切ってしまった。
 これらの真相は、今後明らかになると思うが、いかに鳩山首相の周りが、鳩山氏の意思を真に理解せず、閣内が一致して行動しなかったことが今日の最悪の状態を招いてしまったのではなかろうか。

 また、小沢一郎幹事長が普天間問題ではほとんど表面に出ず、見方によっては「われ関せず」の傍観者的な立場を続けてきたことは理解に苦しむ。彼は自らの役割として、参議院選挙に勝つ体制を作ることだと言うが、結局は、鳩山首相の躓きで内閣の支持率や民主党の支持率が激減すれば、それは当然選挙に影響することになる。本来、幹事長は首相を補佐する立場にある。また、もしも鳩山首相が退陣に追い込まれれば、小沢幹事長も同時に止めなければ、党内外は収まらない。小沢氏は、もっと親身になって鳩山首相をサポートしないと、そのとばっちりは自らの足元を脅かすことになる。「関連:5月29日
 
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核廃絶へ、NPT最終文書、10年ぶりに採択

2010-05-30 05:45:55 | 世界
 5月3日から国連本部で開かれていた5年に1度の核拡散防止条約(NPT)再検討会議は最終日の28日午後(日本時間29日午前)64項目の行動計画を柱とする最終文書を全会一致で採択した。前回の2005年は核保有国と非核保有国との対立で決裂、最終合意の採択は10年ぶりとなる。
 最終文書の骨子は、○中東非核化に向けた会議を2012年に開催する。○世界の数千発の核兵器保有に懸念、○核軍縮へ進展を加速し、2014年にその状況報告を要求、○核軍縮・不拡散など64の行動計画で合意、○北朝鮮の06、09年の核実験を強く非難、○核軍縮に具体的な期限が必要と多数の国が認識という内容だ。
 
 注目されるのは、2012年に行う中東非核会議だが、当然イスラエルの核保有問題をターゲットにしたもので、これまでイスラエル擁護に徹し、反面イランの核疑惑を追求するアメリカは、さすがにこれを阻むことができなかった。
 一方、2014年には核保有国の核軍縮がどの程度進んだかを見極める報告書の提出も、核保有国の義務として課すことができたことは成果と言える。
 
 今回のNPT再検討会議が一定の前進を見たのは、やはり、アメリカのオバマ大統領の核廃絶に向けた意欲を非核保有国が評価したことが大きな要因だろう。オバマ大統領が、ロシアとの核軍縮について具体的に進めていることも非核保有国に一定の信頼を繋げた。
 また、韓国と北朝鮮との関係が悪化、朝鮮半島の危機が目の前に迫っていることも、北朝鮮への非難に結びついた。
 
 しかし、現在、核兵器を保有していると言われるイスラエルや、核実験をしたことのあるインド、パキスタンはNPTに非加盟で、これらの国に対するアメリカの過保護が、非核保有国の根本的な不満となっており、NPT体制の抜け穴になっている。
 2012年に行うことにした中東非核会議には、早くもイスラエルが拒絶する意向を表明した。これでは、NPT加盟国のイランにだけ厳しい対応をしても片手落ちのそしりは免れず、核廃絶への前進を阻んでいる。
関連:4月14日

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社民党の政権離脱濃厚、変わる鳩山内閣のイメージ

2010-05-29 05:42:19 | 政治
 普天間基地移設問題について、辺野古沖に滑走路をつくり、訓練については鹿児島県徳之島を含め可能な限り沖縄県外で行うとする日米共同声明が交わされた。鳩山由紀夫首相は、これに基づき、閣内合意を諮ったが。合意文書への署名を拒んだ福島消費者・少子化担当相(社民党党首)を罷免した。
 その結果、社民党が連立から離脱する可能性が濃厚になっている。7月11日の参議院選挙を間近に控え、民主、社民両党とも大きな痛手になった。
 しかし、沖縄基地を縮小することが党是のようになっている社民党にとっては、辺野古への回帰は絶対に反対せざるを得ないことだろう。正に踏み絵を踏まされるような形の福島大臣は、苦渋の決断で署名を拒んだし、また罷免した鳩山首相は、泣いて馬食を切った心境だったのだろうか。
 
 普天間基地移設問題については、5月末まで決着することを何度も約束していた鳩山首相は、この約束については忠実に守った形にはなったが、その内容は、最低でも県外を公言していたことからかけ離れたもので、沖縄県民や社民党にとっては約束違反そのものだろう。
 鳩山首相は、内容はともかく、5月末決着とアメリカに対する義理立てはできたが、その代償は大きく、支持率がいっそう低下することは目に見えている。その上、社民党が政権から離脱することによるイメージダウンはことのほか大きいのではなかろうか。
 
