5月中旬に京都へ帰りました。5月連休明けから7月の祇園祭の前までの一般客が少なくなる時期が修学旅行シーズンなので、学生が走っていました。人が多い。
ここは四条河原町から細い道を北西に100mほど、さらに約50m西へ行くと新京極というエアーポケットのような場所にある小さな公園です。繁華街に近いけどメインストリートから外れているので静かで、前回来た時は人がほとんどいませんでしたが、今日は人がいます。
その昔、この周囲には映画館が沢山ありましたが、今は全て業態を変えています。変わらないのはこの公園だけと言いたいところですが、昔はもっと近寄りがたい雰囲気だったので、この公園も変わったということでしょう。
この公園の東側に立つ「スーパーホテル」、ここは東宝系の封切り館でした。
道を隔てた四条通側(南側)の建物、現在は「WEGO」という衣料品店になっていますが、昔はピンク映画の上映館(名前は八千代館だったか? 近くにもう一軒あったので混同しているかも?)でした。今は建物にツタ?が絡まって良い雰囲気を演出していますが、昔は女の人の裸のペンキの看板が出ていて、ケバケバした独特の雰囲気を醸し出していました。店の中に入ると映画館の名残りがあり、その様子が「ブラタモリ」に出ていました。
四条河原町に抜ける細い道の左側、黄色い建物とその向うの黒い建物は、「美松」という名画座(封切館の次に回ってくる映画や古い名作映画を上映している映画館で入場料が安い)で、私も数々の名作をここで見ました。今は「Ninja kyoto」という名前で忍者ショーをやっているようです。(私は入ったことが無いので推測です)
北側には、かって吉本興業の劇場「京都花月」がありましたが、かなり昔に閉館し、その後建て替えられたようです。今は八坂神社の前にある祇園会館(ここも名画座だった)が「祇園花月」となっています。
この公園の西側の新京極にも何軒かの映画館がありましたが、閉館したりシネコンに変わりました。こうしてみると、われわれの若い頃も映画の衰退が言われていましたが、まだ頑張っていました、しかし、ここ10年くらいで映画館は決定的に衰退しました。上映方法のデジタル化やDVDの影響でしょうか。 そう思って京都の映画館を探すと、前衛的な映画(つまり、私が聞いたことも無いような映画という意味です)を上映する映画館はまだまだ残っていました。こういう映画はDVDで見られないからでしょうか。
などと感慨に耽るには良い公園です。ただし吸殻入れが置いてあるので、煙草の煙が漂ってくるのが難点です。
2016.06.05
「京都事情その35」を「36」に変更しました
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます