「ゆるちょ・インサウスティ!」の「海の上の入道雲」

楽しいおしゃべりと、真実の追求をテーマに、楽しく歩いていきます。

第三十九回 軍配通信 「追い込まれる軍師」

2014年09月28日 | ゆるちょ!のドラマ・レビュー!


大河ドラマ「軍師官兵衛」感想  燃えよ戦国!軍配通信

「「男性大河ファン」の直感的で素直な感想」

さわやかな日曜日の午前中、9時過ぎには都内某所にあるカフェには恋人達が楽しい日曜日を過ごそうと大挙、集まってきます。


その中に、芦川ユミちゃんの事務所の先輩編集者の美人3人娘、日本女子大出身の美咲マキちゃん(30)と、白石アミちゃん(29)、

東洋英和女学院大学出身の東堂アイリちゃん(28)が3人で楽しそうにおしゃべりしながら、ノートパソコンで記事を作っています。

「御免御免・・・皆早いんだなあ」

と、そこへ僕が入っていきます。


「とりあえず、一回こなしたから、なんとなく、やり方もわかったし」

「皆でワイワイおしゃべりしながら、記事を作るのは楽しいって気づけたし・・・前回、楽しかったわよねー」

と、マキちゃん。

「ほーんと、そう。いい日曜日の午前中が過ごせるモノ・・・ゆるちょさんが傍にいるのは、嬉しいんだもん」

と、アミちゃん。

「ゆるちょさんの歴史の話も聞けるし、新しい発見もあるから、為にもなるし、いい時間の使い方ですよ」

と、アイリちゃんが言ってくれる。


「ま、そういう事なら・・・早速、始めていこうか・・・」

と、僕。


「で、どれどれ・・・ゆるちょさん、話すべきポイントは、まとめてきたんでしょう」「どういう風に仕上げようか」「わたし的にはー」

と、楽しい日曜日は早速始まった・・・。


●もはや、「思考停止者」と化した秀吉と三成!それに苦言を言う官兵衛としれっと批判する利休も秀吉に睨まれちゃう!危うしーな二人!鶴姫逃げれてよかったね!でも、長政の判断は正しかったのでは?と素直に思っちゃいましたねー!だって部長命令だもーん!

