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ZANMAI BLOG(新アドレス)

遊べや遊べ。
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北海道遠征 2010‘ 春編  その参

2010年06月17日 | 北海道遠征 2010‘ 春編

  

八日目の午前中でこの湖での釣りをひとまず終え、皆と別れる。フェリーで帰路につく者、知人に会いに行く者。

私はひとりしばらく放浪だ。道内の河川を釣り歩く。当てはあるような、まったく無いような。

  

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流芯からファットに出たレインボーと、もう少し流れの緩いたるみから出たアメマス。(タックルデータ#1)

  

九日目。

早朝からとある河川の上流部から釣り下ることにする。オショロコマに遊んでもらったあとは、この川が途中で湖にそそぐインレット部分を中心に狙ってみる。

インレット部分は川幅も広く、一段と流れ・押し共に強く太い。まさに北海道の河川だ。

 

68にしようか?76にしようか?

MTか、Hか。

少し悩んだがこの押しの強さに加え、一発も期待できそうなことからレヴェルトラウト76HとPE+リーダー16lbと前日まで湖で使用していたタックルをそのまま手に取った。

 

数投目、流芯でガン!とファットを引っ手繰るものがある。

と思ったらドババババッ!とジャンプ、姿を見せたのは55以上はありそうなロケットレインボー。間髪入れず岸に向かって突進し、流れを遡り、下る。

すべてが一瞬の出来事でリールを巻くのが追い付かないスピード、パワー。なだめすかして岸まで寄せたがネットイン直前でポロリ・・ああ!嗚呼!

 

気を取り直してキャスト。狭いポイントだが流芯を丁寧に釣ると連続して反応がある。すべてレインボーだ。一つ目に喰ってきたような、スーパーなヤツはもう姿を見せてくれなかったが45cmぐらいまでが連続してヒットした。

もう日も高く昇ったam11:00頃の出来事である。ベイトを追って入ってきていたのか、タイミングがあった時のこのポテンシャルの高さよ・・!

時間をおき、夕マズメに再度同じポイントを攻めてみる。今度はアメマスばかりがアタックしてくる。これは摂餌においてアメマスよりレインボーが優位にあるからと私は考える。

 

放浪初日から、なんだか満足だ。

  

十日目。 

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この日のハイライトは、このレインボーだった。(タックルデータ#2)

ここは前日とは違う、別の湖のインレット。インレットとは言ってもここはすでにかなり本湖に深く入り込んでい、川岸で釣っているのか、湖岸で釣っているのかの判断が難しい。

それでもやはり流れは強く、太い。本流のそれだ。季節的に雪代がまとまって流入しているようで、一昨日の雨とも併せその勢いは増すばかりであろう。

 

ここでは68MTをセレクトする。どう考えても76のフィールドなのだが、敢えての68だ。リールは2.000クラスにナイロン6lbが巻いてある。本州の本流ヤマメを狙うタックルと言っても良いが、これでどこまで対応できるのかが見たかった。

ルアーは60DD(プロトサンプル・来春発売予定)/ チャートヤマメだ。

このDDは昨年から各地にプロトを持ち込みテストをしてきたモデルであり、すでに非常に実績が高い。MDに比べリップで強制潜行させるモデルなので、流芯に潜り込むというか最も強い流れの下にある緩い流れに送り込めるルアーだ。

MDと共に使い分ければ、攻略の幅は限りなく広がる。カラーは雪代の濁りを考慮してチャートヤマメを選んだ。

 

クロスで流芯の向こうへキャスト、流れに乗せて潜行させ流芯で、その脇で誘いを掛ける。足場が悪いためそう簡単に移動が出来ない、一か所で何度も流し直す。

アングラーをその要とした扇で例えると端部、ダウンに送り込んで流れを掴んだミノーにドン!とアタった。

 

重ねて足場が悪い、移動が出来ぬ状態でも68MTの持つポテンシャルが、太い流れから太いレインボーを時間をかけてジリジリと寄せる。

DDで攻略し、68で獲ったナイスサイズ。その流れにふさわしく重いファイトだった。

   

 

 

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大物狙いのインレットだったが、実際はほとんどの時間を渓流域で遊んだ。(タックルデータ#3)

渓流域でヒットしてくる、レギュラーサイズのレインボーはこれぐらい。

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アレ、彼もひとつだけ混じった。

  

