あなたの本の世界を変えましょう!

板宿の書店主から見た、本・まち・環境を語ります!

今日はいい日でした・・・これも本のお陰

2011-08-31 17:53:13 | 

今日は三宮にある、オフィスマーメイドさんに配達に行きました。

ドアが開くなり、谷口社長が

「せっかくやから、森さん、入っておいでよ!」

中には2代目の神戸ウェディングクィーンのお三方がいらっしゃいました。

「間近でなんか見られへんねんでぇ~」

確かにそうです。非常にラッキーです。いい日に配達したものです。

次に、神戸電子パーツさんへ行ったら、松島社長が

「森さんのブログで書いていた本、長い爪楊枝のおっちゃん?」

「簡素なる国」をご注文いただきました。ありがとうございます。

本日は、以前から一度読みたかった小宮一慶さんの新刊を紹介します。昨日、夕飯を食べてから、寝るまでに一気に読破したのは

『バカになれる人はバカじゃない』  (サンマーク出版、定価1365円)

この本に書かれている、成功への原理は非常に当たり前だけれどなかなかできないことです。それは「バカになれていない」からです。

「バカになれる人」とは

バカになって愚直に努力できる人 バカになって素直に行動できる人

です。小事、例えば掃除や履物をそろえるなどが無意識にできる人はこれにあたります。「行動しなければ、何も変わらない。行動すれば何かが変わる。小さな行動を変えない限り、人生は変わらない。」 そして、鍵山秀三郎先生の言葉を紹介してます。

「頭は臆病だが、手は臆病ではない。」

みんな、頭で考えてしまって行動を起こさない。考え方を変えるより、行動を変えろ!良いと思うことは素直にやる、そして続ける。

そして、仕事ではOJTにより一人前にはなるが、一人前は自分とせいぜいその周辺くらいしか幸せにできない。正しい生き方を学んでこそ、一流になり、たくさんの人を幸せにできる。

すなわち、使命感を持つかどうかが大きな境目となる。

本当に真実が書かれていると思います。とにかく行動です。それも常にベストを尽くす行動を起こせば、天は見ていてくれます。

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新首相誕生を見て・・・

2011-08-30 18:26:12 | 

 野田佳彦新首相が誕生しました。これで政治が少しでも落ち着いて前進することを期待します。

 民主党の代表選を見ていても、なんか割り切れない決め方だなぁと感じながら、店頭に目を移すと面白い本を発見しました。

 適菜 収著 『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体 』  (講談社+α新書、定価880円)

です。

B層とはマスコミ報道に流されやすい「比較的IQの低い人たち」と書かれています。

2005年9月の郵政選挙は、小泉純一郎率いる自民党の圧勝でしたが、この背景には、内閣府が広告会社に発注した「郵政民営化を進めるための企画書」がありました。この中で、国民をA~Dの4つの層に分類し、B層が小泉純一郎を支持する層と判断しました。

これ以後、B層は標的にされ、政治や経済で煽られ、踊らされ、そして日本自体を弱体化させていると論じています。

ゲーテは

「活動的なバカより恐ろしいものはない」

と言っており、これこそB層に当てはまる。そして、日本はB層に支配されている?

ゲーテの警告を謹んで読みましょう!

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素直な気分にさせてくれる

2011-08-29 18:29:34 | 

目の前の相手に与えること、

しかも、打算がない場合は本当に素敵です。

『クマのあたりまえ』 (魚住直子著、植田 真[絵]、定価1365円)

は、動物が主人公の7つのお話を通して、「与えること」の大切さを教えてくれます。

一番面白かった話は「朝の花火」。主人公のアオダイショウは「生まれながらのころしや」を自称し、お腹がすいていなくとも、まきついて殺していく、嫌ぁな存在です。「自然の摂理に反している」と意見されても、一向に介さない。