「えー、では、大河ドラマ「軍師官兵衛」レビュー、第三十九回軍配通信「追い込まれる軍師」となります。どうぞ、よろしくお願い致します」

「と、ファンの方にまず挨拶するところから、始めよう・・・」

と、僕。


「今回の大河ドラマの総体としてのメッセージと言えば」

「「人は、本気でたしなめてくれる人を大切にしなくなったら、「俺偉い病」化したと見て、関係性は切るのがベター。相手が自分より地位が上なら自分の方が身を引くべき」」

「・・・と言う風にわたしは理解したわ。もちろん、身を引くと言うのは、わたしがその歴史を知っているから言葉にしたんだけどね」

と、マキちゃん。

「ただ言える事は、「俺偉い病」=「思考停止者」はいくら新しい事をしようとしても、思考停止しているから、上手く行くはずがないわ」

「秀吉も三成も、もう思考停止者状態だもの・・・しかも、そんなのが権力を握っているんだもん、これは離れるのがベターよ」

「近くにいたら、彼らの出す「負のエネルギー」の煽りを受けて、危なくってしょうがないわ・・・」

と、マキちゃん。

「これは次回のネタバレにもなるんだけど・・・今回のエピ・・・「秀吉の次は「官兵衛」が天下を取る」と秀吉が言った事で、秀吉が官兵衛の実力を恐れている、と言う」

「秀吉の內心のビビリが明らかになったからこそ、「唐入り」に同意してくれない官兵衛及び千利休に秀吉が激怒している・・・そういう構図なのよね」

と、アミちゃん。

「・・・で、その秀吉の內心と「俺偉い病」=「思考停止者」の「負のエネルギー」を避ける為に官兵衛は、隠居する」

「・・・これって、本能寺の変後、明智光秀に誘われた細川忠興がすぐに髷を落とし、隠居、謹慎した策とそっくり同じ。権力者の「負のエネルギー」を交わし」

「権力者から離れる策・・・つまり、見放した構図になるのよね・・・あの時の細川忠興も、今回の官兵衛も・・・」

と、アミちゃん。

「この時、秀吉には、二つのベクトルが用意されてたわ。ひとつは天下泰平を宣言し、日本国内の統治策をさらに拡充する手。民が疲弊している現状を考えれば」

「応仁の乱から、続いた長い戦乱に終止符を打ち、家康が用意したような、ある意味、恒久的な日本統治システム「江戸幕府」的な政治システムを」

「当時の日本に構築する義務があったはずだわ・・・」

と、アイリちゃん。

「でも、それをせず、「唐入り」を秀吉は選択した。何故です?」

と、マキちゃんは僕に聞く。

「それは、彼自身、神の子意識にたどり着いてしまったからだろうね。室町幕府第六代将軍、足利義教と同じ意識だ」

「・・・これ、面白いのは、足利義教は、血脈も足利家正統血統にして、くじ引き将軍・・・言わば天意にて選ばれた将軍と言うところに、神の子意識が宿るんだけど」

「秀吉の場合は、どこの馬の骨とも分からない百姓の子ゆえに、誰も成し得なかった、血脈の価値に頼らない、武力による日本平定・・・頼朝も尊氏も」

「血脈に頼っている部分があるからね・・・を成し遂げたその仕事の価値故に・・・秀吉こそ天に選ばれた「神の子」・・・日輪の生まれ変わりとまで」

「自覚してしまうから、なんだね・・・皮肉なもんだけど・・・」

と、僕。

「彼は、フィリピンを植民地化したスペインの絶対王フェリペ二世が次の争う相手になっちゃうんですよね」

「だから、神の子は神の子たるチカラを見せなければ絶対に許されないんだ・・・その意識で、フェリペ二世に対峙した秀吉にすれば」

「「唐入り」はフェリペ二世のフィリピン植民地化に対向する策でしかなかったんでしょうねー」

と、アイリちゃん。

「つまり、「唐入り」とは、秀吉からすれば侵略戦争と言う意識はなく、自分のチカラで明を素晴らしい国にしてやろう。その明への通り道として朝鮮よ、道を貸せ・・・」

「この程度の意識だったんだろうね」

と、僕。

「このドラマでは、そういう視点はまったく欠いていて・・・主人公ベビーフェイス官兵衛に対して悪魔化し、わがままなる振る舞いばかりの絶対の権力者としての」

「秀吉と三成コンビと言う面が強調されているわ」

と、マキちゃん。