新緑と青い空。雪解け水にレインボーが舞い、乾いた風が懐かしい匂いを運んでくる。

これ以上の幸せがあるだろうか。

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小規模渓流でも、このぐらいまでは何匹か混じった。(ソリスト50MDⅡ)

この川で自然繁殖を繰り返しているレインボーだろう、幼少のころ図鑑で見たレインボートラウトはこういう色とボディーをしていたんじゃないかと、ふと思い返してみる。

  

 

十一日目。

ここは襟裳岬もほど近い、名も無い河川だ。(もちろん名はある) 

太平洋にそそぐ単独河川をいくつか歩いてみた。

釣れる川、まったく魚影の見えぬ川。

 

夕刻のこと。ルアーをロストした。10日間以上に及ぶこの旅で初めてのことだった。 

なんだか潮時の気がしてきた。後ろ髪はいくらか引かれるが、そろそろ帰り時のようだ。暮れつつある河原でウェーダーを脱ぎ、旅を共にしたタックルを丁寧に、ゆっくりと時間をかけて片付ける。

 

潮の匂いがする。

もう目と鼻の先でこの川は太平洋にそそぎ込み、広大なそれの一部となるのだから。

 

海を覗く気にはなれない。

長く山中にいた者にとって海はあまりに大き過ぎ、理由も無く不安を掻き立てられるからだ。

 

fin!

 

                          

 

私の北海道河川タックル

  

本流・インレット #1

Rod:ZANMAI Revel trouts 7.6H  (PE1号 ナイロンリーダー16lb)

Reel:newステラC3000

Lure:メインはファット85type1

  

本流・インレット #2 

Rod:ZANMAI Revel trouts 6.8MT  (ナイロン6lb)

Reel:Twinpower2500

Lure:60DD(プロト・未発売)、70MD、70DD(プロト・未発売)、フラットシャッド85、85MD

  

渓流 #3

Rod:ZANMAI Revel trouts 5.0MT&5.6MT  (川幅と気分で使い分け、ナイロン4lb)

Reel:EXIST2004

Lure:ソリスト50MDⅡ、ソリストシャッド、50MD、50DD(プロト・未発売)etc

フックはトリプルとシングルを併用。必ずバーブレスで。

 

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オマケ

六日目、オフをとって初めての旭山動物園へ。

ペンギンの眼が一番怖いなぁ(笑) 


北海道遠征 2010‘ 春編  その弐

2010年06月11日 | 北海道遠征 2010‘ 春編

  

さて、予想すら出来なかったほど上々のスタートを切った我々なのである。

王者との対面を祝い、memphisさん自慢の焚き火を囲んでの宴が始まる。盛り上がらないはずがない。

ちなみにmemphisさんは難関の国家試験、‘焚き火一級‘ 免許を持つプロの焚き火師である(ウソ)。横から誰かが火種をいじろうものなら、まだ早い、動かし過ぎだetc、すかさずお叱りが飛ぶから、うかつに手だしも出来ない。  

 

あくる日、四日目。

 

昨日はどうしても、自由に竿を出せない立場にいた。

しかし、いきなりあれだけ見せつけられれば、アングラーとしては当然疼く。写真撮影やネットイン、その他の合間を縫って私も釣ってはみたものの、分断された釣りでは集中もできず、王様にはまったく相手にもされなかった。

釣果的には、私独りが蚊帳の外なのである。今日こそは。

 

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私も昨年のモンゴル遠征以来、11か月振りの対面だ。

65cmほどではあるが、もちろん嬉しい。

この日は朝から終日ベタベタの凪で、前日とは状況が大きく異なった。ポイント選びもより慎重に、そしてこのコンディションに応じた、丁寧な釣りが求められた。

 

この日は50、65、70オーバーと。

70はネットイン後に足を滑らせ、遁走されたけれど。サクラマスもいくつか顔を見せてくれ、遅ればせながら皆の仲間入りを果たす。

 

  

五日目~八日目

   

早朝から釣る日もあれば、午後から釣る日もあった。

終日完全に釣りをオフとした六日目を挟み、また朝から日没まで釣った。今年は好釣果から、かなり贅沢で楽なスケジュールを組めた。例年では終日オフなどなかなか取れるものではない。

 