イノシシさえもまきころすアオダイショウくんは、もっと大きなものを求めて、里山から町へ下り、人間に照準を合した。

ある団地の5階の部屋に女の子がいるのを確認して、網戸の隅の穴から部屋に入ろうとすると、彼に背を向けていた女の子は、「セールスの人ですか?だまっていてもわかりますから」と答えます。彼女は生まれながらの盲目です。セールスマンになりすましたアオダイショウは「山のものを売っている」と言うものの、体よく断られる。

次の日のセールスマンのアオダイショウは彼女の部屋を訪れますが、彼女のペースに巻き込まれ、少女の創作話に付きあわされ、結局は彼女と話をしているのが楽しくなってきました。

その翌日、まきつくのではなく、彼女に会いたいだけでやってきたアオダイショウくん、その日はおかあさんと学校へ行く姿を見送り、彼女たちがエレベーターに乗って1階へ降りていきますが、エレベーターは故障して落下・・・。アオダイショウくんはとっさに団地のそばの鉄塔に登り、まきついて、辺り一帯は停電になり、エレベーターは停止。アオダイショウくんは花火のように光って死んだ。

信頼できる相手に、自らの命を与える、利他の極致。残りの6つのお話もこれに負けない素敵なストーリーです。

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木枯らし紋次郎の道中合羽はグリーンだった?

2011-08-28 16:36:22 | 

「日本の大転換」が日本の「緑の党」の荒削りのマニュフェストであるならば、

中村敦夫著  『簡素なる国』  (講談社、定価1785円)はマニュフェストの原型になるのではないでしょうか?

 中村敦夫さんと言えば、木枯らし紋次郎。「あっしには関わりのねぇこって」と関係をなるべく持たない渡世人を演じていましたが、この本の内容はその全く反対です。

 同志社大学院・総合政策研究科の講義録と題した書籍、3.11後の日本を語る1冊です。

 さきがけから参議院議員になり、さきがけ代表になり、党名を「みどりの会議」に変更した中村氏。日本を「官僚独裁国家」と位置づけ、政治家は官僚の手配師に成り下がっている現状に苦言を呈しています。

 シューマッハーの「スモール・イズ・ビューティフル」、仏教経済学、南方熊楠の生き方を論じ、これからの日本はグローバリズムよりもローカリズム、それには地域の経済的自立、食料の自給自足、自然エネルギー利用の「環境共同体」をつくることを提唱しています。日本人は「強欲から少欲知足」になるべきであり、そのベースの下、大国志向から質実のある小国へ、国家主導から地域主権の国家を目指すべし!

 この本でも次代の思想は仏教に置いている点、注目したいです。

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「軍国主義、民主主義、資本主義の先には? 第2弾

2011-08-27 15:30:08 | 

「日本は軍国主義、民主主義、資本主義と歩んできたが、3.11後はどういう主義を構築するのか?」

を考えるのに最適の本と出会えました。

『日本の大転換』(中沢新一著、集英社新書、定価735円)

です。

「3.11以降、日本は大転換をする道に立っている」と述べる中沢氏の原子力エネルギーへの考え方は明瞭です。

原子力は生態圏に属さない、外部から持ち込んだエネルギーで、完全に管理できない代物。太陽で起きている核反応をモデルにした、「小さな太陽」。福島第一原発では、大地震と津波という生態圏の現象で破壊されてしまいました。

原子力に対応する宗教思想は「一神教」であり、こちらも、本来生態圏には属さない「外部」を思考の「内部」に取り込んでつくられました。

そして、原子力は資本主義の「炉」となり、グローバリゼーション、新自由主義経済の構造と多くの部分で同型と見ます。人間の心がつくるサブ生態圏である「社会」を解体し、所属している人間さえも内閉的に指向させしむ。現代人の心の病はこのあたりに原因があるのでしょうね。

日本文明は、生態圏との豊かな関係性の上に成り立ってきた「生態圏文明」であり、その特徴を克明に表わしていたのが東北でしょう。

さて、次のエネルギーはいかなる思想を持ったものが良いのか?