 民主党と自民党の相違は、民主党が連合の支援を得ていることもあり、自民党の保守主義に対し、民主党はリベラルと見られているが、加えて社民党が政権内に居ることにより平和主義でも自民党との違いを示している。今後、社民党が離脱すれば、ますます民主、自民の違いが分かり難くなるかも知れない。
 いずれにしても、多分、鳩山首相が、何とか沖縄の負担を減らさなければならないと思い、善意で行動したことが、首相として余りにも稚拙だったがために、政権を担ってまだ8カ月ちょっとなのに、反対勢力からサンドバックよろしく叩かれている。「関連:5月25日

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断ち切れるか、暴力団との関係=大相撲

2010-05-28 05:34:58 | 社会
 また大相撲に大きな汚点がついた。相撲協会の親方2人が、過去の名古屋場所で暴力団に特等席のチケットを融通し、延べ50人ほどの暴力団幹部が利用していたとのことだ。
 この問題で、昨日、日本相撲協会は、直接手配していた木瀬親方(元幕内肥後ノ海)を委員から年寄りに2階級降格とし、間に入った清見潟親方(元幕内大竜川)をけん責処分にした。3人の力士を持つ木瀬部屋は出羽海一門の預かりになり、事実上閉鎖と言う重い処分になった。今後3人の力士は木瀬親方と共に出羽一門の他の部屋へ移ることになる。
 
 木瀬親方は5~6年前から名古屋場所で、知人に「維持員席」と呼ばれる特別席の手配を依頼され昨年まで関与、清見潟親方は当初木瀬親方から仲介を頼まれ「茶屋」と呼ばれる相撲案内所から「維持員席」を確保していたが、ここ数年は仲介に関わっていなかったため処分に差が出たという。
 両親方は、券が暴力団関係者に渡ることを知らなかったと言っているようだが、実際には、テレビに映りやすい向正面席を工面していたといい、暴力団員は刑務所にいる幹部にテレビで自分の姿を見せようとしていたと言うから、ニーズが一致しており確信犯と言う他なかろう。
 
 大相撲と暴力団との関係は昔から断ち切れず、過去にも元横綱を含め親交のあった連中は多い。今度も、この問題の他、大関琴光喜が野球賭博の疑いを週刊誌にすっぱ抜かれ、彼も暴力団との関係を疑われている。
 ちょんまげ姿や黒紋付は、どことなく暴力団の格好と似ており、歴史的にはたにまちにやくざが居たことは明白だが、現在は、大相撲は国技をうたい、青少年ファンを拡大しなければならず、財団法人としても優遇されている。社会の敵暴力団の撲滅は全国民の共通の目標になっている。
 大相撲も、社会の動きを敏感に受け止め、それ相当の対応を適切にしていかないと、今に社会から見放されることになる。

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タイ騒乱は終息したが

2010-05-27 06:12:20 | 世界
 日本人カメラマン村本博之さんを含む85名もの死者を出したタイの反政府デモが何とか終息して1週間たった。最後はデモ隊幹部が投降、一部が暴徒化して略奪騒ぎになったが、どうやら沈静化したようだ。
 一時は、デモがエスカレートして収拾がつかない状態に陥ったが、反政府側が急速にやる気を失ったのは、やはり海外に居るタクシン元首相が自らとの関わりを否定したからだろう。タクシン氏から見ると、まさかあれほど流血を伴う市街戦並みの騒動になるとは思わなかったのだろう。従って、自身の関与が表ざたになると、いずれその責任を問われることになり、危機感を持っての退避と見られる。
 
 タイは表向きほほ笑みの国などと言われ、経済もそこそこ発展してきたが、内情は階級社会で、貧富の差が激しく、低所得者の不満をある程度補ったタクシン政策への回帰に大きな期待を持ってタクシン氏の復帰を展望し反政府活動を行ったらしい。
 そのタクシン元首相が、復帰の意欲を失っているとしたら、2カ月に亘り多数の死傷者が出るまで、大がかりなデモを続けたタクシン派は、今後どのような行動を示すのか、今のところ判断ができていない。
 
 当面は、アビシット政権による選挙が何時行われるのか。軍隊を後ろ盾に成り立っている現政権なので、反政府活動が沈静化したと言っても、今後の推移によっては、まだまだ予断は許されない。
 アセアン内では、優等生に見られていたタイだが、その実態は後進的であり、今後、よほど構造的な改革が無い限り、真の近代化にはまだまだ道のりがありそうだ。
 観光立国タイに、海外からの観光客が戻るには、一定の時間が必要だろう。「関連:4月12日
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怒る韓国、居直る北朝鮮

