私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

「ごらんまく」の意味・・・

2018-11-21 20:45:44 | なんということはない日常

同僚の机の上が非常に汚い。

机には飲み物を置いたと思われる場所に薄っすら輪が残っていたりするだけでなく、書類が何層にもなって置かれており、書類の紛失騒ぎは日常茶飯事だ。
今朝も、机の上には電卓や筆記用具、ファイルが山済みにされ、さらにはノートパソコンも開かれたままだ。一見しただけでは、ちょっと席を立ってトイレにいったとしか思えないのだが、どうやら出張中らしい。

書類が無くなったりしないんだろうか?出張へは全部必要な書類を持って行けたんだろうか?人の心配をしている場合ではないはずなのに、机の上にそのままになっている書類などを見ると、自分の物でもないのに、なんとなく片づけたくなったりしてしまう。

「ああ ごらんまくだ・・・」と心の中で思いながら、自分の席に戻ったのだが、急に「【ごらんまく】ってどんな漢字を書くんだろう?」と気になり、電子辞書で調べてみるが出てこない。
別に調べなくともいいのだが、気になったので、PCで検索してみる・・・・

衝撃だった。

「ごらんまくは甲州弁」と一番最初にヒットするではないか!

すると、私が考えているごらんまくの意味を、知らない人の方が多いんだろうか?

標準語でないのもびっくりだが、何故私が甲州弁を遣っているのか・・・
23区ではないけれど、生まれてこの方、一応住所は東京だし、自分の使っている言葉は標準語だろうと薄っすら思っていたのに・・・

更に私の生活の中に甲州の影は一つもない・・・

「ゆみこ!!机の上がごらんまくだよ!早く片付けて!ご飯にするんだから・・・」と亡くなった母には、子どもの頃からしつこく怒られていた。勿論亡くなった母にも甲州の影は一つも無いはずだ。

【ごらんまく】は「ぐちゃぐちゃ」「散らかっている」という意味で遣っていたのだが、一番最初にヒットした甲州弁の説明も、同様の意味だ。

亡くなった母に事情を質したい気持ちで一杯になるが、そんなことも出来ない。
仕方なく検索結果を眺めていると、「ごらんまくは、茅ヶ崎でも希少な「柳島弁」で、「ぐちゃぐちゃ」とか「散乱している」という意味で・・・・」というブログの一文を見かける。

ああ!ここに答えがあった。七十余年前、小学生になったばかりの母は、両親が田町で営んでいた和菓子屋さんを閉めた際、遠い親戚を頼って平塚だか茅ヶ崎の方に疎開していたのだ。
「ヤギの乳は臭くて、おなかが空いていてもなかなか飲めなかった。お肉も硬くて少しも美味しくなかった・・・」いじめられた話と一緒に聞く茅ヶ崎の話はちょっと寂しいものが多かったが、母はきっとその生活の中で、ごらんまくという言葉を憶え、それを何年経っても遣っていたのだろう。

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ごらんまくが、茅ヶ崎でも希少な「柳島弁」という事を教えてくださったブロガーの方に、感謝の気持ちで一杯になる。