今年も今日で大晦日。今年も多くの本と出会い、そして感動をいただけました。
時間がない中でも、年末に多くの示唆を受ける本を読みました。
『文明の災禍』(内山 節著、新潮新書)
『人は100Wで生きられる』(高野雅夫著、大和書房)
『地産地消のエネルギー』(新妻弘明著、NTT出版)
日本がどっち向いていけばいいかがわかりました。ですので、来年の行動はさらなる地域重視、そしてシステムからの自立ですね。
里山の活動を通じて、蔓を取ってリースを作ったり、竹を刈って門松を作ったりして楽しみました。里山活動をしている者にとっては、参加者に楽しんでもらおう、参加者を増やそうと思って、工作の機会を作りました。でも、従来の里人はその動機が違っていました。
現代人は何も困らないほど、すなわち消費世界で生きているため、里に行くことなく必要なものは買い求めています。しかし、江戸時代などでは里人は必要な物資を自然から調達するしかなかったわけです。そこで里や田畑から食糧以外の必需品となる原材料を取っていました。そして、正月であればしめ縄を作り、門松を作って新年を迎えていました。その原材料を取ることが、結果的に里山や田畑を良くしていたのです。蔓や竹を取ることで里山に太陽光が入る、それは生物多様性を助長しており、春には山菜が出てきて、また人には食料になるのです。
エネルギーにしても、電力会社から買うしか選択肢がないと信じ込んでいましたが、今回の原発事故で目が覚めました。電力や火力は自前で生産して生活していたんです。それが人間の仕事が分業になり、全体が見えなくなったのでしょうか、いや経済的に豊かになって買うことが素晴らしいことだと信じ込まされていたのでしょうか、時間的に余裕がなくなると買うことに何の抵抗もなくなったのです。自然から離れるということはこういうことなのでしょうか。システム依存に陥っているのですね。
来年の里山活動がただ良い里山を作るだけでなく、少しは現代の問題解決につながるようにしたいと考えています。もちろん書店でも同じスタンスです。
来年も皆さまに良い年でありますように。
そして、良い本と出会えますように。