一神教に対して、「思考におけるいっさいの極端と過激を排した中庸」である仏教の思想こそがベースにあるべし、そして、その技術は植物の光合成に原型があり、太陽光発電、風力発電などが上げられます。

光合成の基は太陽エネルギーであるが、それは全くの「贈与」であり、資本主義に代わる経済システムは、貨幣を含めた交換だけでなく、「贈与」の次元を含むものでなければならない。それを「太陽と緑の経済」と呼んでいます。内閉的でなく、外部との豊かな関係性を媒介するしくみ、例えば地域通貨などが模索されるでしょう。

「日本は軍国主義、民主主義、資本主義と歩んできたが、3.11後はどういう主義を構築するのか?」という問いには即答できるようになりました。

この本は日本の「緑の党」の荒削りのマニュフェストにすると、中沢氏は書いています。現行の政党では、3.11後の日本を再構築するのは無理なのか? そんな中、民主党の党首が選ばれようとしています。

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今日も暑いですが・・・

2011-08-27 15:13:18 | 季節

今日も残暑は厳しいですね。

 配達途中、午後1時30分過ぎ、灘から三宮にかけて突然の雨に降られ、車さんは涼んでいることでしょうが、長田のお客さんの前に到着しドアを開けると、むせ返る蒸し暑さが襲ってきます。どうも、神戸市内の西では雨が降っておらず、夕立が望まれますね。

 店に戻り、暑さしのぎのために、明月庵本舗さんで

「紫の月」

を購入しました。須磨の紫使用の水まんじゅうです。喉ごしさわやか、甘みも抑えめ、男性でも喜んで食べることができます。うちの佐藤くん曰く、

「美味しかったです。和菓子屋さんに一人で行かないので・・・」

「是非行って、『紫の月』を指名買いするように!」

これぞ本当の「地産地消」です。水まんじゅうは夏場だけですので、お早めに板宿本通商店街・明月庵本舗さんへどうぞ!明月庵本舗さんはこの夏に発売された

『プロが教えるとっておきオススメ300 よ~いドン! お取り寄せ・手みやげ篇』(ぴあ、定価980円)にも、神戸くりーむ大福「ら・かすた」が掲載されています。「ら・かすた」は、トーハン神戸支店の井戸書店担当者さんがお気に入りです。

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しあわせはきっと運べるはずだ!

2011-08-26 18:21:12 | 

今日、私が小学校のPTA会長をしている時に非常にお世話になった先生からご注文を頂きました。その本は

臼井真著の『しあわせ運べるように』 (アスコム、定価1600円)です。CDも付いています。

神戸の小学生なら、いや大人も知っている歌

『しあわせ運べるように』

は、阪神淡路大震災を受けて、小学校の音楽教諭・臼井先生が作詞作曲した曲。1.17には小学生は必ず歌い、その歌を聴くだけ、いえいえ、今この文章を書くだけで涙が込み上げてきます。

この曲が東日本大震災以降、「ふるさと」バージョンになって歌われています。従来の神戸バージョンの歌詞の「神戸」が「ふるさと」に変更されているだけですが、曲の強いメッセージは被災地でも高らかに歌われているでしょう。この本を読むと、新潟・小千谷の山古志バージョンもあったことなど、知らないエピソードが綴られています。

神戸市立の小学校の音楽界では、6年生が「見えない翼」という曲を合唱します。この曲が素敵で、音楽会の聴衆も胸にジーンと来ているはずですが、この曲も臼井先生の作品。先生は音楽を教える天職なんだなぁと感じます。

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著者講演会を今年も開催します!

