ハイカーホリックの介護日記~機能訓練指導員の一日~
体の衰えは筋肉の衰えです。筋肉を復活させる事に全力を尽くします。
打倒サルコペニア。まずはウェブで!
 



「Monthly Index 2007年3月」(3月31日)
「がんばれ市民団体」(3月31日)
「桂木山、その2」(3月30日)
「桂木山、その1」(3月29日)
「あん摩、マッサージ、指圧は微妙に違います」(3月28日)
「アマナとキバナノアマナ」(3月27日)
「コスミレ」(3月26日)
「センボンヤリ、もう咲きました」(3月25日)
「オキナグサ、もうすぐ咲きます」(3月24日)
「タミフル使用中止」(3月23日)
「突き指した時に指を引っ張ってはいけません」(3月22日)
「温湿布は体を温めてはくれません、実験編」(3月21日)
「温湿布は体を温めてはくれません、理論編」(3月20日)
「赤ちゃんは寒いんだって!、その2」(3月19日)
「赤ちゃんは寒いんだって!、その1」(3月18日)
「ちくわパン」(3月17日)
「経小屋山、再び」(3月16日)
「複雑骨折とは骨がバラバラになることではありません」(3月15日)
「厚労省タミフル研究班教授の講座に販売元800万寄付」(3月14日)
「キバナノアマナ」(3月13日)
「セツブンソウ」(3月12日)
「防府市立・向島小学校の寒桜」(3月11日)
「アズマイチゲ」(3月10日)
「ユキワリイチゲ、その3」(3月9日)
「ユキワリイチゲ、その2」(3月8日)
「ユキワリイチゲ、その1」(3月7日)
「怖くて飲めない!」(3月6日)
「ヒサカキ」(3月5日)
「大海山~勘十郎岳周回ルート、その3」(3月4日)
「大海山~勘十郎岳周回ルート、その2」(3月3日)
「大海山~勘十郎岳周回ルート、その1」(3月2日)
「安倍さんがおバカだから39プレゼント応募」(3月1日)

「カテゴリー(Category)」
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弁護士や大学教授でつくる市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪市)のメンバーが、松岡利勝農相と資金管理団体の会計責任者が、政治資金収支報告書に光熱水費を虚偽記載したとして政治資金規正法違反(収支報告書の虚偽記載など)の疑いで東京地検に告発することを決めたそうです。

告発状は、松岡農相の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」は、光熱水費が公費負担されている衆院第1議員会館にしか事務所がないのに、会計責任者は01~05年の収支報告書に、5年間で計約2880万円かかったと虚偽記載したと指摘しています。

松岡農相は05年に約507万円を計上した光熱水費の内訳について「ナントカ還元水や暖房が含まれる」などとほざいていました。こんな無茶苦茶なことが許されるはずもないのに、野党も自分のすねにキズがあるものだから追及の手もぬるくて歯がゆく思っていましたが、ようやく溜飲が下がりそうな展開になりそうです。

「何に使ったのか?」と尋ねられて「ナントカ還元水」で済まそうとする厚かましさというかずるさは許せません。これで事が済むのならば確定申告だって全て「ナントカ」で済ませてもらいたいものです。役所は数千円のお金だってむしりとるのですから、国民感情として許せるわけがありません。こんな国民感情が理解できない人には国会議員でいてほしくありません。

さらに「今どき水道水なんて飲んでいる人はいないんじゃないの」なんて、どこまで国民をバカにすれば気が済むのでしょう。そんなことを言うのならばポケットマネーで全ての国民が水道水を飲まなくて済むようにしてもらいたいものです。

政治資金規正法では、収支報告書の虚偽記載は5年以下の禁固または100万円以下の罰金になるそうですから、是非とも司法は手心を加えずに禁固5年にしてもらいたいものです。

それにしても本来はこういう仕事は野党の仕事のはずです。こういうことを一般の国民にやらせるのならば野党の存在価値って何なんでしょう。政治は一部の人間のために行われるのではありません。国民のために行われるものです。国民の目線を持たない政治家はとっとと消えてもらいたいものです。

そしてさらに安倍首相の任命責任と一連のふざけた発言を繰り返しているにもかかわらずこのバカ大臣を放置した責任は非常に重いと考えます。

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その1より続きます

★主稜線に出ました


谷筋をつめて、急坂を登りきると稜線に出ました。尖峰ですから、ここからも急坂が続きます。

★山頂直下の急階段


とくに山頂直下の階段は疲れた足にはこたえました。

★石の祠の鎮座する山頂


山頂には石の祠や鳥居があります。展望は南方向は絶景なのですが、北方向は気が邪魔をして遮られていました。

★秋吉台


秋吉台からよく見える山頂ですから、山頂から秋吉台もよく見えます。

★東・西鳳翩山


東西の鳳翩山もよく見えました。右奥の鈍頂が西で、左奥の尖峰が東です。

★スズシロソウ


帰りの道の脇ではスズシロソウが満開でした。

★タネツケバナ


春はアブラナ科がキレイです。

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桂木山(標高702m)は秋芳町の北部にある人気の山です。尖峰ですから同定がしやすく他の山に登ったときに方向を知る手がかりになります。
主な登山コースは3つあります。今回はメインコースとも呼べる白糸の滝コースから登りました。滝を見物し、それから登山の臨むのがベストだと思うのですが、滝の水量も少ないことが予想され、時間もなかったので滝の上部にあるキャンプ場まで車を乗り入れて登りました。

★秋芳町北部の地図


この秋芳町北部の山々が分水嶺になっています。日本海まではわずかな距離ですからずいぶん北寄りになっています。

★秋吉台から見た桂木山


秋吉台からは桂木山がよく見えます。山頂にちょびヒゲのような木があるのでわかりやすいのです。

★天井山から見た桂木山


北側にある天井山から見る桂木山はとても美しい三角錐です。

★白糸の滝コース登山口


コースには道標が整備されていますし、谷筋をたどるコースなので迷うことはありません。

★ホダ木の中を進みます


登山口からしばらくは林道をたどります。そしてワサビ田や作業小屋を抜けると、写真のようなしいたけのホダ木の立ち並ぶ道になります。これを抜けると本格的な登山道になります。

★サツマイナモリ


谷筋を登るので湿ったところが好きな花たちが迎えてくれました。サツマイナモリは群生していて花盛りでした。

★ユリワサビ


ユリワサビはほんの数株確認できただけでした。

★ヤマネコノメソウ


ヤマネコノメソウも花盛りでたくさん咲いていました。

その2に続きます。

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マッサージという言葉はほとんどの方が知っている言葉だと思います。体を揉んだり、さすったり、押したりと非常に気持ちの良いものです。僕なんぞは仕事柄、毎日患者さんに「マッサージしますね」なんて言ってやっています。

ところでこのマッサージを業として行うには「あん摩マッサージ指圧師免許証」というのが必要です。略して「あマ指師免許」などと呼んだりもします。「業として行う」というのは不特定多数の人に対してお金をもらって施術するということです。ですから孫がおばあちゃんの肩を揉んでおこづかいをもらうというのは「業として行う」ということにはなりません。この「あん摩マッサージ指圧師免許証」はかの大前春子さん(ドラマ「ハケンの品格」)も持っていらっしゃいました。僕ももちろん持っていますし、妻も持っていますから、ドラマでこの免許証が登場した時にはちょっと盛り上がってしまいました。大前さんの免許証は表彰状のような感じの免許証でしたが、僕の免許証は

★あん摩マッサージ指圧師免許証


と、こんな感じです。自動車免許の更新の時に交通安全協会に入会するともらえる免許証入れみたいな感じです。妻の免許証は大前さんと同じような表彰状形式です。どうしてこのように違うのかというと、僕がこの免許を取得した当時は「あマ指師免許」は都道府県知事免許でした。ですから都道府県が試験を行い、知事の名前で免許証を発行していたのです。ちなみに僕は千葉県で取得し、妻は神奈川県で取得しました。ですから都道府県で形式が違っていたのです。ところが現在では「あマ指師免許」は厚生労働大臣免許となっていますから、厚生労働省が試験を行い、厚生労働大臣の名前で免許証が発行されています。大前さんの免許にも厚生労働大臣の名前が書かれていました。現在ではみんな一律に大前さんのような表彰状形式の免許証になっていると思います。この免許を取得するためには専門学校に3年間通って、それから国家試験を受験し合格しなくてはいけません。ですから大前さんがこの免許を持つことは物理的に不可能だったと思うのですが、そこはフィクション、ヤボな事を言ってはいけませんね。

「あん摩マッサージ指圧師免許証」と長ったらしい名前の免許ですが、この中には「あん摩師」「マッサージ師」「指圧師」というみっつの資格があるように見えます。一般の人にはこの違いは理解できないでしょうし、現在ではみっつともマッサージとして取り扱われていることが多いように思います。ところがこのみっつは徒手で施術を施すということは共通していますが、微妙に違うのです。