湖水は毎日少しずつだが増え続け、変わらず風などのコンディションはさほど良くはないのだが、それでもやはりイトウ、サクラマス、アメマスと交互に、コンスタントに顔を見せてくれる。そう、彼らはとても機嫌が良いのだ。

 

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Beatup130に、立て続けに出たり。

 

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こんなアメマスも飛び出してきたり。

うちわのように大きく張り出した尾ビレは肉厚だが見事に透き通り、このピンと尖った各ヒレにアングラーは湖岸で独り、しばし恍惚とさせられるのだ。

 

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静寂が支配しているが、鳥たちは闊達に遅い春を謳歌している。

アカゲラが小気味良くトトトンッ・・と樹を叩き、山鳩はホッーホッーと連れを呼ぶ。ウグイスがあちらの岸辺で甲高く歌ったかと思えば、それに応えるかのように、釣っている私の真後ろで別の一羽が予告もなく、鋭く、例の一小節を歌いあげる。

時折り、森の奥から思慮深げに響くのはフクロウの一種かと思いたいが、、

  

そんな北国の湖が一日を終えようとしている。

湖岸の隅で薄暮に呑まれ、影を失いつつも夕刻を釣る者がある。あの絶好調男だろうか。

独り何を思うのか、ともあれ日常に疲労し擦り切れてしまった男にだって、至福を迎える資格はあるはずなのだから。

今夜も、乾杯だ。

 

 

   

 

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memphisbelleさんは止まらない。

レヴェルトラウトを手に、夕刻前に70クラスを連発する。

この時私は横で釣っていたのだが、アタリの数が違う。

 

釣りはリズムだ。ビートだ。

相手とのリズムが狂っていれば、偶然以外に自然はなかなか応えてくれぬ。

タフなフィールドであればあるほど、それは残酷なまでに明瞭な差となって現れるのではないだろうか。

この旅でmemphisさんが持つリズムと、湖のそれとが見事に合致していたのは誰が見ても明らかだった。快感以外の何物でもないだろう、本来の己が持つリズムで釣りが完結できるのだから。

そしてリズムの良い時には選ぶルアー、カラー、ポジションなどすべてが上手く回る。アベレージだって少し大きいんじゃないか。頭も冴えている、指をくわえて見ている側からすると、天才にすら思えてくる。

 

湖と一体となるmemphisさんの横で、私はこの旅最大の相手を逃した。

奴はピックアップ寸前にドン、と食い上げてきた。

すかさず後方へ下がり出来る限りのアワセを入れたのだが、どうやら針先だけのフッキングだったようだ。そのまま眼前でドバドバといいように暴れられ、この間合いではそれ以上どうすることも出来なかった。

 

旅中、私は結果として八回王者との対面を許されたが、これが唯一のバラシであり、文句の付けようも無く最大であった。

 

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ザザギさんも毎日しっかりと釣果を残した。

さすが湖オカッパリの手練。初めての湖で、なかなか残せる結果ではないと思う。

memphisさんとは正反対の、じっとしていられないキャラの持ち主であり、その分相手のリズムに合わせるのが上手い。

 

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初日に痛恨のフックアウトののち、なかなか呼吸が合わないでいる、けんぢさん。

大きなトップウォータープラグ、ミノーなど、好きなものをキャストし続けていたようで、ミノーにチェイスはあるものの、ヒットには結びつかない。これがリズムだろう、一度狂うと元に戻すのは至難だ。

本人は笑顔を振りまいているが、私としてはネットの件でいくらかの責任を感じているし、願わくば写真の一枚ぐらい残して欲しい。

  

  

七日目の夕刻のこと。

明日の午後には荷物をまとめてこの湖をあとにしなくてはならないから、残す時間はこの日の夕マズメと明日の午前の数時間だけである。

 

僅かなズレ、ちょっとしたコツ。

皆の期待からくる優しさも気遣いも、当の本人にとってはプレッシャーでしかないことは、誰もがよく解ってはいる。

そう、このままこの旅を終えることになったとしても、全体としては願ってもいない釣果だ。けんぢさんもしっかり顔は見た。95%ぐらいまではキャッチしていたのだ、何より本人が満足だと言っている。 

けれど誰もが心の中で感じていた。

完結と言い切るには、まだ僅かに足りないピースがあることを。

  

 

そんな状況の中、

 

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!!!

 

気配に皆が振り向く、けんぢさんが掛けた!