2010-05-26 06:10:56 | 世界
 韓国の哨戒艇「天安」が魚雷攻撃を受け、46人が死亡した事件は、韓国側で北朝鮮によるものと断定、韓国側は国連安全保障理事会へ提訴することにした。これを受け日米韓は結束して北朝鮮に対する経済封鎖の強化など圧力を加えるとともに、韓国は北朝鮮向けに無数のスピーカーによる宣伝を再開、アメリカは、ブッシュ大統領時代に解除した「テロ支援国家」のレッテルを再び貼ろうとしている。
 これに対し、北朝鮮が居直り、暴走することを危惧する中ロは、穏便な対応を取ろうとしているが、日米韓の対応とのかい離が大きく、国連安保の決議がどの程度のものになるのか、今のところはっきりしていない。
 
 しかし、哨戒艇を失い、46人もの軍人が犠牲となった韓国側の怒りは頂点に達しており、北朝鮮もこれに呼応しているので、まさか一発触発の事態にはならないと思うが、手放しで安心はできない。
 今年は、朝鮮戦争が始まった時から60周年に当たるが、何故、この時期に北朝鮮の蛮行があったのか、何時もながら理解に苦しむところだ。
 これで6ヶ国協議の再開は全く目途がたたなくなり、朝鮮半島の脅威は長期化する状況になった。北朝鮮の目的はいったい何なのか。国内で多くの困窮者を抱え、餓死者も出ていると言われて久しい北朝鮮には、関係国による経済援助が喫緊の課題ではないのか。そのためには、無用な核兵器を放棄し、中国の支援に加え、アメリカ、日本、韓国からの経済援助を受け入れることが最も必要なのではなかろうか。
 金正日体制の維持にきゅうきゅうとし、鎖国状態とも思われる今の北朝鮮は、どんどん国際社会から離れていく。「関連:5月15日
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国内の後押しが無く、大魚を逸したか鳩山首相

2010-05-25 15:33:29 | 政治
 鳩山由紀夫首相が普天間基地の移設について、沖縄辺野古沖に飛行場を建設すること、訓練については、県外へ分散することでアメリカと合意する方針を固めた。しかし、沖縄県民や、社民党が敢然と反対、アメリカとの共同声明を出すまでは、茨の道を辿れなければならない。
 
 あれほど、沖縄県外移設を自信たっぷりに唱えていた鳩山首相が、どうして沖縄県内へ回帰しなければならなかったのか。その裏には、表面には出ない幾多の経緯があったようだ。
 アメリカ事情に詳しい識者によれば、アメリカ国務省は、鳩山首相の沖縄県外移設のたっての希望を忖度し、一時は県外模索の機運が生まれていたようだ。しかし、前ブッシュ政権からの横滑りで国防長官になったゲーツ氏は、沖縄辺野古移設合意を固執したため、国務省が譲歩したとのことだ。
 
 しかし、日本の世論が反米になることを危惧し、世論が沖縄県外移設を後押しするような状況になれば、アメリカ側も鳩山首相と前向きに話し合うことも考慮していた。
 ところが、日本のマスコミが普天間問題を、いっせいに鳩山首相の迷走と百家争鳴、アメリカのワシントン・ポストが鳩山首相を無能呼ばわりしても、これを後押しをする有様で、国務省側もすっかり安堵し、既存の日米合意である沖縄辺野古沖案を強行してきたため、さすがの鳩山首相も矢折れ刀尽きた状態になったとのことだ。
 
 なるほど、ここ1カ月内で週刊誌2誌が、鳩山首相には、県外移設にあっと驚く隠し技があると書いていたが、これは本当だったけれども、結局、アメリカ側が日本の国内情勢が、アメリカへの強い要求ではなく、むしろ5月末決着を宣言した鳩山首相への風当たりの方が強いと判断、最後に、アメリカとして楽な既存合意の線で逃げてしまったのではなかろうか。そうなると、鳩山首相を頭ごなしに嘘ツキ呼ばわりすることも気の毒な感じもする。「関連:5月21日

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大相撲を盛り上げるか、日蒙2人の力士

2010-05-24 15:08:09 | スポーツ
 大相撲夏場所千秋楽で、13日目に14回目の優勝を決めていた横綱白鵬は、大関日馬富士を押し出しで破り15戦全勝で連続勝ち星を32に伸ばした。白鵬の優勝回数14は、元横綱輪島に並び、歴代6位タイとなった。
 また、全勝優勝はこれで6回目、角聖双葉山、大横綱大鵬の8回、千代の富士、北の湖の7回に次ぎ、モンゴルの先輩横綱朝青龍の5回をしのぐ、第5位の堂々たる記録だ。白鵬はまだ25歳、今の対戦相手から見ても全勝優勝の回数は若しかしたら歴代トップに上がる可能性がある。
 白鵬に関する来場所の興味は、連勝記録を、自身、最高の33を初日に勝てば達成、朝青龍の35連勝を4日目まで勝ち続けると破り、後は大鵬の45連勝にどこまで迫るかである。ただ、これが日本人力士でないところにやや力が入らないところがある。
 
