地球規模の天変地異の発生が予見される中、世界からチベット仏教の聖地トゥランカへ集められた、各分野の著名な賢者八人が喧々諤々論議し合い、「この世での生をもっとも深い意味で善きものにするためにはどうすればいいか」を、一日ひとつの教え、七日間七つの智恵を少年、少女の二人に伝えます。それは、
人生の意味、肉体と心と魂、真の自由、愛、魂のための善き習慣、いまここを生きる、そして、あるがままを受け入れる
ということです。人災かもしれないコロナウィルスの世界的な蔓延、また、ロシアによるウクライナ侵攻からの核兵器の危機、地球温暖化による環境悪化など、世紀末の様相を呈している現在、本当にかみしめて読むべき一冊です。
私にとっては、「あるがままを受け入れる」がずしりと圧し掛かりました。本が読まれない、売れないという現状はなかなか変えがたいことですが、本来の使命として、読書の意味、そして、本の価値を人間委は「魂の栄養」の根源として受け取ってもらえるようにしていくことが大きな道筋だと信じています。(フレデリック・ルノワール著、飛鳥新社、本体価格1,400円、税込価格1,540円)