「でも、それは大河ドラマのお約束よ・・・フェリペ二世なんて出したら、理解できない視聴者続出だもの・・・」

と、アミちゃん。

「そうよね・・・それが受信料で運営しているNHKの限界って感じよね・・・」

と、アイリちゃん。

「ま、歴史人物の矮小化は大河ドラマがあくまでもエンターテイメント・ドラマなんだから、しょうがないよ・・・むしろ、その裏側にどんな現実が」

「あったかを僕らが掘り起こして言葉にすべき点になるだろうね」

と、僕。

「実際、秀吉からすれば、当時、黄金の産出量が世界最大クラスになっているから、自分の行為を天も祝福してるって勘違いもあったでしょうからねー」

と、アミちゃん。

「ひとってそういう勘違いを往々にして、起こしそうじゃない?特に権力者は、さー」

と、アミちゃん。

「それはいい指摘だと思うな。誰だって、すべての現象が自分に都合よく解釈しちゃう場合があるもの・・・特に10代なら、好きな女の子が」

「実は自分を好きなんじゃないかって思い込む・・・あの構図に似ているよね・・・」

と、僕。

「そうね・・・実は自分は普通に過ごしているだけなのに、勘違いした男性が突然現れて、「あれ、俺の事好きなんじゃないの?」的なセリフを突然言ってきて」

「・・・ってシチュエーションは、何度も体験してきたわね。ただ迷惑なだけだけど・・・」

と、アミちゃん。

「そ。まさしく、この時期の勘違い秀吉は、ただ迷惑なだけなんだよね・・・と言うか、諸将にしてみれば、それでも領地が増えるのなら、それは歓迎だったはずだけど」

と、僕。

「結局、現代のわたし達は、この「唐入り」が大失敗に終わり、費用の回収どころか、大赤字で終わった事を知っているから」

「その目で見ちゃうところはあるわよねー」

と、マキちゃん。

「なぜ、秀吉と三成はスペインの植民地政策を見習わなかったのかしら?」

と、アミちゃん。

「え?なあに・・・宗教で現地の民衆を洗脳してから、スペイン文化を浸透させ、スペイン人化しつつ、植民地化するって順番の事を言ってる?それ」

と、マキちゃん。

「だから、それを日本人化するようにすればいいんだから、占領してから、お坊さんを派遣するのかしら?」

と、アミちゃん。

「問題だったのは、日本の農民のように、田畑の青刈りとか、されても我慢強く耕作を続ける事はせず、朝鮮の農民は逃げ散って、田畑は荒れ放題になったって事よね?」

と、アイリちゃん。

「スペイン人にはキリスト教と言う強烈な武器があったけど、意識としては無宗教に近い日本人は、そういう武器を持っていなかったと言うより」

「宗教に洗脳される日本人は一部に留まり、宗教に依存せず、我慢強く現実を生きる、精神的に強い日本人だったからこそ、生き残ってこれたと言う当時の現実があって」

「それが日本人の無宗教化を成しているわけだから・・・逆にキリスト教でも、仏教でもなんでも上手く要領よく使って」

「徹底的に朝鮮の民を、洗脳してから、攻めてたら、案外うまくいったかも・・・」

と、アミちゃん。

「日本人化と言うより、神を主とあがめる人間に洗脳してしまえば、その神につらなる宣教師の言うことには絶対に服従するからね」

「結局、この問題は「朝鮮の民が服従するシステム」を構築出来なかったところに問題の本質があるね・・・」

と、僕。

「大河ドラマで表現すると、絶対それって、善悪判断の問題にまで矮小化されちゃうのよね・・・日本の民がキリスト教に改宗し、宣教師に絶対服従している」

「現実を秀吉も三成も見ているのに・・・その構図を朝鮮の民に作れれば、植民地化の方向へ行っていた」

「・・・それを理解出来なかったのが、当時の秀吉と三成だったと言うことになるわ・・・」

と、アミちゃん。

「結局、それって植民地化のプロセスを理解せず、ただ占領すればいい、みたいな安易と言うか、乱暴な思考しか、当時なかったのかもね」

と、マキちゃん。

「日本は無宗教だったから、その方法でも土地の地侍を上手く吸収出来れば、統治出来たけど、日本以外には宗教と言う心の鎖がどうしても必要なのよ」

「それを理解していなかった秀吉と三成などの幕僚達と言うことになるわ・・・」