「あん摩」は中国で体系化された手技療法です。ところが中国では推拿(すいな)といいます。どちらもその手技の主体は「揉む」なのですが微妙に違います。ですから中国由来とはいえ、日本で独自に体系化されていったのでしょう。
ドラマ「チャングムの誓い」でチャングムが死にかけた王様の体を揉みましたが、あれはあん摩の手技ではありませんでしたから推拿のように思いました。
「あん摩」という言葉、お年寄りには言う人がいますが、若い人はほとんど言いません。ところでマッサージは「マッサージに行く」と言いますが、あん摩は「あん摩をとる」と言います。これはあん摩をやっていた人たちが患者の自宅に出向いて、つまり往診で施術していた人が多かったことに由来しているように思います。

「マッサージ」の起源は古く、かのギリシャの医聖ヒポクラテスが提唱したのがはじめだと言われています。マッサージの語源はギリシャ語の「マッシー(揉む)」だとする説もあります。しかしギリシャでは普及せずに後にフランスで体系化されたものが現在のマッサージだと言われています。その手技の主体は「さする」です。
よくテレビや映画で南仏のリゾートなどで金髪の若い女性がテラスかなんかで全裸になってオイルマッサージを受けているシーンが流れたりしますが、あれがマッサージです。ですからマッサージは皮膚に直接手を触れて行うものなのです。ただしそれでは手が滑りませんからオイルやタルク(天花粉)をつけて行うのです。現在の日本ではエステなどで行われているのが本当のマッサージに近いと思います。
僕も治療院ではマッサージといいますが、手や足などは直接皮膚に行うことはあっても体幹部はほとんど行いません。

「指圧」は「指圧の心、母心、押せば命の泉湧く」の浪越徳治郎先生が体系化された手技療法ですから日本でできたものです。その手技の主体は「押す」です。
僕が専門学校に通っていた頃にはまだ浪越徳治郎先生はご存命でしたから、特別講義を受けたことがあります。浪越徳治郎先生がかのマリリン・モンローの胃痛を指圧で治したという話は有名で、生でその話を聞くことができたのです。

このようにそれぞれ由来も手技も違いますが、現在ではひっくるめてマッサージと言われることが多いようです。僕も実際にやっている基本は指圧なのですが、それぞれの良いところを取り入れて、ごちゃ混ぜでやっている状態ですからマッサージと呼んでいます。いずれにせよ気持ちの良いものですし、リラックス効果が高く、現在のようなストレス社会では張り詰めた交感神経を緩めることは病気の予防にもなりますから、もっと医療の中に積極的に取り入れるべきものだと考えます。

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早春に咲くユリ科の代表選手がアマナとキバナノアマナです。カタクリよりも早く咲きます。

★アマナ




日当たりの大好きなアマナです。午後になってようやく全開したと思ったら、3時ころにはオヤスミ体制に入ります。

★キバナノアマナ




先日もご紹介しましたキバナノアマナです。アマナほど太陽にこだわらないみたいです。アマナよりもずっと小さな花です。アマナはユリ科アマナ属、キバナノアマナはキバナノアマナ属ですから全く同じ仲間ではないのです。

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3月に入って寒い日が続きましたが着実に季節は進んでいます。去年散々悩まされたスミレの種類も増えてきました。
コスミレもコスミレらしくなってきました。ブーケのように鞠状に咲く姿は見事なスミレです。
香りの良いスミレというとニオイタチツボスミレが挙げられますが、コスミレの香りも素晴らしいです。個人的にはニオイタチツボよりはコスミレの香りのほうが好みです。

★コスミレ


ところでコスミレには側弁に毛のあるものと毛のないものとあって、毛のあるものをヒゲコスミレと呼ぶそうです。

★ヒゲコスミレ


側弁に毛があります。ただアカネスミレのようなもじゃもじゃの毛ではなく、ネコのひげのようにまばらです。だからヒゲコスミレと呼ぶのかもしれません。

★毛のないコスミレ


こちらは毛のないタイプです。側弁の毛以外は相違点はないので分ける必要があるのか疑問に感じました。

★毛のあるものとないもの


毛のあるものとないものが同じ株にありました。ますます分ける必要があるのかと思いました。


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★センボンヤリ


山焼きのあと、オキナグサとともにいち早く咲く花にセンボンヤリがありますが、センボンヤリはもう咲いていました。センボンヤリは秋の閉鎖花の様子を例えて名前が付けられています。春の花と秋の閉鎖花とではずいぶん趣が違います。その様子はこちらから見てみてください。

