真夏の青空を恋するように咲く、ノウゼンカズラ
年々増加する熱中症による救急搬送ニュース。今年も間違いなく、そんなニュースに触れるほど 暑かった。
8月も4回目の週末を迎えるころになると、そんな暑さも少しは緩んできたようだ、と思いたい。
そう思いたい小中学校の夏休みが終わるこの時期は、また一つみんなで力を合わせて汗を流す大仕事が予定されている。
きれいな学校環境で2学期を迎えさせたいと願う、地元住民や社会福祉協議会、民生委員・児童委員協議会などが一体となって、通学路や運動場周辺の草刈りや樹木選定など、大がかりな「学校環境整備作業」である。
昨日今日と朝早くから、流れ落ちる汗もいとわず、草刈り機・チェーンソー・のこぎり・鎌・剪定ばさみなど、自前の道具を持ち寄って精を出す。
この作業が終わったら、ようやく夏の終わりが近づいたことを知る、一種の風物詩みたいになっている。
もちろん小学校では、高学年児童と保護者は積極的参加。中学校は「学校を美しくする会」という任意団体が呼びかけて、大人だけが実施している。
学校の草刈りに限らず、夏の間の草や木の成長する早さ激しさは、自宅でも経験するとおり、実に厄介である。
そこに、我々地元で育った、地元を愛する多くの高齢者パワーが存在感を発揮する。少しは世間の役に立っていることを実感したいのだろうか。
汗みどろになって家に帰ってくると、三軒向こうの家のフェンスを伝う「ノウゼンカズラ」が目に留まった。
普段見慣れている光景なのに、何故か今日はこの花の色に気を引かれた。草刈り作業で汗を流した反動で、夏を好むこの花に焼き餅焼いたのかも。
7月から9月ごろまで、人間と違って、まるで真夏の青空に恋しているかのように、太陽に向かって鮮やかな花を咲かせている。
ちなみにノウゼンカズラの花言葉は「名声」「名誉」とある。夏に負けずに花を咲かせる生命力に敬意を表して、我が家にも植えてみようか。