と、アミちゃん。

「だから、今回の官兵衛の・・・天下泰平の為に新たな戦を起こすことは悪的な表現は・・・ちょっと矮小化過ぎる感じはあるわ・・・」

と、アイリちゃん。

「ま、しょうがないところよ、そこは・・・」

と、マキちゃん。


「じゃあ、話を長政に持ってきましょう。彼は独断で黒田家の為に宇都宮氏に手を下した・・・それは黒田家を守る為に・・・自ら泥を被る覚悟だった事がわかったわね」

と、マキちゃん。

「そうね・・・どうも大河ドラマは、善悪の表現で描かれるエピが多いんだけど、秀吉の立場からすれば、統治に失敗したと言う評価で言えば」

「黒田家も佐々成政も、同じなのよね・・・それで結果を残せなかったのが佐々成政で、秀吉の命を実行したのが長政だった・・・」

「それは秀吉の命に反しがちになっている黒田家について、新たな評価をし始めた事でもあるのよね・・・」

と、アミちゃん。

「情ではなく、統治者として、客観的な評価を与えていると・・・そう言いたいんだね、アミちゃんは」

と、僕。

「そういうこと・・・とかく、統治者になって秀吉は人間が変わったと大河ドラマでは描きたがるけど」

「むしろ、統治者として、黒田家を再度他家と同様に評価し始めた事はある意味、当然なのよ・・・統治者は情に溺れるわけにはいかないもの・・・」

と、アミちゃん。

「大河ドラマでは感情的に政治をしている秀吉として描かれやすいけど、実は冷静に理性的にシビアに政治をしているからこそ、客観的にシビアに」

「黒田家を他家と差をつけずに評価している・・・それは統治者として当たり前の姿だ・・・そうアミちゃんは言いたいんだね」

と、僕。

「そうよ・・・大学時代の友達同士なら、笑顔で相手に頼ったりも出来るし、肩をたたきあって美味しいお酒も飲めるでしょうけど」

「その立場が、部長と担当者になったら・・・恣意的な人事など、出来るわけないんだし・・・会社の利益のために客観的に担当者を扱うようになるのは」

「当然の事でしょ?それと同じ事よ・・・」

と、アミちゃん。

「アミはよくわかってるわ・・・」「ほんと・・・」

と、マキちゃんとアイリちゃんが舌を巻く。

「部長の命令を、友達だから、昔一緒に苦労した仲間だからと言うだけで実行しなかったら・・・会社をクビになるのも、当然でしょう?」

「だから、今回、長政はいい、みたいに秀吉に言わせてたけど、それもおかしいのよ・・・だって、命令を実行して当然なんだもの」

「・・・民衆の間で、黒田家の評判がそれほど落ちなかったって善助が言ってたけど、それが証左でしょう?」

「豊前の住民も、皆、それで納得したって事でしょ?つまり、宇都宮氏はやり過ぎたのよ・・・やっぱり」

と、アミちゃん。

「それって言わば、アミちゃんの論法で言うと・・・部長に転勤を命ぜられたのに従わなかった宇都宮氏が悪い・・・そういう事になるかな?」

と、僕。

「そうそう。そういう風に考えればわかりやすいでしょう?」

と、アミちゃん。

「なるほど」「そういうことね」

と、マキちゃんとアミちゃん。

「要は、官兵衛を必要以上にベビーフェイスに描きたいから、秀吉を悪人に見えるように描いているだけよ」

「秀吉はごく当然の事をしているだけ。だって、官兵衛は九州探題として必要だし、唐入りの軍監として必要なんだもの」

「その役目、宇都宮氏に出来る?出来るわけないじゃない」

と、アミちゃん。

「確かにそうね・・・」「そうね・・・」

と、マキちゃんとアイリちゃん。

「統治者は、高所から、戦略的に人事をしているのよ・・・それはサラリーマンの世界と変わらないわ」

「確かに宇都宮氏の言い分もわかるけど、状況が変われば命令が変わるのも当然あり得るの」

「・・・そして、サラリーマンと違うのは戦国時代は権力者に逆らったら、一族皆殺しなんて当たり前の事実よ・・・それを当時の豊前の民衆は知っていたから」

「宇都宮氏の滅亡も「むべなるかな」と言う思いで受けいれたのよ」

と、アミちゃん。


「結局、跡取り息子は殺され、鶴姫は逃がす結果になってたね・・・」

と、僕。