2011-08-25 17:41:04 | 

 私の所属する、兵庫トーハン会では昨年に引き続き、著者講演会を開催します。昨年はみをつくし料理帖シリーズがベストセラーになった高田郁さんにお話しいただきました。さて、今年は

朝日放送で大人気の探偵ナイトスクープなどの放送作家、93万部になった『永遠の0』の著者、

 

百田尚樹

さんをお呼びしてお話を頂戴します。

日時は11月9日(水)午後2時より(開場は午後1時30分)

場所は新長田ピプレホール大ホール(神戸市長田区、JR・神戸市営地下鉄新長田駅すぐ)

です。小説家への道のりや創作への思いなどを語ってもらえたら嬉しいです!

 兵庫県在住の著者と読者の出会いを創る、兵庫トーハン会の一大イベントです。お申し込みは井戸書店まで。

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軍国主義、民主主義、資本主義の先には?

2011-08-24 15:21:27 | 

 先週土曜日放映のBSフジ『北の国から』放映30周年記念特別番組 『今、五郎の生き方 ~2011夏 倉本 聰~』を一緒に観た次男との会話。

 「日本は軍国主義、民主主義、資本主義と歩んできたが、3.11後はどういう主義を構築するのか?」

 次男の答えは

「自給自足主義」

でした。「自給出来ない人はどうする?」と訊けば、

交換経済かなぁ?とにかく、手に職を持つ。日本人には生み出す力が乏し過ぎる。お父さんの言う、システム依存やなぁ。」

 高校3年生の次男との会話でエンデのことを思い出しました。『エンデの遺言 根源からお金を問うこと』(河邑厚徳著、講談社+α文庫、定価880円)には、

 老化するお金、時間の経過と共に減価するお金、地域通貨について書かれています。現代ではお金がお金を生みだす、実態とはかけ離れた経済が実体経済を脅かす状況下にあります。お金と共に幸福も独り占めする、なんともお粗末な実情にウンザリですね。

 一般的な通貨であれば、自らが益を享受できるように、少しでも安いという点でしか購入先を決定しない(もちろん安全性も考慮しているでしょうが)、そこには情も何にも存在せず、自らの幸せさえあればという寂しい関係が生まれます。

 地域通貨は地域、ローカルが幸せになるお金です。時間と経てば、減価するのですから、手持はせずに必要なものを必要な時に地域から購入する仕組みです。地域通貨が通用すれば、地域人の共生が育まれ、地域が自立する方向も目指せます。

 次男にこの1冊は読んでもらいたいものです。 

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オーガニックは食だけやありまへん!

2011-08-23 15:33:20 | 

「オーガニック」と聞けば、食を連想しますが、食は普通なら1日3度。

しかし、身体に入ってくるもので四六時中のものと言えば、

です。その意味では、食以上に大切なものですが、あまり気に留めていないのが実情です。そのことを教えてくれた本

聴くだけで体が変わるサウンドヒーリング 屋久島の自然音CD付き  (喜田圭一郎著 有田秀穂監修  青春出版社 定価1575円)

には、知らなかった「音」に関する知恵が満載でした。

例えば、音は耳で聞いているのではなく、全身で聞いていること(音は音波であり、人間の身体の70%の水分や骨伝導もしている。しかも、空気は340m/秒のスピードで伝わるのに対して、水中では1500m/秒、骨伝導であれば5600メートル/秒と、音は耳以外の所の方に先に伝わっている)や

オーガニックな音~自然界の音~が一日中流れる環境と無音の環境に菊を置いておけば、他の条件が同じであっても、前者の菊は生命力が維持されているが、後者の菊は枯れていく過程にあること

など目からうろこでした。自然界の音を積極的に聴くことが重要ですね。

また、自分の声を録音した音と実際に話す音が違って聞こえるのは、骨伝導があるかないかの差です。同じことならいい言葉を話すと、骨伝道で脳に速く伝わる、すると脳が気持ち良くなるのでしょうね。セロトニンが活発に発生するわけですね。

人間が生み出した人工音ではなく、自然界の美しい音に触れる機会を増やさなければなりません。付属CDの屋久島自然音に浸りましょう!

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