「重力」とは、「物体が地面に近づいていく現象、あるいはその力の事」だそうです。重力があるからこそ、人は地面の上に居られるのでしょうが、普段はそれを意識することはあまりありません。
しかし、人類の進化の歴史とは、いかにして重力に対抗していくかだったと思うのです。その結果として今の人間の形があり、機能があるのだと思います。ですから、その機能に異常をきたした時には、重力に抗うことが難しくなるといえると思います。
加齢とともに、「重力」が生きていく上での障害になります。立ち上がるたびに「よっこいしょ」と声を出してしまうのは、重力に抗うことが苦痛になり始めている証拠だと思います。そのうちに足の力だけで立ち上がりができなくなったり、姿勢を保つことさえも苦痛になり始めます。こうなってしまうと、「重力」は生きていく上での最大のストレスになっています。
人間は2本足で立っている分、ほかの動物よりも重心が高く、重力の影響を受けやすいといえます。しかし、進化の過程で、重力に抗いながら、2本足で活動できるという能力を手に入れたのですから、できる限りその能力を維持したいものです。そうは言っても、「重力」は不変ですから、体の方を変えるしかありません。
唯一できることは、筋肉を鍛えることです。もちろん体重を減らすということも有効ですが、ここでは体重は一定と仮定します。筋肉の中でも、実際に体を動かす筋肉よりも、体を支える筋肉が重要になってきます。いわゆる「抗重力筋」という筋肉を鍛えることです。残念ながら、この「抗重力筋」は衰えていることを確認しにくい筋肉ですので、知らず知らずのうちに衰えていきます。ですから、「抗重力筋は絶対に衰えていくものだ」という前提のもとに運動をしていくべきだと思います。立ち上がる時に無意識に「よっこいしょ」と言い始めたら黄信号点灯です。
簡単な運動としては、重力に逆らうことをすればいいわけですから、階段や山を登ったり、スクワットなどがすぐにできる対策だと思います。また、普段歩くときには足を高く上げることはほとんどないと思いますが、時には足を高く上げるようにすると良いと思います。例えば、階段を一段飛ばしにするとか、ベッドの上に上がるとか、日常でできることも沢山あります。あとは継続できるかどうかなので、楽しんでやる方法を考えていけば良いと思います。
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