「女性のテーマは「共存共栄」ですからね・・・そう言えば、ゆるちょさんは女性を怒らせると怖いって事実、最近、よーくわかったんじゃありませんでした?」

と、アイリちゃん。

「それはよーーーーくわかってるよ。ユミちゃんは元ヤンで、キレたら、超怖いし、御島さんもキレると全力出すし、おしとやかなお嬢さんのユキちゃんも」

「それこそ、何をするかわからないところがあるし・・・女性は怖いよね、怒らせると」

と、僕。

「大河ドラマの方も、そういう絵でしたね・・・光(てる)さん以下、長政の事を見限って・・・でもあれが、黒田家の為だと女性達はわかっていたんですね」

と、アイリちゃん。

「後々・・・また、再登場してくるかも、ね、鶴姫」

と、アミちゃん。

「その楽しみがあるのが・・・大河ドラマの醍醐味と言う奴だね・・・」

と、僕。


「でも、今回、わたしが気になったのは、最近、官兵衛の言葉が少ない・・・表情の演技中心になってきたって事かしら・・・」

と、マキちゃん。

「あ、それわたしも気づいてた・・・この季節、大河ドラマのお約束なんですか?それ」

と、アイリちゃん。

「表情での演技が多いのは、男向け大河ドラマのお約束でもあるんだ」

と、僕。

「女性向け大河ドラマのお約束は逆にペラペラペラペラ・・・なんでもしゃべりにしてしまうのがお約束」

「表情の奥にある男性の意識を見透かすのが得意な男性と・・・もちろん、女性の意識を見透かす男性は少数派よ」

「・・・同じ男性だから、見透かせる醍醐味があるの、男性にとっては、ね・・・」

と、アミちゃん。

「そして、女性は言葉に出してもらった方が楽しい・・・これは女性がおしゃべり好きな特徴とも合致するの」

「「江」の織田信長なんて、大河ドラマ史上最もおしゃべりな織田信長で、わたしには違和感だったわ・・・」

と、アミちゃん。

「だから、男性は女性に言葉をかけてくれないとダメなの。好きとか綺麗だとか・・・言葉にしてくれないと女性は飽きちゃうわ、そういう男性には、すぐに・・・」

と、アミちゃん。

「なるほど・・・大河ドラマは恋愛の勉強にもなるね・・・」

と、僕。


「今回、家康が出てきて、とうとう、官兵衛と対面していましたねー」

と、アイリちゃん。

「「豊臣の世など、誰が壊せるでしょう?」みたいな事を言って、官兵衛と笑いあっていたけど、あの開けない右目がいい味だしてるわよね・・・」

と、マキちゃん。

「腹の中に一物ある家康・・・と言う表現なのよね」

と、アミちゃん。

「そろそろ、家康の正面の敵と認識され始める・・・そういう序盤としての今回のセリフ・・・次の天下は官兵衛じゃ・・・だったのかしら?」

と、マキちゃん。

「それが正解じゃない?・・・秀吉を見捨て距離を起き始める官兵衛・・・それでも軍監の仕事は続けるモノの、多分苦悩する官兵衛が描かれて」

「すぐに秀吉は死んで・・・関ヶ原と官兵衛の最後の一花・・・咲かせて終わり・・・最後は官兵衛が家康の元に出頭して」

「ま、その後日譚あたりが表現されて終わりよね・・・」

と、アミちゃん。

「そうよね・・・もう、9月も終わりだし、大河ドラマもあと3ヶ月だもんね・・・」

と、マキちゃん。

「もう、すっかり秋だわ・・・だって、もう普通に昼間も長袖だもんね、わたしたち・・・」

と、アイリちゃん。


「でも、今回、石田三成に激昂する加藤清正達おね派VS茶々派のゴングが鳴らされたわよね」

と、マキちゃん。

「茶々がおねに正面から対峙してきたし・・・加藤清正が黒田長政との連携を模索し始めたわよね」

と、アミちゃん。

「おねは家中の分裂の危機を感じ取り、官兵衛にそのとりなしを頼んでいたわね・・・それってちょっと筋違いのような気もするけど」

と、アイリちゃん。

「官兵衛はもう完全に石田三成嫌いって描かれ方だもんね」

と、マキちゃん。

「それは嫌いになるわよ。尽く思惑が逆なんですもの・・・三成は秀吉の権威を高める為に戦を拡大する方針」

「官兵衛は戦を無くす為にこれまで秀吉を利用してきたんですもの・・・逆過ぎるわ」

と、アミちゃん。