★ベニヤマタケ


ベニヤマタケもいち早く顔を出しますが、今年は暖かかったせいか山焼き前にすでに出ていたようで、山焼き後にローストされたものがたくさんあったそうです。

★コショウノキ


ジンチョウゲの仲間のコショウノキで、図鑑には芳香があると書かれていますが、秋吉台のものには香りがありません。

★シキミ


うちの回りでは「ハナシバ」と呼ばれているシキミです。この花も芳香があると書かれていますが、この花には香りがありませんでした。

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★山焼きのあとの秋吉台


秋吉台の山焼きは何度も延期されることが多いのですが、今年は一度延期されただけで行われました。また今年はよく焼けたらしく、昨年のような虎刈りのような焼け跡ではなく、キレイに焼けていました。

★オキナグサ


山焼きが終わり、大地はまだ茶色に見えますがいろいろな植物が芽吹いています。オキナグサはその中でも早い部類で、このように毛むくじゃらの若芽が芽吹いていました。

★オキナグサのつぼみ


こちらはもうつぼみがついていますから時間の問題です。
昨年、「オキナグサ物語」としてオキナグサの一生を綴りましたので、こちらから見てみてください。

★ヒトリシズカ


ヒトリシズカももうすぐ咲きそうです。この写真を撮った3日前には発芽していなかったそうですから、発芽してから1週間位で花が咲くのではないでしょうか。

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「ようやく」と言っていいでしょう、厚生労働省が動きました。というよりも、中外製薬との裏取引が合意に至ったのでしょうね。それが年齢を区切った使用中止という中途半端な解決策に如実に表れています。全面禁止にすると中外製薬が打撃を受けますから、裏取引している厚生労働省の官僚、あるいは天下りした元官僚も自分の身が危うくなるのでこういう灰色決着にしたのでしょう。つまり国民の命よりも企業の利益や官僚の利益の方が大切らしいです。今に始まったことではありませんが、腹が立ちますね。

年齢を区切った根拠もいまいちはっきりしませんし、今まで対策を講じなかった理由も明らかにされていません。おまけにタミフル服用と異常行動との因果関係は未だに認めていません。だったら何故使用中止にしたのでしょう。因果関係があると思ったからですよね。厚生労働省の言い訳は「因果関係ははっきりしないが、被害が拡大する恐れがあるから」ということなのでしょうが、それならば昨年からすでに問題になっているわけですから、もっと早く対策を講じるべきではなかったのかということになります。全てが辻褄があいません。ところが企業・官僚・医療関係者が自らの私腹を肥やすために癒着していると考えたら、全ての辻褄が合います。

昨日のニュースではインフルエンザに罹患する4分の3が未成年者だそうです。予防接種の料金が優遇されている高齢者の罹患率はわずかでした。だったら約4000円もかかる予防接種の料金を高校生以下は高齢者と同じにするか、財源がなければ高齢者の負担を少し重くして子供に割り振るなどの対策は講じられないのでしょうか。タミフルよりはずっと安全でしょうから議論の余地はあるはずです。高齢者の皆さんだって子供を助けるためならば理解してくださるのではないでしょうか。結局選挙権を持つ高齢者は優遇し、選挙権を持たない未成年者は冷遇されているのです。日本の将来を考えたら、どちらが大切かわかると思うのですが、将来のことは考えていないのでしょう。

何といっても女性を子供を産む機械としか考えていない人が厚生労働大臣ですから、子供は機械の歯車くらいにしか考えていないのでしょう。罪にならないように法律を作って悪さを繰り返している奴らに非常に腹が立ちます。厚生労働省には社会保険庁の不祥事をはじめとして悪いニュースばかりです。おそらく表に出ているのは氷山のほんの一角でしょうから、国民をコケにして高笑いしている奴らがたくさんいるに違いないのです。僕がこんなに腹が立つのですから、子供さんを亡くされた親御さんの心情はいかほどのものでしょう。

確かにタミフルを服用すれば熱が早く下がり症状も軽いようです。しかしそれもわずか1日か2日早いだけらしいです。タミフルに副作用がなければ服用も構わないでしょうが、効果と副作用を天秤にかければ飲むべき薬だとは思えません。患者の側も罹患してしまったら1週間くらいの時間をかけて直すくらいの心の余裕を持つべきだと思います。高熱が出たということは体が必死になって戦っている証拠ですから、長い人生の中のひとつの試練として受け止めるべきです。医療に関しても結果を早く求めすぎの傾向がどんどん強くなっているように感じます。

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これは引っ張りましたねぇ。何回もやりました。子供の頃、「野球なんかで突き指をした時には指を引っ張ったら治る」というのは定説でした。でも大ウソだったんですねぇ。おそらく未だにこのように思っていらっしゃる方はいると思います。

