皆様、こんにちは。
13日に宮城県・不忘グリーンパークにて開催された ‘みちのく TROUT FESTIVAL08` に参加、そんまま4日間を東北の山中に籠り、ヤマメ、イワナと遊び呆けてきました。
・イベントは晴天にも恵まれ、無事盛況のうちに終える事が出来ました。
お久し振りの方、はじめましての方、たくさんの方々とお会い出来、嬉しかったです。
お越し下さった皆さん、本当に有難うございました。また何処かでお会いしましょう!
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東北行脚二日目。
日曜にイベントを終え、その足で秋田へ。
道の駅で車中泊し、早朝から川へ入る。昨晩、うつらうつらしながらも激しい雨音に何度か目を覚ます。東北はここのところ雨不足だったようで、この雨は恵みの雨か、はたまた濁りを運んでくるだけの凶雨と出るか。
朝一番は某川の田畑を流れる下流部をやるが、ヤマメからの反応は無いままに終わる。
手を流れに漬けるとどうも水温が高いように感じる、ウグイだけが元気なのも頷ける。
下流部の一発狙いを諦め、田畑が広がる集落をいくつか抜け、上流の渓流部へ再入渓する。
東北の河川は、同じ水系でも沢ごとに水温がまったく変わる事がよくあると感じる。
豊富に沸く温泉の影響か。夏場は釣果を分ける大きなポイントとなるであろうから、特に初入渓の沢では気を付けるように心懸けている。
この水系でも一本目の沢では変に水温が高く、見るからにイワナの川だが案の定彼らからの魚信は無い。渓相は抜群、アチラこちらにクモの巣が張り巡らされてい、最近は入渓者がいないことを物語っているのだが。
こんな沢は早々に見切るのが肝心、本流筋最上流を詰めることにする。
この本流筋は明らかに水温も低く、谷筋を抜ける風も山の冷気を十分に含み、心地よい。
・イワナの沢と勝手に思っていたが、50MD・GGに出たのは今釣行初のヤマメ。
今回の釣行ではかなりの数のヤマメ、イワナの釣果があったが、やはり生息域によって体色、特に背の色の差異が感じられ、興味深かった。
ここは砂地の流れに付いているヤマメ。やはり背も薄い黄緑~黄土色の個体が多かった。
・体高もある立派なヤマメ。
・やはりこの地は型が揃う。
・イワナも混じる。東北は急峻なアルプス的山岳が少ないため、ヤマメとの混生域は関東などに比べずっと広いのだろう。
午後からは峠を越え、某河川本流を目指すも前日の雨でドチャ濁り。短時間竿を出すも、これでは釣りにならない。
仕方なく、本流に流れ込む名も無いような短い沢に幾つか分け入ることにする。
どの沢でもイワナが遊んでくれる。釣果はあるが、砂防堰堤の多さに辟易する。これほどの数の堰堤が本当に必要なのだろうか・・・。
初日、秋田・宮城の渓を満喫する。
やはり良く釣れる、サイズも良い。
だが、こんなものではなかった、翌日には東北の底力をさらに思い知らされることになる。
三日目。
早朝四時過ぎには目覚める。
朝一番は、沢ではなく本流筋に沿って車を走らせ、一見でここ、というポイントをランガンする。
・二日目、朝一番のヤマメ。落ち込み~流芯で餌を待ち伏せていた個体か。良い出方をしたのを覚えている。
だが本流筋で更なる大型の一発は無く、日も昇ったところで上流部の支流へ分け入ることとする。
地図で見、その流れを勝手に想像していた支流だ。
橋桁付近に車を止め、小一時間ほど歩く。
・ここは理想郷か。こんな流れが延々、と思えるほどに続く。
東北の渓らしく、高低差はあまりないが必要十分な水量、最上流部の渓にも拘らずこの川幅は大変歩きやすく、両岸を覆う広葉樹の森はこの山の豊かさそのものだ。
ポイントの多さもこのような渓に特筆すべき点だ。
写真のような緩やかな落ち込みが流速は適当で長さのある緩い瀬を作り出し、どこにでもイワナが付いているように思える。
いや、実際に付いていた。
背尻、背の流芯、落ち込みから。
計算されているかのように見事に配置された大小の岩々、倒木、ナメた岩盤の隙間から。
ルアーを追うイワナの中で実際には半分ほどしか食わせられなかったが、それでもかなりのイワナに遊んでもらった。
・これは沢イワナらしく細長い固体。
・各ヒレをピンと立てた凛々しさ。
・同じ沢でも体色が異なるのがイワナの面白いところ。これは白点が少々大き目、アメマスっぽい趣のある個体。
・少し細いが良いサイズ、いつまでも眺めていたい素晴らしい魚体ばかりだがそうもいかぬ。写真を一枚撮らせてもらい、早々に別れる。
・シルバー系とゴールド系を使い分けるとさらに釣果がアップした。
岩陰から出て来、食わせられなかったイワナに再度カラーを変え、時にはモデル、サイズを変えてやると一発で食って来る事が度々あった。改めて不思議だ。
こちらにとって釣りは遊びであっても彼らにとっては生死を分ける捕食行為であるのは自明、最後まで敬意を持って彼らに対峙し、出会い、別れたいものだ。
これまでにも数々のイワナの渓を釣ってきたが、これほどの品格を備えた渓はそうはなく、僕の経験上では十分に三本の指に入る沢であった。
尺上を数本交じえ、昼の数時間で二十数本という釣果は、結局はオマケでしかなかったのである。
明日はどこへ行こう。
僕は自由で、何処へでも行けるのだから。
* 参考タックル
沢では 50には ABU Cardinal 33+ナイロン3lb
56には TWINPOWER mg C2000S+ナイロン4lb
里川・本流域では 60に 同上クラス+ナイロン6lb
ルアー ZANMAI 4cmミノー、40MD、50type1、50MD、60MD