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ほぼ週二 横浜の山の中通信

人と異なる視点から見る

りんかい線はおおもて

2024年09月09日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

りんかい線とは?

 

東京の「りんかい線」はJR山手線・埼京線・池袋新宿ラインの大崎駅から新木場駅までの7駅で、ほとんどが地下です。下のGoogleマップでは、オレンジ色の線で、大崎駅から埼京線の電車が乗り入れています。「りんかい線」は東京都が91.32%、JR が2.41%、その他が残りを出資する東京臨海高速鉄道(株)が経営しています。

 

JR羽田空港アクセス線が工事中

 

現在、田町駅付近から分岐する休止中の貨物線「大汐線」(上のGoogleマップで青紫の線)を経由し、海底トンネルで羽田空港に至る「羽田空港アクセス線」の工事中で、2031年に完成予定です。これが出来ると、山手線の東側、例えば常磐線や東北線の電車が羽田空港に直接乗り入れることが出来るので、利便性が大きく向上する。

 

千葉方面からのりんかい線が羽田空港アクセス線に乗り入れ

 

JR東日本は、りんかい線から大汐線への橋渡し線(上のGoogleマップで赤線のA)の工事も着工していて、羽田空港アクセス線と同時に開通させると報道されています。

 

新木場駅(上のGoogleマップで上右端)は、東京メトロ有楽町線、JR京葉線、武蔵野線の駅もあるが、各線との直通運転は無く、乗り換えが必要です。しかし、JR京葉線とりんかい線の線路は繋がっており、技術的には直通は可能なので、直通が出来れば千葉方面から羽田空港は乗り換えなしで便利になる。しかし、JR京葉線ーりんかい線ーJR羽田空港アクセス線となると、運賃計算が難しくなるという金銭的な問題が残ると書いている記事もある。

 

大崎駅からのりんかい線と羽田空港アクセス線との接続は後回し

 

大崎駅からのりんかい線と羽田空港アクセス線の接続(上のGoogleマップで赤線のB)は後回しになっています。これが出来ると、山手線の西側(渋谷や池袋など)から羽田アクセス線に直通できるので、非常に便利になる。京急空港線や東急の蒲蒲線構想に配慮したのでしょうか。

 

都営臨海地下鉄乗り入れ

 

東京都は、臨海部の人口増加に対応するために、「都営臨海地下鉄」構想を持っている。この「都営臨海地下鉄」は東京駅付近から東京ビッグサイト付近までの7駅を予定しています。そして、東京駅方面では、秋葉原まで来ている「つくばエクスプレス」を東京駅付近まで延伸して線路を繋ぐ構想もある。

 

東京ビッグサイト方面では、「りんかい線」と接続する構想もある。「都営臨海地下鉄」沿線には車両基地を作るような土地も無いので、「りんかい線」との接続は必要と思われる。

この「都営臨海地下鉄」は2040年の開業を目指すということで、かなり先です。

 

りんかい線はおおもて

 

上記の構想全てが完成すると、「りんかい線」にはJR埼京線、羽田アクセス線、京葉線、そして「都営臨海地下鉄」や「つくばエクスプレス」の電車が直通することになり、大賑わいです。

 

2024年9月9日

 


機関車の脱線、保守車両の衝突、基本中の基本がなっていない

2024年08月14日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

貨物列車の脱線は機関車の車軸が折れていた

 

7月24日に、JR山陽線新山口駅構内で福岡貨物ターミナルから東京貨物ターミナルへ向かっていた24両編成の貨物列車の先頭の機関車が、発車直後に脱線した事故があった。電気機関車はEF210形の341号機。(東京新聞、テレビ西日本から引用)

 

EF210形は貨物用電気機関車の主力機種で、車体横に「桃太郎」と描かれているので直ぐにわかる。(全車両に描かれているかは不明)国の運輸安全委員会の調査で、機関車の一番前の車軸(両側の車輪を取り付けている軸)が折れていたことが分かった。調査員は詳しく話していないが、その発言から推測すると、車軸と車輪の接合部が破損していた?