「突き指」というのは病名ではありません。ケガの発生機転のことです。「むち打ち」などと一緒ですね。ですから「突き指損傷」とか「むち打ち損傷」と呼ぶ方が正確です。突き指とは指の軸方向からの外力による損傷で、野球やバスケットボールなどの球技で多く発生します。多くは指の近位指節間関節(指のふたつの関節のうちの手前の関節)に発生します。ほとんどが近位指節間関節を包む側副靭帯の損傷なのですが、まれに剥離骨折を伴うこともあります。同じ突き指でも遠位指節間関節(指のふたつの関節のうちの遠いほうの関節)に発生した場合の多くはマレット・フィンガーといって骨折や腱の損傷を起こしていますので手術が必要な場合がありますから要注意です。

ここでは一般的な突き指である近位指節間関節の靭帯損傷について述べます。野球などでゴロを捕ろうとしたときに誤って指に軸方向からボールが当たったときなどに発生します。この時に指の関節を両側にある側副靭帯が瞬間的に伸ばされて起きるのがほとんどの場合の突き指です。この場合の症状はまず指を曲げようとすると痛みますから、手を握ることができなくなります。そしてしばらくすると指の関節の手のひら側のしわの部分が内出血で紫色になってきます。靭帯が伸びてしまっている状態ですから指を引っ張ってしまうとさらにその靭帯は伸びてしまいます。ですから指を引っ張ってはいけないのです。伸びてしまった靭帯は自分の力ではなかなか縮まってくれませんから、靭帯が縮まるような角度でしばらく固定する必要があります。

それでは何故指を引っ張るのが定説になってしまったのかを考えてみました。おそらく指の関節の脱臼や、指の骨の骨幹部の骨折の場合には指を牽引して(引っ張って)整復しますから、この行為を見ていた人が指を怪我した場合には引っ張ればいいんだと思い込み、それが口コミで広まったのではないかと考えます。そして指を引っ張るとポキッと音がしたりしますからそれでさらに治るような感じがしたのではないでしょうか。突き指は指の関節の靭帯損傷=捻挫ですから、まずは安静=関節の固定が必要です。むやみに引っ張ってはいけません。

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昨日、温湿布には体を温める作用はないと書きました。そこで今日は実験をしてみました。足に冷湿布と温湿布を張り、1時間後にはがして皮膚表面の温度を測ってみました。

★冷湿布と温湿布です


向かって左側が冷湿布、右側が温湿布です。

★湿布を貼る前の温度です


湿布を貼る前の足の皮膚の表面の温度は31.1℃でした。

★湿布を貼りました


右足に冷湿布、左足に温湿布を貼りました。

★1時間後の右足


1時間後の温度は29.6℃でしたから、1.5℃下がっていました。冷湿布には温度を下げる作用がありました。

★1時間後の左足


1時間後の温度は30.0℃でしたから、1.1℃下がっていました。つまり温湿布には温める作用はないということです。

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最初に断っておきますが、ここでいう「温湿布」とは市販や病院などで処方される温感湿布のことです。普通は冷湿布は青や緑っぽい袋に、温湿布は赤っぽい袋に入っています。湿布というのは字の通り湿った布状のものを患部に当てることで、本来、温湿布とは湿ったものを温めて患部に当てることをいいます。「チャングムの誓い」では幼少期のチャングムが「腰が痛い」と言うカン・ドックの奥方の腰に温めた湿った布を当てていました。本来はあれが温湿布なのですが、現在の日本においては温湿布は病院でもらう赤っぽい袋に5枚から7枚入ったプラスター状のものを指すので、ここでも温湿布とはこのように定義させていただきます。ちなみに冷湿布は昔はうどん粉などに水を入れて練ったものをフランネルの布かなんかに塗って患部に当てていました。ですから温湿布にしても冷湿布にしても本来は現在のような消炎鎮痛剤を使用したものではなかったのですね。

この仕事をしていて患者さんから寄せられる質問の中で最も多いのが、「痛む患部を温めたほうがいいのか、冷やしたほうがいいのか」ということです。よほどの急性の炎症以外は温めたほうがよいので、冷やしたほうが良いと答えることは少ないです。僕の言う「温めたほうが良い」というのはカイロや電化製品を使って患部の温度を上げることか、あるいは腹巻きやサポーターなどを使って、温めるというよりは冷やさない努力をすることを指します。また「冷やしたほうが良い」と言う場合には氷嚢やアイスパック、あるいは冷水などで患部を冷やすことをいいます。