 

すでにpm18:30、ラストチャンスかも知れぬ。バレるなよと願いつつ駆け寄る。

 

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前回より遥かに冷静なやり取りで、見事にネットイン。

やはりドラマはあった。

  

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ご覧になって頂いている皆さんには、この一匹の価値をどうか分かって欲しい。

ただそれだけである。

 

   

かくして旅は完結した。笑顔のピースが、ここに揃った。

 

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Cad9wkiy

この喜びよう、決してOOOなんかじゃございません(笑)

   

  

最後に貴重なトラウトである、イトウが棲息するこの湖で釣りが楽しめるのは、ここの漁協や関係者が大変な熱意を持って発眼卵の保護を行うなど、様々な活動の賜物であることは言うまでもありません。

関係者、ここを愛する地元アングラーの皆さんに敬意、感謝を表します。有難うございました。

この素晴らしいフィールドがいつまでの存続できるよう、フックは必ずバーブレス、リリースの徹底などの自主規制を強く持ちたいですね。

漁協の存在自体が少ない北海道のフィールドですが、関東に居住する私個人はその経験から、脆い日本の内水面をアングラーに代わって管理できる漁協の存在は不可欠と考えます。そしてその存続、活動のために入漁料の徴収は必要だと考えていますし、喜んでお支払いします。

この素晴らしい、日本が誇るフィールドのために。

 

 

 

 

私のこの湖でのタックル

Rod#1:ZANMAI Revel trouts 7.6H  (PE1号 ナイロンリーダー16~22lb)

Rod#2:ZANMAI Revel trouts 7.6MT  (ナイロン10lb)

Reel:newステラC3000

Lure:ZANMAI ファット70(type1、Type2)、ファット85(type1、Type2)、ファット100、ファット120、115MD、Beatup130、130スリム・ストレート、150スリム、フラットシャッド85

フックはトリプルとシングルを併用。必ずバーブレスで。   

 

 

   

*四日目以降のヒットデータ(サクラマス、小型アメマスは除く。バラシは明らかなイトウのみ記載) 

 

・memphisbelleさん(写真が現物)

Caskc0x4

72cm(五日目) ファット85type1/オレンジゴールド

60cm(五日目) ファット85type1/オレンジゴールド

60cmぐらい(バラシ、五日目) ファット85/?

65cm(七日目) JUN MINNOW 130

65cm(七日目) ファット85type1/オレンジゴールド

70cmオーバー?(バラシ、七日目) 130スリム/アルミアワビ・グリーンゴールド

  

 

・ザザギさん(この湖では五日目までの釣り)

72cm(四日目)

アメマス54cm(四日目) ファット70/ワカサギ

60cm(五日目) ファット85Type2/オレンジゴールド

50cm(五日目) JUN MINNOW 100

   

  

・けんぢさん

53cm(七日目) 115スリム/手割シェルブラックベース・ピンクバック

アメマス52cm(四日目)  ビーフリーズ

  

  

・すぎさん

65cmぐらい(バラシ、四日目) ファット85/アルミアワビ・キンクロ

70オーバー(バラシ、七日目) 130スリム/グリーンゴールド 

  

 

・小平  #はロッドの使い分け、上記タックル参照あれ。

50cm(四日目 #1) フラットシャッド85シンキング/ブルーバック

65cm(四日目 #1) ファット70Type2基盤リップ/オレンジヤマメ

72cm(四日目 #1) Beatup130/ワカサギ

60cm強(五日目 #1) Beatup130/ワカサギ 

60cm弱(五日目 #2) Beatup130/ワカサギ

80オーバー(バラシ、五日目 #1) ファット85type1スローシンキング/ウグイ

アメマス50cm(五日目 #2) フラットシャッド85シンキング/ブルーバック

60cm(七日目 #1) ファット85type1/アルミアワビ・グリーンゴールド

55cm(七日目 #1) ファット85type1/アルミアワビ・グリーンゴールド

65cm(八日目 #1) Beatup130/ワカサギ


北海道遠征 2010‘ 春編  その壱

2010年06月10日 | 北海道遠征 2010‘ 春編

 

そもそもは私の単独で始まった、北国の湖釣行。

年を追うごとにこの遠征で夢を追うアングラーが一人、また一人と増え、今年は五名で北国のビッグワンに挑むこととなった。

 