 

デフォルメして描いています。車軸は黒い部分。

 

事故のあった日のTVでは、貨物列車の出発直後だったので、ポイントの切り替えミスが原因かも?(私もありうると思っていた)と言っていたが、機関車の車軸が折れたとはありえない! もっとも、脱線して折れたのか、折れたので脱線したのか、不明だけど、そもそも車軸が折れるなんてありえない。

 

脱線の不審な理由

  • 発車直後なので、それほど速度が出ていない
  • 341号機は数年前に製作された比較的新しい機関車
  • 車軸は脱線くらいで折れない
  • 脱線以前に、車軸が折れていたなんて、さらにありえない

 

運輸安全委員会は341号機と同時期に製造された機関車も調べるとしているが、その結果は未だ報道されていない。また、ポイントが正常に動作していたのかも報道されていない。

 

しかし、車軸が折れるなんて今までの大きな事故でも聞いたことが無い。酷い話なのは日本の劣化かな?

 

新幹線の保守車両同士の衝突

 

7月22日の深夜、東海道新幹線の豊橋駅と三河安城駅の間の上り線で、保守用の車両が走行中に、停車していた別の保守用車両に衝突し2台とも脱線しました。JR東海は、衝突した車両の運転士がブレーキ操作をしたものの何らかの原因で利かず減速できなかったと説明している。(日テレから引用)

 

保守用の車両のブレーキが利かず減速できなかった? 

 

停車していたのはマルチプルタイタンパー(枕木の下の砕石を突き固める車両)で、これに6両の砕石運搬散布車を牽引していたモーターカー(小さい機関車)が衝突した。したがって、ブレーキが利かなかったのはこのモーターカー+砕石運搬散布車です。

 

このモーターカー+砕石運搬散布車のブレーキは2系統無かったのかな? 自動車でも2系統あるように、鉄道車両にも2系統あるはずだけど? 2系統目のブレーキは効きが弱くて、減速したけど止められなかったのかな? (あるメディアには、非常ブレーキをかけたけど止まらなかったという記事が出ていた)

 

上記の文を書いた後に、予想よりも早く8月5日にJR東海が原因を発表しました。その発表と他の情報から、おおよその状況を書きます。

 

ブレーキが効かずに衝突した保守車両は、砕石運搬散布車6両の前後にモーターカーを2両と1両連結した計9両編成でした。モーターカー3両のブレーキは異常が無かった。砕石運搬散布車3両は破損が酷くてブレーキの作動を確認できなかったが、破損していない3両を確認したところ、ブレーキをかける制輪子が摩耗し、ブレーキ力が大きく低下していた。このことからすると、破損が酷い3両の制輪子も摩耗していた可能性がある。

 

この事故の最大の問題は、作業前にブレーキ力の確認をしなかったこと。作業前にブレーキ力の確認をするのは基本中の基本であるが、今回はそれを省いていた。一部の報道では、ブレーキの確認がメーカーの作業指針と異なるからと書いた記事もあるが、本当にそうなのかな? 私が思う一番の問題は、作業前にブレーキの効きを確認しなかったこと。プロとしてはありえない。

 

基本中の基本がなっていない

 

車軸が折れていたり、ブレーキの効きを確認しなかったり、基本中の基本がなっていないね。ありえないチョンボです。

 

2024年8月14日

 


リニアの開業延期の原因は静岡県の問題だけでは無い

2024年05月18日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

リニアに関する私のブログ

 

リニアは、生きているうちに完成しないと思っているので、今まで好き勝手にいろいろ書いてきた。

 

2015年7月4日のブログ「リニアは手荷物検査が必須

2015年4月21日のブログ「やっぱり心配!長大トンネル内の事故

2014年12月13日のブログ「リニアに乗っていたら地震が・・・そこはトンネル!

2013年11月20日のブログ「リニア新幹線は横浜住民に便利か?6~リニアは一私企業が作るもの?~

2013年10月7日のブログ「リニア新幹線は横浜住民に便利か?5~リニアは名古屋のために作る?~

2013年09月23日のブログ「リニア新幹線は横浜住民に便利か?3~乗換は面倒~

2013年09月20日のブログ「リニア新幹線は横浜住民に便利か?2(追補)

2013年05月22日のブログ「リニア新幹線は横浜住民に便利か?1

 

これらのブログを見てもらうと分かるように、私はリニアに懐疑的です。大昔に作った計画を無批判に実行するのには抵抗感があるし、昔のイベントの二番煎じのような計画にも懐疑的です。この二つの条件が重なると、さらに懐疑的になる。

 

例えば、私は東京オリンピックにも懐疑的でした。結局、コロナ感染症の影響もあって、所期のイメージと大きく様変わりした東京オリンピックになってしまった。コロナ感染症が無くても、所期の目的を達成したでしょうか?

