花*花・Flora

野の花・山の花・外来植物・果実や種子などなど、観察したことを気ままに綴るBlogです。 

2007 思い出の花 ベスト10

2007年12月31日 | 思い出の花ベスト10

いよいよ2007年も大晦日になりました。 今年も、思い出に残った花ベスト10を発表いたします。 (画像はベスト3に絞りました)

第1位 カタクリ

九州では カタクリはほとんど見ることができない幻の花です、そして早春にしか咲かない憧れの花でもあります。 今年の早春に念願のカタクリの自生地に行って来ました。 ちょうど花が良い時期で、カタクリの美しさを堪能してきました。

第2位 ニジガハマギク・セトノジギク


ニジガハマギク


セトノジギク

牧野博士ゆかりのニジガハマギク、白い花弁がとても清楚で “野菊のプリンセス”とでも呼びたくなるようなセトノジギクの美しさが心に残りました。

第3位 スズラン

みんなが知っている有名な山野草の1つですよね。 スズランは本州中部以北の山野に分布するため、九州に自生があるのは極めて珍しいことです。 長い間見たいと思っていた阿蘇の草原に咲く日本最南限のスズランに会いに行ってきました。

第4位~第10位

ヒルザキツキミソウの花粉 ・ ルリハコベ ・ フキの雄花 ・ 赤い斑点のジンジソウ ・ サンインギク ・ ヤドリギの果実 ・・・

今年も思い出に残る花に、たくさん出会うことが出来ました。 ブログを応援して下さったみなさんありがとうございました、どうぞ良いお年をお迎え下さい。


オオバヤドリギ

2007年12月26日 | 樹木

赤っぽい細かい毛でおおわれた種子は、ちょっと暖かいコートを羽織っているようです。 

葉は大きく卵形です。 若い枝や葉柄、葉の裏側に赤褐色の毛が密生するので、見上げると赤っぽく見えます。 

同じ半寄生植物のヤドリギに比べると、ずっと普通の樹木に近い感じがします。   それにしても、「オオバ・・」の名が着くだけで、こんなにも様子が違っているんですね。


ヤドリギの種子

2007年12月25日 | 種子

どうもこのヤドリギの種子のことが気になっています。 なぜこんな色なのか? どうして突起が1つのものと2つのものがあるのか・・・

う~ん もう少し調べてみたくなりました。 どうやら、ヤドリギの種子の粘液に逆にくっ着けられたみたいで離れられなくなりました。

******** 追 記 (07.12.23) ***************************
  うすのきさんから 「ヒレンジャクかキレンジャクなら・・良くぶら下げています。」というコメントを頂きました。 

さっそくNET検索で調べてみると、『頑固親父の探鳥記』さんのブログに、まさにヒレンジャクがお尻からヤドリギの種子をぶら下げているズバリの画像が載せられていて、思わず「これだ!」と叫びました。 ↑ぜひクリックしてご覧下さい。
(管理人のブラックコーヒーさんに ページ紹介をお願いしたところ、こころよく了解してくださいました、お礼申し上げます。)


ヒレンジャクやキレンジャクとヤドリギの果実とは、とても密接な関係があり、種子の着いた糸を引きずりながら飛んだり、枝や幹に付着するシーンは、鳥好きな方々にとってはよく知られた光景のようです。 
またこの美しいヒレンジャクやキレンジャクを見たいときは、「ヤドリギを探せ」という合言葉もあるそうです。 

今年の冬はぜひヤドリギに来る、この美しいヒレンジャクやキレンジャクを見てみたいと思いました。

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ヤドリギの味

2007年12月22日 | 山の花

ヤドリギの果実を口に含むと、ほんのりと甘みがあります。 果肉はプリンっとしていて心地よい食感です。 
・・・・この食感と、この味・・・・どこかで食べたことがあります。

う~ん 何だったかなぁ・・・
しばらくして突然思い出しました。 そうだ、“ライチだ!”  まさにライチそっくりな味でした。

*** 注意 ********
『ウィキペディア(Wikipedia)』によりますと、
果実に触れると敏感な人はツタウルシの場合と似た発疹を起こすため、植物としては毒性のあるものと考えられている。   ということなので食べない方が良いと思います。
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果肉を食べ終わって、種子を口から出そうとしたとき、種子が長い糸のようなものを引いています。
なるほど! そうだったのか!! おもしろいことに気がつきました。

この続きは『ヤドリギ 果実』にまとめました、クリックして どうぞご覧下さい。


ヤドリギ 果実

2007年12月20日 | 樹木

ヤドリギの果実はよく粘る・・・と思っていたのですが、じつは果実はぜんぜんネバネバしていません。 それどころか、どちらかというとサラッとしています。


半透明でとてもきれいな色をしています

では、中の果肉が粘るのか・・・果実をゆっくりつまむと、するりと中の果肉が出てきます。 あんがいジューシーです、あれれっ果肉もまったく粘りません。

鳥になったつもりで、口の中へ入れてみました。・・・・・・明日へ続きます

 


ヤドリギ

2007年12月19日 | 樹木

落葉樹に寄生するので、この時期になると、くすんだ緑色のこんもりしたかたまりを見つけることができます。 よく見ると、円くて綺麗な黄色い果実がたくさん実っています。(赤いものもあります)

「果実はよく粘るので、鳥が食べるとき樹木にこすりつけながら食べる」などと書かれている本もありますが、これはどうやら違っているようです。 

詳しくは、なかなかの植物ルーム「ヤドリギの果実」をご覧下さい。


白いシマカンギクの正体

2007年12月18日 | 野菊

先日「黄色いシマカンギクがたくさん咲いている中に、白い花のものを見つけました。」 という記事を書いたのですが、はたしてその白い野菊は、いったい何?であるかわからないままでした。

雑種ではないだろうか・・と思っていましたが、来年また調べようと書いて終わりにしました。 でもなにか、もやもやしてすっきりしませんでしたので、思い切って「日本の野菊」の著者 いがりまさしさんの掲示板でお尋ねしました。

数日後、いがりさんから
サンインギクだと思います。福岡県の海岸では私も同じようなものを多数見ています。もっとも,厳密な判断は形態では困難ですが,サンインギクと考えてまず間違いないでしょう。」
という回答をいただきました、やはり雑種のサンインギクのようです、ようやくすっきりしました。 


ハママツナ 種子

2007年12月17日 | 海辺の花

ハママツナの種子を初めて見たときは、びっくりしました!  
果実の中から白い渦を巻いた”幼虫”が出てきたっ!!・・・と勘違いして、ほおり投げてしまいました。

ハママツナやシチメンソウの種子は2型あって、1つは、種皮が堅くて黒色で光沢があるものと、もう1つは種皮が柔らかくて半透明のものです。
胚珠はごらんのように、みごとに渦を巻いています。 秋に発芽するのは、柔らかい種子で、春に芽生えるのは堅い種子だそうです。
子孫を残す仕組みにも さまざまな工夫が見られて、ほんとうに驚かされます。