湖畔のロッジを一週間借り切るのだ。

皆それぞれに無理もして仕事、家庭etc、背負う事情にケリを付け、この日々を心待ちにしていたことは申し上げるまでも無く、その心情を思うとなんとか旅中に一人一本ずつでも、北の湖の王者との対面を果たせやしないものだろうか。

そんな思いで釣具一式を愛車に詰め込み、共に彼の地へと向かうフェリーに潜り込んだのである。

  

 

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夢の舞台となる、私の大好きなこの北国の湖。 

複雑に入り組み、ここから望めるのは広大な湖の一部でしかない。 

  

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三日目

 

前夜は夢の舞台到着を祝って、皆で乾杯した。ある者はフェリーで、ある者は飛行機で、今年もここへ集えたのだ。盃も進む。

 

それでも北国の朝は早く、早朝3時半ともなると周囲は薄明に包まれ始めるから、うかうか寝てもいられない。

支度を終え、渡船のため船着き場へ顔を出す。漁協や渡船の関係者、皆、懐かしい顔ばかりだ。

毎年ここで顔を合わせ、顔見知りとなった地元アングラーとも一年振りの挨拶を笑顔で交わす。

‘また来たね‘

‘今年もどうぞよろしく‘

 

ロコアングラーが教えてくれる。

‘今年はとにかく水が多いよ。超満水で入れるポイントが限られるから、そのあたりの見極めが難しいね‘ と。

毎週のようにこの湖に通い、旬な情報を持つ彼らだが、ここに遠征をし遊ばせてもらう我々としては、ロコアングラーと胸襟を開いてこのような交流を持てるのは大変嬉しく、そして有難い。

フィールドも、人も、そしてトラウト達とすべてが素敵だから、毎年やり繰りをしてここへ通うのだ。

今年も来て良かった。まだ竿も出していないのに、そう思う。

 

 

そして北国の湖は、我々に優しかった。

 

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初日からコンスタントに釣れた。

memphisbelleさんがキャッチした、74cm(上写真)と72cm(中写真)、そしてサクラマス(下写真)。

memphisbelleさんは昨年もここで五日間をやり通し、王者には出会えずじまいだったというのに、今年はキャストを始めて三十分ほどで念願の、二年越しの対面を果たした。

 

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ザザギさんも王者との初対面を果たす。

62cmはほぼレギュラーサイズか。それでも嬉しい、メモリアルワンであったことは想像に容易い。

いくらか緊張の色を残すも弾む声、こぼれる笑顔。

 

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そしてすぎさんが。

過去二度の遠征では50cm弱のみだったのが、今回はそれを大幅に上回る85cmを。

 

良い風が出、湖岸を群泳するワカサギが波に揉まれ漂うところを思惑通り、狙ったルアーで見事にキャッチ。

全員が後ろで見守る中、簡単には寄ってこない王者を丁寧に、慎重に。

 

握手と抱擁、すぎさんの嬉しい自己記録。

無事なリリースを見届けつつ、何かを呟くすぎさん。

 

‘ありがとう‘ 

だったかな。

  

 

その後、夕刻まで粘るけんぢさんが中型を掛ける。

しかしドラグが緩いのか、上手く寄せられない。私も上手くネットインさせられず、足元で何度も走られついにフックアウト。

もっと強引にでもネットに入れるべきだっただろうか?・・と薄暮の湖岸で痛恨の念にかられるが、覆水は盆に返らず、空のネットがただただ寂しい。

 

ごめん、と私。

初日から顔を見れただけでも。彼は笑顔で一言、そう言ってくれた。

   

 

初日、様子見のつもりがこの好結果。

すでに産卵行動を済ませ、湖に戻ってきた王者たちは腹を空かせている。

  

どうやら我々は、ベストの時期に湖岸に立っているらしい。

なんとも幸運なスタートだ。

 

 

*この日のデータ(フックは必ずバーブレスで。もちろんオールリリース)

 

・memphisbelleさん

74cm ファット85type2・アルミアワビ/ピンクバックゴールドヤマメ

72cm ファット120/純銀箔・オレンジゴールドヤマメ

 

・ザザギさん

62cm ファット70Type2/ワカサギ

 

・すぎさん

85cm ファット120/ベイト

  

・けんぢさん

65cmぐらい(バラシ) 115スリム/アワビピンクベース チャートバック