 

私は大阪万博にも懐疑的ですが、どうなることやら。私は1970年の大阪万博にも行っていませんが、あれは成功だったのでしょうか? 2020年の東京オリンピックにしても、2025年の大阪万博にしても、昔のイベントの焼き直しと言うか二番煎じのようなイベントなので賛成しかねます。

 

東海道新幹線の焼き直しのような、大昔の計画に唯々諾々と従うリニア新幹線にも賛成しかねます。

 

2027年の開業が無理なのは素人でもわかる

 

最近、静岡県知事が失言で辞任したことで、「これでリニア新幹線を作る障害が無くなった」と喜んでいたり、メディアに書いていたりする人がいる。これを絶好のチャンスと思ったのか、それとも印象操作したいのか、JR東海は、リニア新幹線の開業予定を2027年から、2034年以降(明確な期限は公表していない)に延期した。

 

だいたい、今の工事の進捗で2027年の開業なんて無理なのは素人でもわかる。2027年の開業を信じていた人がいれば手を挙げて欲しい。例えばJR東海が既に発表している様に「山梨県駅と長野県飯田市の『座光寺高架橋』を新設する工事では完成が2031年になる見通し」です。

 

リニア新幹線の全体的な工期の遅れは、2024年03月28日の「週プレNEWS」の「開業は早くても10年遅れの2037年!? リニア新幹線建設の悲惨な現状!!」と言う記事(ネットで見られる)を参照。この中で、遅れている工事の例を挙げている。

 

・神奈川県相模原市に建設予定の「リニア車両基地」

工期11年の計画だが、用地買収が未完で未着工

・着工されたトンネルの工区は約68㎞

トンネル区間は約211㎞

・未着工の橋脚は600本以上

山梨県で完成した橋脚は22本

 

リニアは習熟運転に時間がかかる

 

産経新聞によると、現在の東海道新幹線のレールの敷設が終わったのは、昭和39年の開業の3カ月前。東海道新幹線では、従来技術の延長で高速運転が実現したので、習熟運転は3カ月で済んだ。リニア新幹線は従来技術の延長ではないので、習熟運転は3カ月で済むだろうか。

 

リニアの営業用列車が実際の路線を走って見ると、技術的な問題が起きないとは限らないし、その検討と対策が長引くこともある。リニアは山梨県の実験線で経験を積んでいるにしても、実際の走行距離はもっと長いし、経路もほとんどがトンネル。それに、実験線で使用している車両は実際の営業に使用する車両でもないだろうし。

 

運賃は上がる

 

試験車の中間車は、車体長が24.3mで定員60名。1列の座席が4人掛けなので、15列と今の東海道新幹線よりも、ゆったりしている。その分、リニアの運賃は高くなるはず。

 

リニアは東京・名古屋・大阪の中心部に駅があり、航空機より所要時間が短縮できそうなので、リニアの運賃は航空運賃より高額になると思う。ただしそして、航空機並みに手荷物検査をすることになる。

 

2024年5月18日

 


京津線の白昼夢

2024年05月05日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

京都と大津を結ぶ鉄道

 

京都と東隣の滋賀県大津市を結ぶ鉄道は、JRの東海道線・湖西線の他に、あまり知られていない京阪電鉄の京津線がある。

 

東海道線

 

京都駅からJR東海道線に乗ると、途中駅は山科駅しか無く、10分弱で大津駅に着く。JR大津駅は山の中腹のような場所にあり、周囲に繁華街があるわけでもなく、県庁があるだけなので、昔はガランとして寂しい場所でした。例えれば、昔のJR東海道線の神戸駅のような感じかな。今のJR大津駅周辺はマンションなどが立ち並んでいるようです。(最近、大津駅へ行ったことが無いので伝聞です)なにしろ、京都駅まで10分弱、大阪駅まで40分弱ですから。

 

湖西線

 

JR湖西線は山科駅で分岐し、トンネルで大津市北部に出るが、大津市北部に大きな繁華街は無く、大きな町も無い。有名なのは、雄琴温泉くらいかな。雄琴温泉は、男の人が喜ぶ温泉と子供の頃聞いたことがある。JR湖西線は北陸地方へ向う特急を高速で運転するために、ほとんどが高架で作られました。しかし、比良山系からの強い風が吹くことがあり、運行が中止されることがあるのは計算違いかな。

 

昔の京阪・京津線

 

