私は座禅をはじめた当初、長く吐く呼吸を行いながら、下腹にあるとされる臍下丹田はどこにあるのかに関心があって、自分の体の前方上から仮の眼で、下腹を見つめておりました。
毎晩、仮の眼の位置を変えながら、長く吐く呼吸を行いながら、吐く息を体の中へ吐き入れながら、どこだどこだと下腹を見続けていました。
そんなことを続けている内に、生まれて初めて座禅を行いはじめてから1ヶ月半ぐらい経ったある日、突然、自発動と云う気が勝手に動く動作を通して、太ももあたりが鼓動を始め、10数分続いたのちに別の部位に移り(昔のことで記憶が薄れております)、最終的に下腹の臍下丹田が、心臓のように鼓動を始めたのでした。
翌日から体の主要な丹田を、実際に長く吐く呼吸を行いながら、動くかどうかを試してみました。胸の中心にある中丹田、眼の奥にある上丹田、上丹田の裏側にある後頭部の玉沈関、中丹田の裏側にある狭脊関(きょうせきかん)、臍下丹田の裏側にある尾りょう関をイメージで動くように念じて、動かしてみたのです。
全てが心臓のように鼓動しました。 頭のてっぺんにある百会、股下にある会陰も同様でした。 気を癒す と云う本に出ていた主要な丹田やツボを、感得させて頂きました。
それ以来、下腹の臍下丹田は動き続き、心臓の動きは分からないものの、臍下丹田の気の動きは、常に感じながらの日常生活を送ることになったのですが。