わくわく活動日記

山本ゆきこ~子どもこそ未来

白峰での小水力可能性調査ーエネルギーの地産地消を

2012-10-31 23:39:04 | 環境・エネルギー
 10月30日、白山再生可能エネルギー研究会・石川県省エネルギー推進協議会主催の「白峰地区小水力可能性調査及び実証実験・小水力普及セミナー」に参加してきました。
 白峰温泉総湯前に集合し、桑島地区と白峰地区の流雪溝の調査を行いました。総湯前に着くと、勢いよく流れる水の音がします。積雪を流すための溝「流雪溝」がこの地域に張り巡らされていることを始めて知りました。この豊かな水量と落差を利用して小水力発電ができないかの可能性を探る調査です。
 地元でまちづくりの活動を行っているNPO法人「白山しらみね自然学校」の風さんが案内してくださいました。

 桑島地区は、白峰地区の手前にあり、かつてダムで沈没した集落が移転した地区であり、現在、約50世帯からなっています。
流雪溝には豊富な水が非常に勢いよく流れていました。
 富山小水力利用推進協議会会長・富山国際大学 上坂博亨(ひろゆき)教授の試算によると、落差19m、毎秒0.3tの流量で38kwの発電が可能、年間約800万円の売電収入が見込めるとのことでした。今年から3年間の小水力の売電価格は35円なので、初期投資は約5年で回収できるのではとのことでした。
 上坂先生からは、発電した電力も単に電力会社へ売電するのではなく、地元で直接消費するような仕組みが望ましいとのアドバイスもいただきました。

 その後、白峰地区へ移動し、金沢大学・木綿研究室による流雪溝における小水力発電実験を見学しました。(写真)6枚羽根の発電機を試作し、実験を続けているとのことでした。各家の前の流雪溝に設置して、発電した電気を自家消費できれば、エネルギーの地産地消になります。

 白峰は、豪雪地帯です。屋根の雪下ろし作業が高齢化の進展に伴い困難になり、屋根の融雪に補助金が出ているそうです。融雪装置には、屋根に設置したパイプに温めた不凍液を循環させるタイプ、高温の蒸気を排出させるタイプなどがあるそうです。熱源は灯油だそうです。豊富な森林資源を活用した木質エネルギーの活用がはかられないかと思います。また、豊富な雪をエネルギー資源として活用することももっと進められないかと思います。