全硬式野球部員、10人しかいない、ということが他の要因より、はるかに注目された・・・・だけの、岩手県立不来方(こずかた)高校。
そんな部員ギリギリ、怖くてケガも出来ない野球部員(写真左)。
本日のネットニュース。「21世紀枠」で、この3月19日から開幕するセンバツに出場する同校の硬式野球部員に、新たに入部した生徒がおらず、2月15日に締め切った出場選手登録は、やはり10人で甲子園に臨むとのこと。
そりゃそうでしょう。
ちなみに、過去に実力で県大会で優勝し、センバツに選手10人で出た高校はあるが、「21世紀枠」では、初めてのこと。
もし新たに、にわか部員が入部したところで、写真左の右側に立つ、小比類巻圭汰(こひるいまき けいた)主将も連係プレーや、守備のつながりや、慣れた感覚に混乱が生じるだけ。
雪中での打撃練習とスイングは、出場決定の後も、欠かすことなく続けているが、やはり課題は、連係守備と、捕球。
そのため、あさって19日に、愛知県へと数日間にわたる強化合宿へと出かけ、東邦高校との守備強化練習を行なう。
一方、甲子園へと応援に向かうバスの準備も整ったのだが、コレは厳しい。
二泊三日の強行日程で、うち車中2泊というもの。募集人員は、160人。
距離は、確かに遠い。高速道路を突っ走り、車中で朝を迎える。
なんと琵琶湖(びわこ)で、休憩や食事をとり、時間調整。
乗るバスを乗り換え、甲子園球場へ。
アルプススタンドで応援。試合が終えるや、再び琵琶湖で休憩と食事をとり、一路矢巾町へと突っ走り、車中泊。
軽食は出るものの、すべて含めて4万2000円。子どもと言えども、同じ料金。
甲子園の天候などで、バス出発後、試合日程や大きく開始時刻が遅れた場合、払い戻しはしないという。
う~ん・・・・・。一生に有るか無いかの応援とはいえ、・・・・・・・。
盛岡駅から新幹線を乗り継いで向かう人も、多いことであろう。
また、不来方高校では、寄付金も集めている。一口、5000円。
1万円などではないので、気持ちは楽であろうが、高校創立以来、初めての大イベント。
選手10人ということで、取材も多く、てんやわんやの様子。
チーム戦力を分析し、厳しく見るなら、1勝したもんなら、スゴイ! 2勝もしたら、奇跡!
指導する童顔監督、小山健人(上記掲載写真の左側)にも注目が集まっている。
先にわたしが記事化した、岩手県立山田高校。
なお、不来方高校は、同じ岩手県内ではあるが、県庁所在地の盛岡市に隣接し、震災はまぬがれています。
小山が、3・11の大震災のあと、部員同じく10人で再起させた野球部は、今や不来方高校より多い部員14人に。
盛岡大附属高校など、特待生軍団には大差で負けてはいるが、ギリギリの部員不足であえぎつつ練習に励んでいる県内の高校には連覇している。
小山健人の、山田高校での部員と共に歩んだ超震災後の奮闘ぶりは、地元発のノンフィクション記事となっており、「小山健人」で検索し、「山田丸」などのキーワードで探すと、読むことが出来ます。
是非、一読をお薦めします。熱い想いが文章の行間に滲み出ている力作です。
その山田高校。野球部こそ、部員14人も!いるが、相撲部は・・・・たった2人。ぶつかり稽古程度で、終えるしかない”厳状”。
相撲部の部員不足は、実は野球部の比ではない。
少子化以前の問題。いずれ、その実情は、書く機会があるでしょう。
特待生制度は不来方高校には無い。
3月9日に、入学試験が実施。そして、1週間後の3月16日、午後3時、合格発表後、正規に入試合格した生徒のなかから、何人が入部してくれるか!?
甲子園での奮闘ぶりに、それが掛かっている!
まさか・・・・・連合チームの1校には、ならないと思うけれど・・・・・
なお、主将の姓の「小比類巻」。
岩手県には少なく、元々は青森県に多い姓。
かつて有名だった歌手の小比類巻かほるも、格闘家だった小比類巻貴之も、青森県出身だったことを、書き添えて置く。
さあ、注目をもっか浴びている不来方の部員10人。
開幕したら、部員100人以上いて、4軍まである特待生軍団校に競り勝って、注目を浴びて欲しい!なあ・・・・