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花*花・Flora

野の花・山の花・外来植物・果実や種子などなど、観察したことを気ままに綴るBlogです。 

アナマスミレ Viola mandshurica W.Becker f. crassa (Tatew.) F.Maek.

2014年12月23日 | 海辺の花

スミレ Viola mandshurica W. Beeker の変種で、北海道から鳥取県までの日本海側にみられる海岸型です。
葉がほこ形で、厚くて光沢があります。

距が大きくて白っぽい形でしたのでスミレとは少し違う感じを受けましたが、見つけたのは10月でしたので、4-5月の花の時期に再確認したいものです。

日本の野生植物(平凡社)ではスミレの変種とされていますが、Y-Listでは品種として扱われています。

 


ウンラン Linaria japonica Miq.

2014年12月21日 | 海辺の花

10月に北陸の海岸で見つけました。 九州には分布しないので歩くとき注意していましたら目に留まりました。 白っぽい黄色の花冠で花喉部が黄橙色をしている美しい花です。 仮面状花冠なので雄しべ雌しべは見えません。

葉は多肉質で緑白色をしています。 花の時期も終わりの頃で果実が大きく実っていました。 種子は黒色で角ばっています。

名は海辺に生え、ランに似た花をつけるからだそうです。


グンバイヒルガオ

2011年07月28日 | 海辺の花



グンバイヒルガオは宮崎県以南の海岸に自生し葉が軍配に似ていることからこの名があります。



北限と言われていたのは宮崎県ですが、種子が黒潮に乗って北上して、太平洋側では茨城県、日本海側では山形県まで幼個体が発見されています。



これらの地域では,冬の寒さで枯れてしまうため,定着までは至らないのですが、最近,大分県や高知県などでも定着した群落が見られるようになり、今後,ますます北上する可能性もあるとされています。

 参照:「グンバイヒルガオの謎-分布の北上は地球温暖化のせい?-」 http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/ogawa/gunbai/default.htm





ハママツナ発芽

2009年11月29日 | 海辺の花


ハママツナの発芽です。 紅葉をして今シーズンの株が枯れ始めたこの時期に、もうすでに新しい芽を出しています。 



ハママツナの種子は2形で種皮が半透明の軟実は、このように秋に発芽をします。 一方種皮が黒色で硬い硬実のは来年の春以降に発芽をします。



花は9月~10月頃に咲きますが、とても小さくて写すのに苦労します。 訪問昆虫はほとんど目にしませんでした、ほとんどの花から果実ができることから、多くは自家受粉で果実をつくるのではないでしょうか。


シチメンソウの発芽

2008年12月16日 | 海辺の花

 一年草のシチメンソウも、紅葉の時期を終え、ほとんどの株が枯れてきました。 野山の草花も枯れてゆく時期なのに、シチメンソウの茎の根元には、なにやら緑色の小さなものがたくさん見られます。

驚くことに、これから厳しい寒さの冬に向かうというのに、シチメンソウはこの時期に発芽をはじめて、双葉を出しています。 


アオノイワレンゲ

2008年12月04日 | 海辺の花

アオノイワレンゲの分布は変わっています。 平凡社「日本の野生植物」によりますと、北海道・本州(東北地方)・九州北部となっています。 東北地方からずっと離れて、九州北部のみの分布とは、とても不思議な気がします??

そのため、大井次三郎博士は北海道・東北地方のものと区別して、九州のものは、「ゲンカイイワレンゲ」とされました。

しかし、この件に関しては、まだ明確な結論はでていないらしいそうです。


海の紅葉 シチメンソウ

2008年11月18日 | 海辺の花

シチメンソウはアカザ科の植物で、日本では有明海沿岸などごく限られた地域にしか生えていない 九州特産の植物です。  シチメンソウ(七面草)の名前の由来は、「植物の色を変化させることから」とか「七面鳥が怒ったとき真っ赤になることから」などといわれています。

晩秋から初冬に、ここ有明海の沿岸には真っ赤に色づくシチメンソウの大群落が見られます。 真っ赤に染まった様子は、まさに『 海の紅葉 』です。  

このシチメンソウは、塩生植物といって、満潮の時に海水が入ってくる土地にだけしか生えない 珍しい植物です。 


ハマサジ

2008年09月25日 | 海辺の花

海岸付近では、いまちょうどハマサジの花が綺麗に咲いています。 ハマサジの花はところどころに、黄色い花弁をつけた花を咲かせています。 変わった花の咲かせ方をしているなぁ・・・と、いつも不思議に思います。


ハママツナ 種子

2007年12月17日 | 海辺の花

ハママツナの種子を初めて見たときは、びっくりしました!  
果実の中から白い渦を巻いた”幼虫”が出てきたっ!!・・・と勘違いして、ほおり投げてしまいました。

ハママツナやシチメンソウの種子は2型あって、1つは、種皮が堅くて黒色で光沢があるものと、もう1つは種皮が柔らかくて半透明のものです。
胚珠はごらんのように、みごとに渦を巻いています。 秋に発芽するのは、柔らかい種子で、春に芽生えるのは堅い種子だそうです。
子孫を残す仕組みにも さまざまな工夫が見られて、ほんとうに驚かされます。


ハママツナとシチメンソウ

2007年12月15日 | 海辺の花

いよいよハママツナとシチメンソウの区別点の話です。
この2種は、どちらか一方だけ見ても区別が難しいようですが、並べてみると確かに違っています。
1番わかりやすいのは葉の違いです
          

                              ハママツナ                      シチメンソウ       
     先端(矢印)            鋭くとがる                        円いか鈍形         
      幅                       1~2mm                         2~2.5mm       
       形                     被針形                            こん棒状          
                       密に着き上を向くものが多い                        
 
全体の様子でもこんなに感じが違います。(このポイントを押さえれば、上がったり下がったりしなくてすみますよ・・イワイさん)


ハママツナ (ちっちゃな唐辛子みたい)


シチメンソウ (ビネガーのお菓子みたい)

これ以外でも、花の付き方・茎の硬さ・生育土壌なども違っているそうです。
シチメンソウは粘土分が多い潟土にしか生育せず、『ハママツナが生育する砂礫土壌には生育しない』と書かれたサイトもありました。
  しものせきぎちょう  http://www.gityo.go.jp/ikimono/dic/003.html