著者はトロント大学名誉教授で、専門はバイリンガル教育、継承語教育、他略。トロントで継承語教育とは、まさに私の知りたかったテーマです!大学用の教科書みたいだけど、バイリンガルについて研究・勉強したことない私でも、とてもわかりやすく書かれていました。在米、在加の子どもの継承語(日本語)教育に興味があったのですが、それ以外にもバイリンガルの定義、過去のバイリンガルに関するリサーチ結果、カナダの英仏イマージョン教育、アメリカのバイリンガル/イマージョン教育、日本の英語教育について書かれていて、興味深かったです。
海外児童の英語力と日本語保持の大掛かりなリサーチが興味深かったです。年少児のほうが英語習得に有利かと思っていたし、そう思われがちだけど、意外に年長児の日本語の基礎がしっかりできている歳(6-12歳)が英語習得および日本語保持に有利だというリサーチ結果。年少児は発音に関して&英語のネイティブに限りなく近づくのであれば、有利であると思う。
そして、インターネットで見た動画の話。6歳から16年アメリカで過ごした帰国子女と、赤ちゃんのときからアメリカで過ごしている20代前半の人(アメリカ生まれ、とははっきり言ってなかった)が会話する動画を見た。両親は2人とも日本人。普通に前者の帰国子女の英語を聞けば、ほぼネイティブ並み。でも、アメリカ育ちの人との会話の中で聞き比べると、やっぱり語彙、英語表現はアメリカ育ちにはかなわなく、帰国子女は『英語学習者』の英語だと思った。もちろん、帰国子女でも人によるし、日本人友達が多いのか、アメリカ人の友達が多いのか、日本に一時帰国をどれくらいしてるのか、性格(社交的か内交的か)、アメリカ滞在年数、何歳のときに渡米したか、などによっても違ってくるだろうけど、おもしろいなと思いました。
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