スノーボードの国母選手がすごいバッシングを浴びていました。選手団の制服をだらしなく着て、それを注意され、記者会見を開いたはいいが、そこでの態度が火に油を注いだ形になって一時は出場も危ぶまれたそうです。
僕も記者会見を見ましたが、確かに「何だ、この若造」と感じました。でも最初の服装はスノーボード選手らしくと彼なりに考えてやったものかもしれないし、記者会見の態度も一方的に服装を非難されたことに対する若者の反抗だったのかもしれません。その後の大騒ぎは彼が一番驚いたかもしれません。
どうして日本人はスポーツマンに対してすごく「良い子」を求めるのでしょうか。優れたスポーツマンは絶対に人格的にも優れていなくてはいけないのでしょうか。その場を取り繕って、良い子のフリをしていれば事態は丸く収まったかもしれませんが、そんな処世術が彼に必要なのでしょうか。記者会見なんかに出ている暇があったらトレーニングのひとつでもやりたかったのかもしれません。ずっとひとつのことに夢中に取り組んできた若者をどうしてあそこまで責めるのでしょうか。
国母選手は10代の前半からプロ選手として世界を転戦してお金を稼いできたらしい。それだけでもスゴイと思います。彼にとってオリンピックは別に特別なことではなくて、いつものお金を稼いでいる大会となんら変わりは無い、そんな感じすらしました。こけてもどこかのフィギュアの選手のように涙を流すわけでもなく、サバサバと笑っていたのがとても印象的でした。
まだ21歳、「弱冠」という言葉のつく年齢です。「若気の至り」でいいじゃんと思います。彼の在籍する大学には抗議の電話が殺到したらしいが、どうしてあの程度のことで激昂するのかわかりません。あと20年もしたら彼もスノーボードの指導者として若者に「態度がなっていない」と怒っているかもしれないし、ヤンキーだった人が国会議員になっているじゃないですか。中学のときからタバコを吸っていた奴が中学校の教師で生徒指導しています。もっと長い目で見てあげましょうよ。
60歳過ぎたいいおっさんが母親から12億円の小遣いもらって脱税して、それでいて知らなかったで済ませている人が総理大臣でいるのが日本です。そんな奴よりは国母選手は立派だと思います。スキー連盟は彼の出場辞退を検討したらしいが、橋本聖子さんがそれをはねのけて出場させたらしいです。とっても賢明な判断だったと思います。帰国後に彼を処分するらしいですが、もういいじゃないかと思います。
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