ところが患者さんの言う「温めたほうが良いのか、冷やしたほうが良いのか」というのは、ほとんどの場合「温湿布を貼ったほうが良いのか、冷湿布を貼ったほうが良いのか」ということです。ずいぶん違うものです。結論から言いますと「どちらでも良い」です。つまり冷湿布には患部を冷やす効果はさほどありませんし、温湿布にいたっては患部の温度は全く上がりませんから温めていることにはなりません。つまり冷湿布も温湿布も消炎鎮痛剤という薬剤の効果を期待して貼るものであって、患部の温度を操作するために貼るものではないということです。消炎鎮痛剤の効果はどちらも同じようなものなので結局質問に対する答えは「どちらでも良い」になるのです。ところがこのように答えると「ふざけている」と思われるのですね。質問に対して真剣に答えていないという人もいます。困ったものです。

それでは効果が同じ冷湿布と温湿布とでは何が違うのかといえば、簡単に言うと冷湿布にトウガラシのエキスが入っているものが温湿布だと思えばよいと思います。つまり辛いものを食べたときに口の中が熱く感じますが、あれと同じような効果を期待しているわけです。調理場などの足元が冷える場所で働く人の中には、仕事場で履く長靴の中にトウガラシを直接入れる人がいます。こうすると足先が温かくなるそうです。しもやけが治ったという人もいました。これはカプサイシンという成分の効果ですね。しかしだからといって湿布の成分に練りこんだからといって同じ効果が期待できるかどうかは疑問です。

痛い場所を温めた方がよいというのは温めることによって血行がよくなるので患部の治癒が促進されるからです。また温めるというのは気持ちが良いので副交感神経が興奮してリラックスできます。逆に寒いとか冷たいというのはどちらかというと不快に感じるものです。ですから温めたい場合には実際に患部の温度が上がるような温め方をすることをオススメいたします。

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その1より続きます。

「37.2℃の法則」というのがあります。人間の深部体温は37.2℃であり、あらゆる実験は「人間の深部体温は37.2℃である」ということを前提に行われているのです(普通、体温計で計るのは腋下温(えきかおん)といって、これよりも約1℃低いのです)。ところが現代ではこの法則は崩れてしまっています。現代人の深部体温は下がっています。しかし薬剤の効果を検証する実験などは以前のまま37.2℃であることを前提にしています。ですから例えば薬の効果でも実験どおりに発揮されるかどうかは疑問なのです。

おそらく人間のあらゆる働きも37.2℃が理想のはずです。ですからこれより下がってしまうといろんな支障が生じると考えています。それでは何故37.2℃なのか、その答えは免疫学者の安保徹先生の本に書かれていました。

地球上のあらゆる生物は地球の重力に抗(あらが)って生きています。そして重力に抗う力が少なくて済む生き物の体温は低く、重力に抗う力を多く必要とする生き物の体温は高く設定されているそうです。しかし体温も高ければいいというものではありません。高い体温を維持するためにはかなりのエネルギーが必要ですから、その観点から言えばできれば低いほうが疲れなくて済みます。それらの条件をすりあわせてできたのが個々の生き物の体温なのです。具体的には同じ哺乳類でも水中で暮らすイルカは重力に抗うことがあまりないので深部体温は35℃だそうです。逆に空を飛ぶという行為は重力にかなり逆らった行為ですから、鳥類の体温は一般的に高いそうです。鳥類の中でもニワトリは空を飛びませんから40℃、白鳥のように外敵に襲われることの少ない鳥はゆっくりと飛び立てばいいので42℃、スズメのように外敵に襲われやすい鳥はさっと飛び立たなくてはいけないので43℃だそうです。ですからスズメの深部体温が1℃下がってしまったら、すぐにタカなどの大きな鳥に襲われてしまうので死活問題なのです。

ということは人間も体温が1℃下がってしまったら大変なことになるのではないでしょうか。しかし人間界では実際に下がっている人が増えているのです。椅子に座らせると足を前に投げ出し真っ直ぐに座れない人がいます。電車の中やコンビニの前で床や地面に直接しゃがみこんでいる人たちを沢山見かけます。最初は単にお行儀が悪いのだと思っていたのですが、体温の話を読んでから重力に抗うことが困難になるほど体温が下がっているのではないかと思うようになりました。実際そういう人に限って寒いのにへそを出すような服装をしていたりします。ただしこの場合の低体温はストレス過剰による低体温ではなく、生活にメリハリがなく、ストレスのないことによって起こる低体温のようです。

いずれにせよ、衣食住という生活の基本の乱れによって体温は下がっていると考えられます。ということは生活習慣を改めれば下がっている体温は上がるということです。それでは具体的にはどうすればいいのか、衣・食・住に分けて考えてみましょう。