 日本人力士で、今場所、別の観点から注目されたのが大関魁皇だ。言うまでもなく、彼の記録は通算勝ち星の積み上げだ。魁皇は、千秋楽に勝てば丁度1000勝となるため、難敵琴欧洲との対戦が注目された。しかし、魁皇は立ち会い鋭く、得意の左上手を取って琴欧洲を圧倒、37歳で見事1000勝を達成した。
 この記録の持ち主は、大横綱千代の富士の1045勝、この記録には毎場所9勝上げて5場所で届く勘定になるが、大関で37歳の魁皇にあと5場所以上現役続行が可能か。観衆の絶大なる声援に後押しされ、地力のある魁皇なので全く不可能とは言い切れない。日本人力士の影が薄い大相撲なので、魁皇には是非、来場所以降、この記録に挑戦して欲しい。そうなると、白鵬の全勝優勝回数と連勝記録、魁皇の通算勝ち星記録への挑戦が、来場所以降の大相撲人気を盛り上げることになるのだが。「関連:5月18日
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スーパー種牛中のエース、口蹄疫感染で殺処分

2010-05-23 06:04:45 | 社会
 宮崎県での口蹄疫は関係畜産農家の不安や不満を抱えながら、徐々にワクチンの投与が進んでいる。その中で、昨日、宮崎の宝と言われるスーパー種牛の中でも、最大のエースと言われていた「忠富士」が感染し、泣く泣く殺処分されたことは大きな衝撃となった。残りのスーパー種牛5頭は殺処分を止め、ウイルス感染を避けるため遠隔地に隔離され、緻密に様子を見守ることになった。
 
 滋賀県の「近江牛」や佐賀県の「佐賀牛」、長野県産の人気牛などは、宮崎県からスーパー種牛による子牛を仕入れており、霜降りで体の大きい宮崎産牛は高く評価されている。それだけ宮崎産牛は農家からの信頼も厚く、忠富士まで被害が拡大したと聞いた関係行政の担当者は、落胆を隠していないようだ。
 質の高い種牛が1頭減れば、口蹄疫が終息しても市場に影響が出ることは否定できず、とにかく早く終息することが望まれている。
 
 このような中で、今のところ流通や飲食業界では目立った混乱は報告されていないようだが、将来的に牛肉の調達が難しくなるとの懸念も出ている。
 口蹄疫について、国による被害補償のスキームはできているが、疑心暗鬼の面も残り、畜産農家の不安は解消されていない。
 
 韓国では、今日の段階で2カ月かかった口蹄疫の終息宣言が出されたようだが、我が国はまだ始まったばかりで、今後長期に及ぶことが懸念されるが、何とか発生地の宮崎県川南町から半径10キロ内に止め、全国に蔓延しないよう最大限の対策を講じなければならない。
 またこの問題に対しては、口蹄疫発症の他国からウイルスの流入を防ぐために、WHOを中心に国際協調を深めることが必要不可欠になっている。「関連:5月20日

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小沢氏、再び不起訴に

2010-05-22 09:21:51 | 政治
 民主党の小沢一郎幹事長の政治資金問題で、東京地裁第5検察審査会が出していた起訴相当の議決に対し、東京地検特捜部で、小沢氏本人と、小沢氏の元秘書石川知裕衆議員を再調査したが、結局、起訴に至る新事実がでなかったため、検察は再度小沢氏の不起訴を決めた。
 大半の見方は、今回の検察の再調査は、ほとんど型どおりに終わり、極端に言えば最初から不起訴にすることを決めていた感じのようだ。この結果、検察審査会は、再度審議をして再び起訴相当の結論になれば、裁判所は、検察側に相当する弁護士を選定し、小沢氏の起訴が決定する。
 
 しかし、検察の再調査によって曲がりなりにも新証拠が出なかったものを、常識上、小沢氏の関与が無かったことはあり得ないというだけで、再度起訴相当の結論を出すことができるのか、極めて懐疑的だ。
 もし、再度、検察審査会が起訴相当の結論を出すと、参議院選挙に与える影響は多大なだけに、審査会が何時結論を出すのかが注目される。
 
 小沢幹事長は、自らの政治資金問題について、国会の政治倫理審査会に出て釈明することを承諾、その内容を公開しても良いと言っている。
 この問題が、何時までも尾を引いていることによって、本来の政治の停滞を招いている。この際、与野党で鳩山由紀夫首相の政治資金問題と併せて、一定のけじめをつけるべきだろう。「関連:5月4日

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