昔は、2両連結の電車が地上の京阪三条駅を90度曲がって三条通に出て路面電車のように進み、旧国道1号線に沿って山を越えて山科盆地に入る。山科を過ぎると、今度は京都と大津の間の山を国道1号線に沿うように越えて、最後は広い通りの併用軌道を琵琶湖湖岸の浜大津駅まで降りて行く。

 

ただし、JRは途中駅が山科駅しか無く、10分弱で大津駅に着くけど、京津線は12または13駅に停まっていくので、30分弱の時間がかかったかな? 京都から大津に通しで乗る人は鉄道マニアか、遊覧船に乗る人くらいでしょう。京阪・浜大津駅周辺には浜大津港があり、遊覧船が発着しているので、JR大津駅周辺より賑わっていました。

 

現在の京阪・京津線

 

現在は、京阪三条駅から御陵駅までは京都市の地下鉄になったので、御陵駅から浜大津駅までの7駅が京阪電鉄の京津線になっています。そして、京津線の電車は地下鉄東西線に御陵駅から乗り入れているので、京津線は地下鉄に合わせて4両編成(1両の長さが16.5mなので、4両で66m)になっています。

現在の京津線

 

京阪・京津線の白昼夢

併用軌道に入るところ

 

浜大津へ降りていく道にある京津線併用軌道

 

京津線の見どころは、京都・大津間の山越えの区間と上栄町駅から浜大津駅までの併用軌道の区間です。併用軌道は、交通量は多くない片側1車線の道(軌道敷きを除く)を4両編成の電車が道の真ん中を下っていく。この様子が目に浮かび、実に壮観です。

 

でも現地に行ったことが無い。正確に言うと、地下鉄乗り入れをしてから、すなわち4両編成になってから、大津の併用軌道区間に行ったことが無い。しかし、この併用軌道区間を4両編成の電車が進んでいく光景が鮮明に浮かんでくるのが不思議。TVのニュースで見たのかな? 今度、4両編成の電車が併用軌道を進んでいくところに是非見に行きたいけど・・

 

2024年5月5日

 


韓国高速列車「KTX」の新型は日本タイプに変わった!書いてないけど

2024年05月02日 | 鉄道・リニア新幹線・航空機

韓国KTXに新型車両

 

2024年4月5日の朝鮮日報日本語版に、「韓国新型高速列車『KTX-青竜』 より速く広く静かに」という記事が出ている。(Yahoo!ニュースでは既に削除されていますが、朝鮮日報日本語版にはまだ掲載されています)これは韓国の高速列車KTXに新型車両が登場したというニュースです。

 

電車タイプにはメリットがある

 

韓国新幹線KTXはフランスの技術を取り入れて作ったので、車両もフランス仕様です。ということは、先頭と最後部の車両は電気機関車で、その間に客車が挟まれているという編成です。このような韓国新幹線KTXに、新型タイプの車両が加わったという記事。

 

この韓国KTXの新型タイプの車両は、従来の電気機関車が前後に付く形式ではなく、モーターを各車両に分散して配置するという、いわゆる電車タイプです。もっとあからさまに言うと、日本の新幹線のような編成にするということ。

 

このことは、2021年2月19日の「韓国新幹線は日本タイプへ」に一度書いている。

 

韓国KTXの新旧タイプと日本の新幹線の比較

 

この記事に出ているKTXの新型と従来型の比較の表に、私が日本の新幹線N700系のデータを付け加えたのが下表です。

 

・韓国KTXの新旧タイプとも、乗客の乗る車両は8両

・韓国KTXの旧型タイプの車両の長さは短かいけど、新型タイプは日本の新幹線とほぼ同じになった

・韓国KTXの車幅は新型になって増えたが、日本の新幹線よりはまだ狭い

 

(注)

この表の中に出て来るKTXの車両の「全重量」は、1編成の全重量ではなく、1両の重さ(多分、1編成の全重量を車両数で割った数)と思われる。そうすると、KTX-青竜(新型タイプ)の「約15トン」というのは日本の新幹線の35%前後の数値なので軽すぎる。数値が間違いなのか、それともアルミ材や樹脂を大幅に使用して軽量化を図ったのか? 

 

都合の悪いことは意図的に書かない

 

都合の悪いことは意図的に書かない記事や論文は良くあります。この記事でも、韓国KTXの新型タイプは日本の新幹線タイプになったとは一言も書いていない。しかし、新幹線に関することは日本人ならある程度は知っているので、このような意図は直ぐに気がつく。無駄な努力です。

 

2024年5月2日