「あ、ちょっと前の話だけど、気づいちゃった、わたし」

と、マキちゃん。

「何の事?マキ」

と、アミちゃん。

「日本軍には明国、ううん、朝鮮すら、占領する能力がなかったのよ・・・武器として」

と、マキちゃん。

「どういうこと?」

と、アミちゃん。

「まず、キリスト教でも何でも使って占領するって、アミの策は使えないの。だって、それをしてくるスペインがライバルなんだもん」

「それをしたら、スペインの援護しているようなもんでしょう?だから出来ないのよ、実質的に・・・」

と、マキちゃん。

「そうか・・・じゃあ、日本には、キリスト教に変わる一神教は無いから・・・あるいは天皇を信じさせるって手かしら?」

と、アミちゃん。

「あるとすればその手か・・・朝鮮の王子を捕まえていたでしょう?その王子の元に民衆の気持ちを集結させて、王子を日本の思惑通りに使う手しかなかったのよ」

と、マキちゃん。

「結局、朝鮮の政府を傀儡政権にして、朝鮮自身を日本の傀儡国家にしてしまう・・・その手しかなかったのね・・・」

と、アミちゃん。

「そう考えるとキリスト教・・・というか、一神教ってすごいのね・・・人を骨抜きにして、統治にいいようにつかえちゃうんだから」

と、マキちゃん。

「何を言ってるのマキ・・・その弊害が今、世界に広がっているじゃない。一神教と言うのは、その人間を神に依存しないと生きられない弱い身体にしてしまう」

「統治用の骨抜きアイテムなのよ・・・その人間を神に依存することでしか生きられない思考停止者にしてしまうの・・・要は個の弱体化アイテムなのよ」

「だから、今、地球の多くの場所で宗教戦争と言う名の殺戮合戦が進められているじゃない・・・あれこそ、戦国時代、織田信長VS一向一揆みたいなものよ」

「だから、織田信長さんと豊臣秀吉さんと徳川家康さんが一神教を徹底的に叩き潰し、日本人のDNAから、神に依存する弱い個体になる遺伝子を」

「取り除いてくれたから・・・今、日本はけっこう安心して住める国になってるんじゃない・・・」

と、アミちゃん。

「そっか・・・今の「イスラム国」の問題も根は同じだもんね・・・統治の為に安易に「キリスト教」や「イスラム教」と言った一神教を利用したおかげで」

「いっつも戦争ばっかりやっている諸外国の姿があるのね・・・」

と、マキちゃん。

「気になる動きで言えば、今、中国が違法建築として、キリスト教の教会を迫害している。彼らは日本の国民が宗教に依存せず強い個体化している事を」

「知り抜いているわ。もちろん、それが信長、秀吉、家康による、一神教撲滅運動のおかげであることも・・・彼らはその方向へ舵を切ったのよ」

「国民の宗教を共産党のみにし、神に依存しない強い国民を日本に倣って作ろうとしているの・・・」

と、アミちゃん。

「歴史は現代につながっていると言う事なのね・・・ね、ゆるちょさん」

と、アイリちゃん。

「そういうことになるね・・・根は深いよ・・・一神教に対する、ね・・・」

と、僕は言葉にした。


「でもさ・・・「戦争も含めた「政策」は、事の善悪で見るのではなく経済的に成功するかで見よ」・・・と言う考えを僕は持っているんだけど」

「あの時代、「唐入り」したところで、経済的に勝ちを得られたのかな?アミちゃんはどう見る?」

と、僕。

「まず、日本軍は水軍の絶対的強化が絶対的前提条件になるし、それで持って補給線を万全にしなければ機能しないから」

「それがまず「唐入り」の絶対条件になるわ・・・」

と、アミちゃんが言います。

「もちろん、水軍の強化策としては、信長の鉄甲船を再開発して、これを防衛部隊として数艦隊持つ必要があるわね・・・」

「それが最低限、戦争遂行に必要な条件になるわ・・・あの時代・・・」

と、アミちゃん。

「そこで改めて経済的視点で「唐入り」を評価・分析出来る事になるんだけど・・・それだけ投資して、「唐入り」が経済的にペイしたとはとても思えないわ」

「・・・明も衰えたりとは言え、精強な部隊をいくつも持っていたし、当時の朝鮮は、貧乏でとても領地として豊かなモノでもなかったし」

