ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

岸田首相の記者会見

2021-12-22 11:29:04 | 日記


臨時国会が閉会したきのう21日、岸田首相の記者会見が行われた。私は夕食を口にしながら、その
様子をNHKニュース番組のライブ映像で見た。立て板に水の岸田首相の発言を聞きながら、私が感じたのは、「そんなにカネをばら撒いて、この国は大丈夫なのかなあ・・・」ということだった。

岸田首相は高らかにこう宣言した。

「昨日の補正予算成立により、事業規模78.9兆円のコロナ克服と新時代開拓のための経済対策がいよいよ実行段階に入ります。」
(首相官邸のHPより。以下同じ)

この78.9兆円という予算額は、どうせ国債の発行によって賄うつもりなのだろう。赤字のツケは当然、将来世代に回される。私の子や孫やひ孫は、この負担に耐えられるのだろうか。

記者会見の質疑応答の席で、次のような質問が出た。

「6月の骨太の方針ではプライマリーバランスの黒字化目標について、今年度中に2025年度の黒字化目標を再確認するというふうにしていますけれども、この再確認するというのは、よほどのことがない限りこの目標年度に沿って、目標年度を確認するために検証作業をするということでしょうか。」

これに対して、岸田首相はこう答えた。

「今は新型コロナという危機の最中にあり、必要な財政支出は躊躇(ちゅうちょ)なく行い万全を期さなければいけない、こうした段階にあると思います。そういった思いで大規模な経済対策を用意したということであります。そして、経済あっての財政であり順番を間違えてはならない、こういったことは再三申し上げております。」

さらに岸田首相は、こうも述べている。

「先ほども申し上げましたが、この順番を間違えてはならない。コロナ禍を乗り越えて、経済を再生し、そして財政健全化を考えていく、こういった道筋をしっかりと大事にしながら、財政健全化についても考えていきたいと思っています。」

なるほど。たしかに筋は通っている。そう思いながら、私が気になったのは、直前に言われた次の言葉との関連だった。岸田首相は次のように言ったのである。

「財政は国の信頼の礎であり、中長期的に財政健全化に取り組む必要があると考えています。」

この考え方も、尤もなことだと私は思う。財政が健全な国は、他国の政府や企業から信頼を寄せられ、不健全な財政の国は、他国の政府や企業からの信頼を失って、そっぽを向かれる。

私はさらに次のように考えた。

財政が不健全で、他国の政府や企業から信頼を失った国は、他国(たとえばアメリカ)と安全保障上の同盟関係を結べなくなるだろう。また、他国(たとえばアメリカ)との貿易も行えなくなるだろう。そうなれば、その国は経済を再生することができなくなるだけでなく、自国の防衛すらできなくなるのではないか。

私には、この国が真っ暗闇に向かって突進しているようにしか見えなかった。

キシダくん、この順番は間違っていないよね。
コメント
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