今年もその季節がやってきた。
梅干し、梅酒、梅ジャム、梅ジュース、梅味噌、等々。
青い梅を原料に、焼酎・パルシート・佐藤・味噌など、あれこれ手を加え品を加えて作り上げる、我が家の保存食品の数々。
カミサンの里にある梅林も、枝打ちや剪定の労力が乏しくなったことで、5本あった大きな木を3本に減らした。
従って梅林というには少しおこがましい気がしないでもないが、木が二つあれば「はやし」という字になるので、まあ木の数はあまり気にせず、梅の木からもいできた青梅20kg近くを、あの手この手で処理をした、ということにしておこう。
今年は全国的には梅の不作が伝えられていた。我が家もそうかな、と少し気がかりではあったが意外に豊作のうちであった。
たった3本の古木ではあるが、やはり手入れによる実成り効果は大きい。下草刈り、枝打ち、剪定など、時期を分けてそれぞれに汗を流す。肥しだって入れる。生き物は正直である。加えた手の数、畑を踏む足音の数で成長が変わるという。
確かに、梅の実の数という点ではやや少なかったかな。でもその分一つひとつの大きさが、例年より出来が良かった。
30kgは優に収穫できた。そのうちの10kg近くは青梅外交の大役を果たす。ブルーベリーに化けたり、季節の野菜に化けることもある。それでも、残った20kgを処理するのは大変である。「ウメにうなされる」と笑いながら、1年分の保存食となることを思えば、欲と二人連れ、ついついがまんして精を出す山の神。いつまで続くんじゃろう。
実家のジジババが何十年か前に植えて育ててきた梅の木。
年に何度か手を加えられる気力体力が残っている間は、やはり大切に守り、活用するのが宿命みたいなものなのかも。
なんだかんだ言いながら、健康食品として重宝するのは誰でもない私たちなのだから、今年もやはりせっせとやるんだろうねー。