まず「衣」ですが、ここで述べるまでもなく、寒そうな格好をしている人が増えています。女子高生のスカートは短いですし、ジーパンのウエスト部分はへその下です。これで冷えなければウソだという格好をしています。またミュール、パンプス、ロングブーツといった足の動きが悪くなるようなものを履いています。これらはすべて冷える原因となりますが、ファッションですからなかなか止めるのは難しいので、それならば温めるものを身につけるしかありません。もっとも良いのははらまきや毛糸のパンツです。若い頃から服装には気をつけるべきですが、妊婦さんは服装には細心の注意を払うべきです。おなかから下は絶対に冷やしてはいけません。

つぎに「食」ですが、これは書き出したらキリがないので、ずばり「室温より冷たいものは口にいれない」、まずこれは実行すべきです。それから昔「秋茄子は嫁に食わすな」という諺がありました。これは意地悪な姑が「秋茄子は美味しいので嫁なんぞに食べさせてなるものか」という意味ではありません。「茄子のような夏野菜は体を冷やす作用があるので、これから跡取りを産まなくてはいけない嫁には体にさわる可能性があるので食べさせないほうがよい」という意味です。昔の人はここまで食材にこだわっていたのですが、今は無茶苦茶になっています。野菜にしても根菜類は体を温める作用があるのでオススメですが、夏野菜やレタスなどは体を冷やすので調理方法を工夫する必要があります。それから甘いものやコーヒーなどの嗜好品も避けたほうが良い食べ物です。アイスクリームなんて最悪です。アイスクリーム1個で深部体温が3℃下がると言われています。

最後に「住」ですが、これも書き出したらキリがありません。とりあえずはシャワーだけの入浴はやめて湯船に長めにつかるということを実行すると良いと思います。温めればよいのならば電気毛布に包まって寝たり、コタツに足を突っ込んで寝たら良いのではと言われます。温かいのはいいのですが、電磁波の問題があります。電磁波の問題はまだ詳しくは解明されていませんが、何らかの障害を起こす可能性があるので、特に妊婦さんは避けたほうが賢明だと考えます。ですから妊婦さんは携帯電話もポケットなどに入れずにかばんに入れて持ち歩いたほうが良いと思います。

せっかく生まれてくる新しい命ならば健やかに誕生して欲しいと思うのは親ならば当然です。ただし現代では親も少しは努力が必要なようです。胎教と言ってモーツァルトを聞かせるのもいいですが、それ以前に体を冷やさないように細心の注意を払うべきです。

※当院のホームページに「逆子(骨盤位)の治療」のページを開設いたしました。こちらからどうぞ。

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「キャッ!、動いた!」
「どうしたの?」
「今、この子が私のおなかをボコッボコッって蹴飛ばしたの」
「まあ、元気のいい証拠ね」
A子は現在妊娠8ヶ月、結婚して2年、初めての出産である。検診では母子共に順調、特に体調面でも気になるところはなかった。
新興住宅地の小春日和の昼下がり、お隣のB子と庭の塀越しにかれこれ30分ほど世間話をしていたのであった。
「最近、よくおなかを蹴飛ばすの。結構ビックリするのよねぇ」
「きっとJ男さんに似て元気一杯、きっと男の子ね」
まだ男の子が生まれてくるのか、女の子が生まれてくるのかはわからなかったが、もうすぐ生まれてくる我が子に早く会いたいと思うA子だった。

とまあ、テレビなどでもよく見かける光景です。赤ちゃんがおなかの中で動いただけでこれだけ盛り上がってしまうのがこの時期です。
ところで、「赤ちゃんがおなかを蹴飛ばす=J男さんに似て元気一杯」とお隣のB子は言いましたが、果たしてそうでしょうか。あっと、ここで問題にしているのは「J男さんに似て」という部分ではありません。生まれてくる子供(仮にQ太郎君ということにしておきましょう)はA子とJ男の愛の結晶ということは間違いないという設定です。問題はQ太郎が元気一杯だからおなかを蹴飛ばしたのかということです。
赤ちゃんはお母さんのおなかの中では羊水という液体の中で過ごしています。8ヶ月にもなれば人間の形が出来上がっていて、羊水の中で動くというのは正常なことです。ところが激しく蹴ったり、あるいはシャックリを頻繁に起こすというのは、赤ちゃんの出しているサインだと言われています。それでは何のサインかというと、

「寒い!」

というサインだったのです。つまりQ太郎に代わって代弁すると、

「母ちゃん、いつまで隣のオバさんと外で話してるんだよ。こっちは寒くて眠れないだろ、早く家の中に入って温まってくれよ」

と言っているのです。その証拠にお母さんがお風呂で湯船につかっているときの赤ちゃんの胎動というのは非常に穏やかだそうです。ということはお母さんはおなかを冷やしてはいけないのです。

