花*花・Flora

野の花・山の花・外来植物・果実や種子などなど、観察したことを気ままに綴るBlogです。 

スイラン

2005年11月30日 | 種子

スイランは本州(中部地方以西)、四国、九州に分布する多年草で、原野の湿地や水辺に生育します。
9~10月にニガナの仲間によく似た大きめの黄色い花を咲かせます。 キク科スイラン属です。

 

上部の葉は線形でごく小さいので、ひょろひょろとした細い茎の先に大きめの黄色い花が咲き、
風にゆらゆらゆれています。
根生葉は15~50cmで細長く、この葉の形がシュンランに似ていて水際に咲くので
「水蘭」と名付けられたようです。  

サワヒヨドリ

2005年11月29日 | 種子

たくさんの頭花が結実して、冠毛が開いてきました。
サワヒヨドリはキク科フジバカマ属の花で、日当たりの良い湿地に生えます。
夏から秋にかけて(8~10月)淡紫色の花を咲かせます。
秋の七草のフジバカマや、山地に咲くヒヨドリバナに近い種です。
 
 

頭花はすべて両性の筒状花で、先は5裂しています。
2裂して長くのびだした花柱が特徴です。 

スズサイコ

2005年11月28日 | 種子

スズサイコの果実が割れて、種子を飛ばし始めました。
種子にある長い毛を種髪といい、風にのって散布されてゆきます。

 
スズサイコはガガイモ科カモメズル属です。
花は7~8月に直径1~2cmの小さな花を咲かせますが、
日があたると花は閉じてしまうために、昼間に見てもいつもつぼんでいる状態です。
 
 
スズサイコの花は小さくてたくさん咲くのですが、果実は1~2個しかならないようです。
しかしその果実は驚くほど大きくなり、ちゃんとガガイモ科の特徴をしています。 

マユミ

2005年11月26日 | 樹木

マユミ(真弓)は材質が強くよくしなるため、この木から弓を作っていたことに由来するそうです。
弓以外にも和紙の原料になったり、印鑑の材料になったりしています。
ニシキギ科ニシキギ属の落葉低木で、日本全国に分布しています。

 
 
秋には紅葉し、果実は熟すと果皮が4つに割れて、赤い皮に包まれた種子があらわれます。
雌雄異株ですが、雌木だけで果実ができるそうです。 

ニシキギ

2005年11月25日 | 樹木

ニシキギ科ニシキギ属の山野に生える高さ1~2mの落葉低木です。
枝にコルク質の翼があるのが特徴です。 
秋になると葉が濃い赤に紅葉し野山を彩ってくれます。
奇妙な形をした枝の面白さから庭木として賞用されています。

コマユミ

 

コマユミはニシキギの枝に翼のないものを指します。
実は秋に暗紫色に熟し、割れると中から朱色の仮種皮に包まれた種子が現れます。

  
葉は紅葉した後散ってしまいますが、果実はしばらく残っています。 

 

 


ヤブムラサキ

2005年11月24日 | 樹木

ヤブムラサキは山に生える落葉低木で、ムラサキシキブによくにています。 
実は直径4mmで、枝や葉、ガクに軟毛が生えているのが特徴です。



このあたりではムラサキシキブよりも普通にみられます。
 
 
コムラサキ
 
 
コムラサキは、実の直径3mmで、葉の付け根から少し上のところからでる柄に集まってつきます。 
ムラサキシキブは葉の付け根から柄を出すので区別できます。
実の色が一段と美しいので、庭木としてよく植えられています。  

ムラサキシキブ

2005年11月23日 | 樹木

野山を歩いていてこの実を見つけたら、思わず立ち止まってじっとみつめてしまいます。 
紫式部とはよく名付けたものですね、ほんとうに美しい紫色の実です。
葉が落ちた後も実はのこっています。
 
 
クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木で、日本全土に分布します。
学名の Callicarpa は「美しい果実」という意味です。 
この紫色の実の美しさは国際的なものなんですね。 

トベラ

2005年11月22日 | 樹木

トベラの果実が熟してきました。 3つに割れて中から粘液に包まれた赤い実がのぞいています。


トベラは、本州の宮城県以南、四国、九州の海岸に分布する常緑低木で、5~6月には白い花が枝の上部に集まって咲きます。
葉は互生ですが集まってついているので、輪生のような感じがします。
トベラの名前は、節分にこの木の枝を扉に挟んで、邪気を払う風習があり「とびらの木」と呼ばれていたところからだそうです。 


サネカズラ

2005年11月21日 | 樹木
サネカズラは、本州(関東以西)、四国、九州に分布する 暖かい地方に生えるモクレン科のつる性の常緑樹です。 
雌雄異株で、夏にモクレンによく似た小さな花を咲かせます。 
ちょうどこの時期、野山に赤い実をたくさんつけています。 
ビナンガズラとも呼ばれ、昔、樹皮の汁を水にといて整髪料にしていたそうですよ。

ハマゴウ

2005年11月19日 | 海辺の花

暑い夏の海岸沿いに、青紫色の花を咲かせたハマゴウも
黒くて円い果実になっています。
このハマゴウの実は、独特のよい香りがします。
枕に入れて寝ると安眠できると聞きましたので、さっそく果実を集めて持って帰りました。
はたして効果はあるでしょうか、今度試してみます。
 
    ハマゴウの花・・9月上旬
 
Netで調べると、ハマゴウの果実は蔓荊子(まんけいし)という生薬で滋養強壮・解熱・消炎などに用いられるとのことでした。