ユーチの気まぐれ日記

感じたこと、考えたこと、記憶に残った出来事を気まぐれに更新しています。

新たな土地でもお元気で

2008-03-29 21:54:31 | お仕事日記
来月初旬に引越しされるため、今日で最後の利用となる利用者様がいました。
引っ越す先は隣の市だから区域内だし送迎も出来ない距離じゃないんだけど、片道30分近くの場所になるから本人の負担も考えてでしょうね。
今月はこれで3人の方が新しい環境へ移られる為に利用終了となり、少し寂しくなります。

Nさんは穏やかな優しい物腰の男性。
笑顔が素敵で、話口調がとってもあったかくって、分け隔てなく皆さんと関わってくださる。
そして利用者様、職員、分け隔てなく周りの方への心遣いができる素敵な方・・・。
なかなかいない存在ですよね。

今日は最後の日ということで何をしたいか伺うと「散歩がしたい」とのご希望がありました。
そこで午後は外へ花見がてら季節を感じるお散歩へ。
本当は近くのお寺と小学校の桜を見に行きたかったんだけど、風が強くなってきて途中で引き返すことになってしまいました。
残念そうな顔からは本当は行きたかったんだろうなというのが痛いほど分かるんだけど、「寒いもんな。風邪を引いたりしたら大変だから戻ろう」と優しく周りの方に声をかけられすっと施設のほうへ歩みを向ける。
周りの方にも「大丈夫か?」など声をかけ気遣ってくださり・・・嬉しい限りです。

散歩で桜を見に行けなくて残念だったねと話しつつ、その足で施設の中庭の桜を見に行きました。
ちょっと寂しそうだった顔が少し明るくなったので良かったです。
「こりゃいいわ」と話されピンク色の桜を見上げられる。
ポーズを取ってもらい記念写真を写しました(もちろん帰りまでにプリンターで印刷してお土産に)。

しっかりされている方でよく分かっている方だから何だか余計に寂しい。
ご本人も今日でここに来るのが最後だということをよく分かっていて、持って来ていたお金で職員にジュースを買ってあげたいと話されたりもした。
さすがにそういうわけにはいかないので、「気持ちだけで十分」とそれはしまってもらう。
散歩の後、デイルームにもどると思い切ったように皆に向かい、「わたくし事ですが、今日で卒業します」とご自分から挨拶をされた。
周りの利用者様からも「そうなの。さみしいじゃないの」という声があがる。

帰りの送迎でその方に同乗することができた。
玄関まで見送り「元気でね」と声をかけると、穏やかな表情でこちらを見て「元気でね」と声をかけてくれた。
最後は握手をしてお別れ、もうこれで最後かもしれないけど「またどこかで会いましょうね」と声をかけると「またね」といってくれました。
最後まで、職員にまで気遣いを見せてくださって、本当にありがとうございます。
引っ越され、新しい土地に移ってもお元気でお過ごしくださいね。