ゆいツールブログ:NPO法人ゆいツール開発工房(ラボ)

人と人、人と自然、人と環境などを「結う(ゆう)」ということに関して、団体の活動やスタッフの思いなどを紹介していきます!

スタッフコラム★☆みんなでツールづくり!?~ツールづくりへの思い~

2022年04月24日 | 11. ≪スタッフコラム≫

◎ ◎ ◎ スタッフコラム ◎ ◎ ◎

昨年度末、ロンボク島で、ボランティアたちがマングローブ林環境教育プログラムのツールづくりに取り組みました。

(ボランティアの紹介はこちら

Relawan Yui-Tool telah membuat alat program pendidikan hutan Mangrove, di Lombok.

開発したプログラムについては、こちら(スタッフコラム)。

プログラム実施の様子はこちら。1回目(バゲッ・クンバール)2回目(南レンバール村)3回目(ギリ・ランプ)

ツールづくりは、ゆいツールの要(かなめ)です。

プログラムを開発するのには時間がかかりますが、ツールを製作することも甘く見てはいけません。

今回、ロンボクのボランティアたちに製作を指示したとき、「ただハサミでチョキチョキすればいいんでしょ」「ラミネートは印刷所の人がやってくれるんでしょ」という感じでした。

いいえ。基本的に、自分たちで作るんです。

(↑ 最初の試作品を作っている様子。左ふたりは印刷所のスタッフ)

なぜ自分たちでツールづくりをするのか。それは、ツールに愛着を持ってもらうため。そして、壊れたときにすぐに直せるように。

作り方を他の人に教えられるように。

(ミナミトビハゼのフリップを持つオパン)

インドネシアの人は、物事を簡単に考える傾向があります。ポジティブと言えば、ポジティブ。

「あー、そんなこと簡単だよ。やっておくよ」「任せて!大丈夫だよ」

そして、案外難しいことに気づいてほったらかす。後回しにする。面倒になっていなくなる。

最終的にはネガティブな結果になることがしばしば。

(左から、ツールを作るティウィ、ルス、トゥリスナ)

2021年度は、現地での活動をすべてボランティアに任せて実施しましたが、1年が経つ頃には少なくとも年のいったふたり(パティとコマン)は、ゆいツールの活動は「簡単ではない」ということに気がついたようでした。

村での環境教育活動も、大人へのワークショップ実施も、新しいプログラムの習得も、ツールを製作することも、決して簡単なことではありません。簡単だと思っているとしたら、それはうわべだけでやろうとしているから。

ゆいツールの活動の成果は、プログラム実施やワークショップ開催の写真を撮ることではありません。

(ラミネートの準備をするマデ)

プログラム参加者の意識を変えること。日常生活の中で環境に負荷を与えない暮らしについて考え、行動を起こす人を育てること。

振り返って見ると、2020年からコロナ禍で日本からインドネシアへ渡航できなくなり、不安を抱えながら新しいプロジェクトの構想を練り、2021年度は予算を確保して新プロジェクトがスタートし、まだ十分に育て切れていない現地ボランティアに活動を任せることになりました。

ボランティアたちも、活動を通して成長してきた1年だったな、と思います。

そうそう。今までのブログで紹介する機会のなかった「高倉式コンポストポスター」をお披露目します。

Poster mengenai Kompos Takakura oleh Yui-Tool.

これは、ボランティアのトゥリスナがデザインしたもので、私とボランティアのパティが監修しました。

製作に約3か月かかりました。

トゥリスナには、マングローブ林環境教育プログラムの中の「デトリタスってなんだ?」絵本のデザインもしてもらいました。

     

環境教育というのは、難しい一次情報をかみ砕いて誰にでもわかるような表現で2次情報に変える、という作業の繰り返しなのかもしれません。

私たちの目的をもう一度書きます。

プログラム参加者の意識を変えること。日常生活の中で環境に負荷を与えない暮らしについて考え、行動を起こす人を育てること。

そのために難しい一次情報を、やさしい2次情報に変えて、参加者に届けること。そのひとつが、ツール開発&ツールづくりです。

(山)

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