「・・・300年後、日韓併合後、日本がしたのは本国からのかなりの持ち出しによるインフラへの投資だったし」

「それだけやって、やっと農作物などが商品になりだしたくらいなんだから・・・戦争と言うのは経済的投資と言う欧米の視点から見ても」

「・・・意味のある開戦だったとは思えないわ。「唐入り」はスペインの絶対王フェリペ2世を一方的にライバル視した秀吉の自身の神の子意識を」

「個人のオナニー的に満足させる為だけのイチかバチかの投機的政策だったとしか評価出来ないわ」

と、アミちゃん。

「さすがだね、アミちゃんは・・・非常に客観的にモノの見える人だからね、アミちゃんは・・・」

と、僕。

「ま、あの時代、比較文化論など、まだ無い時代でしょう・・・現代の視点で見れば、秀吉はそういう見方されちゃうだろうけど」

「あの時代のあの日本の空気の中で、「唐入り」を発想し、やってみた・・・と言う秀吉はわたしは買うな・・・その点においては、だけどね・・・」

「やっぱり、英雄だと思うもの。強い男だと思うもの・・・一人の女性としては・・・そういう強い男にあこがれるものよ・・・」

と、マキちゃん。

「だって、すべては経験です。スペインだって、アステカ文明を滅ぼした経験があるから、そこから経験知をいくつも作り」

「植民地の作り方を学んだんだろうし・・・日本もその経験を作ってみた・・・失敗したけど、失敗は成功の母だし・・・」

「「唐入り」をやってみた・・・を命令出来た秀吉は、まあ、日本の歴史としてすんごい英雄を得たこともあったんだなってわたしは思います・・・」

と、アイリちゃん。


「ま、だいたい、そんなところかな、前回の「軍師官兵衛」から議論出来るところは・・・」

「次回への楽しみとしては・・・ま、隠居しちゃう官兵衛の思いは描かれるのか?唐入りに対する諸将の思いは?」

「あるいは、茶々・秀吉・三成派VSおふくろ様・官兵衛・加藤清正派の小競り合いはどうなっているか?家康の動きと北条家の内情は?など盛りだくさんですねー」

「季節も9月から10月へ移ろいつつ・・・秋も刻々と深まっていきます。さ、今晩の「軍師官兵衛」、楽しみにしちゃいましょう」

と、僕は言葉にした。


「あら、もう終わり?」「はやー」「ほんと、ね」

と、マキちゃんとアミちゃんとアイリちゃんが言葉にした。


(おしまい)


今週の喜び

ここは一人称で書きましょうか。


今回はほとんど表情だけ演技の岡田くん・・・と言う風情でしたね。あと長政の出る出番も増え・・・後藤又兵衛の出番も増え、重要な役になりつつありますね。

鶴姫よかったなー。やっぱり「光るの姫の目」のキラキラした目をお持ちの女性はいいですよ。


でも、今回、とうとう淀君になっちゃのね、茶々。アミはどう思う、あの茶々。

え?いいんじゃない?若さを全面に押し出して、自分に美貌に自信のある茶々はなんか、秀吉をからかってるみたいな面白そうな女性に見えるし。アイリはどう思う?

うーん、綺麗な女優さんだし、ちょっとお茶目な感じで、感じはいいですよ。マキはどうなの?

どうって・・・なんだか、立場上、わたしはねねの味方な意識でつい見ちゃうから・・・。


にしても、まだ、北条が残っているんだよね・・・なんか、唐入りの話がかなり先行しているイメージがあるけど、そのあたり、アミちゃんどう?

うーん、でも、官兵衛の隠居の前に秀吉との確執を描いていないといけないから・・・その材料が「唐入り」となるとこうなりますよね。

わたし的には長政の出る時間が増えるのはいい傾向な感じだわ、ね、アイリ。

そうね・・・わたしは凛とした光(てる)さん見るのが好きかなあ・・・。


ま、とにかく、好きな相手がみれる大河ドラマ・・・その演技合戦も含めて、皆で楽しんでいきましょう。


官兵衛・・・今回はどんな感じで描かれるのかな?


ではでは。

今週のあれ、どうなん?
官兵衛が、宇都宮氏の跡継ぎを殺した時・・・ちょっとよくわからなかったんだよね。まあ、わかりづらく編集したんだろうけどさ・・・。

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