ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

偽りの日本経済 黒田日銀は国民に「死の行軍」をさせて自分は生き残る

2022年11月13日 | 社会・経済

借金が1200兆円越え

 

私は、日本の借金が1000兆円を越えて増え続けていること、日銀が国債の多くを買い続けていること、そして日銀が超金融緩和を継続していることに反対してきました。現在、政府は1200兆円の借金をしているが、大半は国債で、国債のおおよそ半分を日銀が所有している。借金が1000兆円だった頃に、東京オリンピック後には1200兆円になるので、日本経済の崩壊が起きると書いてきましたが、残念(幸運?)なことに何も起きていません。150円を越えようとする円安以外には。

 

日銀による超金融緩和は「死の行軍」

 

日本経済が危ういという話は今までにいろいろしてきました。

2014年03月01日の「不気味な恐ろしさを感じる「金融抑圧」」

2014年12月27日の「民主党の出番は日本が破綻した時だけ

2015年03月03日の「金融抑圧に預金封鎖、2020年問題は起きる?

2016年03月04日の「黒田五十六、インパール作戦を続ける

2017年06月19日の「リフレ派の親玉の反省と懺悔は屁にもならん

2022年06月23日の「日本は破綻する(上) 黒田日銀総裁は牟田口中将か?

2022年09月20日の「日本経済は破綻する(下)経済は自己責任

 

日銀の黒田総裁の目的は金融緩和の無意味な継続

 

2022年10月16日のNHKのサイトには「日銀 黒田総裁 “物価上昇は一時的 賃金上昇へ金融緩和継続”」という記事が載っています。要約すると

 

日銀の黒田総裁は、日本の物価上昇は賃金の上昇を伴っておらず一時的なものだとして経済を下支えするため、大規模な金融緩和を続ける姿勢を強調しました。

 

「物価は上がらないという社会の考え方を変え、賃金の上昇を伴った持続的で安定的な物価安定目標を確実に実現するには経済を下支えする必要があり、そのためにも金融緩和を継続することが適切だ」と述べた。

 

と言っています。

 

日銀の黒田総裁は、就任当初の目標、すなわち金融緩和により短期間で物価上昇を2%にすることを掲げていましたが、この目標は短期間で達成できず、ズルズルと現在まで続いています。日本に金融緩和をたきつけたアメリカの経済学者は、金融緩和で適正な物価上昇を行えると主張してきました。しかし、日本の超低金利でも物価上昇がなかなか起きないので、既に誤りを認めています。しかし黒田日銀だけが誤りを認めようとしていません。

 

ゴールポストを動かす黒田日銀

 

いつから日銀の黒田総裁は、「物価上昇は賃金の上昇を伴っておらず」という言葉を使いだしたのだろう? 多分、岸田首相が賃金上昇を言い出してからの最近では。黒田総裁が超金融緩和をやり出した頃には、言っていなかったと思う。黒田日銀は超金融緩和を続けるために、まるで新しい理屈をひねくり出したように思える。この発言には問題がある。

 

1)金融緩和だけで、「賃金の上昇を伴った持続的で安定的な物価安定目標(すなわち物価上昇)」を達成できないのは明らか。政策(政治)の役割が重要なのに、黒田日銀は「超金融緩和」だけで突撃するつもりなのか?

2)黒田日銀は、ゴールポストを動かして、目標を高くしている。「賃金の上昇を伴った・・」なんて、金融緩和を続けたいがための言い訳でしか無い。

 

黒田日銀は旧日本陸軍

 

3)約10年前の就任当初の公約が達成できない(当初は2・3年で達成できると言っていた)からと言って、陳腐化した金融緩和をいつまでもダラダラと続けるべきではない。

4)既に間違いと分かっていることを、自分のメンツと保身のために方針を変えずにいるのは、旧日本陸軍のようだ。日本国民を勝つ見込みもないのにムリヤリ突撃させて、日銀だけ生き延びて安楽な生活を送られるようとするのは、旧日本陸軍を見ているようだ。

 

黒田日銀の超金融緩和は、患者の体質を根本から強化するものでは無く、点滴で一時的に患者を元気にさせる役割しか無いのに、点滴を10年近く続けて来た。したがって、患者はだんだん弱ってきている。

 

金融緩和は企業を強くしたか?

 

黒田日銀の超金融緩和で企業は一息ついたかもしれないが、何か新しい事業が生まれたわけではなく、日本の会社は過去の遺産だけで食いつないでいる。経営者もそれが分かっているので、利益を従業員に配布せずに、自社株買いをしたりして利益を内部に溜めこんでいる。

 

日本経済を本当に強くするには、超金融緩和を止めて日本企業を厳しい環境に曝す必要がある。そうしないと、ぬるま湯につかった経営者は考えを改めようとしない。

しかしこれをやると、潰れる企業が出て来るのでやれないだろうな。

 

2022年11月13日

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