自分が眠るときのことを考えてみてください。寒いと眠れないものです。そして寒いと非常に不機嫌になります。それが一日だけならば「昨夜は眠れなくて今日は寝不足」で済ませることもできますが、一週間も続けばおそらくノイローゼのような状態になるはずです。衣食住が充実している日本においては寒ければ暖かくすることは簡単ですから、そのようなノイローゼになることはないはずです。ところが胎児はそうはいきません。自分で押入れから毛布を引っ張り出してきて包まるということはできませんから、すべてはお母さん次第なのです。

先日、数人の助産師さんや看護師さんの談話が新聞に載っていました。そこでは最近、切迫早産や切迫流産で病院に担ぎ込まれる数が急増していると書かれていました。そしてその原因は「冷え」ではなかろうかとも書かれていました。この方たちの目にする妊婦の中には妊娠前と同じように肌を露出したような服装の妊婦だとか、食生活の乱れている妊婦が多いそうです。お母さんの体が冷えていれば、当然赤ちゃんのいるおなかの中も冷えているはずです。

ここからは僕の仮説ですが、切迫早産だとか流産というのは全てではないにせよ、赤ちゃんがあまりの寒さに耐えかねて、外に出たがったために起こっているのではないかと思うのです。つまり、

「こんな寒いところにいつまでもいられるものか、とっとと外に出てやる」

ということではないかと思うのです。西洋医学的な見地から言えば、噴飯ものの話かもしれません。西洋医学には「冷え」という概念はありませんから、いろいろな理由がつけられていますが、僕はこの「寒さに耐えかねて」という説が最も説得力があるように思うのです。

でもいくら西洋医学に「冷え」という概念がないとはいえ、日本人の生活の中には「冷え」という概念はしっかりと根付いています。科学的で明確な定義や基準が曖昧なために西洋医学の考え方に合わないだけなのです。だからといって無視してよい問題ではありません。実際に患者に接している助産師さんや看護師さんは「冷え」の存在を認識しているのです。患者を診ないで検査結果やレントゲン写真ばかり見ている医者に「冷え」というものがわからないだけなのです。

現在、日本の少子化問題は危機的な状況にあるといえます。妊娠する人自体も減っているのに、せっかく妊娠しても流産してしまってはますます少子化になってしまいます。何度か流産して出産を諦めざる得なくなる人もいるでしょうし、早産でつらい思いをして2人目を諦める場合もあるかもしれません。ですからせめて妊娠したのならば無事に出産までこぎつけるようにしなくてはいけないのです。そのためにはおなかを冷やしてはいけないのです。残念なことに医師にそういう指導を徹底している人は少ないように思います。

また現在の医療では不妊治療とか体外受精とか、そういう理科の実験みたいなことは一生懸命やります。残念なことに患者の側も妊娠しないと安易にそういう治療に走る人も少なくないようです。ところが妊娠できないのは生活習慣に問題がある場合も少なくないと思うのです。体が冷えるような悪しき生活習慣を全く改めずに、そういう不妊治療を受けてもダメだと思うのです。現代は普通に暮らしていても体が冷えてしまう世の中です。ですから妊娠しよう、あるいは妊娠した人はとくに「冷え」というものに対して敏感にならなくてはいけないのです。

以前出会った患者さんに不妊治療を何年も受けて妊娠できない人がいました。その人の手足はとても冷たく、食事の内容を聞いてみると、これが無茶苦茶でした。夕飯はチョコレート3枚とか、アイスクリームだけとか、とても食事とはいえない内容でした。そんな状態で不妊治療を受けてもダメだと言ったのですが、不妊治療にお金をかけることは平気でも、食生活を変えることはできないようでした。不思議な人でした。でもきっとこの人は極端な例ではないはずです。

現代では妊娠しようと思ったら妊娠できる体作りから必要のようです。赤ちゃんはお母さんのおなかの中で約290日を過ごすわけですから、赤ちゃんのベッドであるおなかは常に温かい状態でないといけないのです。先に述べたように寒いと人間は不機嫌になります。胎児とて同じはずです。胎児にとっても「寒い」ということはストレスです。ストレスにさらされ続けたらどうなるでしょう。寒い状態がずっと続けば極端な話、人格形成にも影響が出てくると思うのです。今、子供の中に低体温の子供が非常に増えています。しかし実は胎児のときからすでに低体温なのかもしれないと思うのです。

話が長くなりますので続きはまた明日にいたします。

※当院のホームページに「逆子(骨盤位)の治療」のページを開設いたしました。こちらからどうぞ。

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