「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「朝の匂いが」

2014年09月14日 | つれづれ噺

            

夜中の割安電気代を活用するだけが目的かと思ったら、おっとどっこい、そればかりではないという。
夜寝る前に仕込み、タイマーをセットしておいたら、朝の起き掛けには、ふっくら美味しいホッカホカの食パンが出来上がっている!!『美味しく食べたいなら、いっときも早く熱いカマから出しておくれ・・・』と、パンが叫んでいるのだそうな。
こうして出来上がりと同時にパンをカマから取り出し、いち早く冷やすのが、美味しく頂くコツなのだという。

そこまでこだわっても味がそんなに変わるわけでもなかろうに・・・と、長年、おかゆに味噌汁派の吾輩はせせら笑う。
これが大きな間違い。普段「食べる人しか演じない」人間が、こういった調理人の細やかな気配りをあざけるなどとんでもない話、なのだそうな。いつまでも熱いカマに置きっぱなしにすると、表面が硬くなってふっくら感が損なわれる。生地のふんわり感も失われる・・・などなど、もっともらしい理由がいくつも並ぶ。

このパン焼き器がそれほど繊細なのか? と疑問を呈するが、「うまいものはうまい・まずいものはまずい」という結論に達するだけで、折り合いはつきそうにない。
但し、目覚めの時間に、ホワ~~ンとした、何ともいえない甘~い香りに香ばしさの混じったいい匂いが、階下から上がってくる。やがて家じゅうに広がっていき、思わず食欲が湧くのが分かる。それは、母が作る味噌汁の香りを、寝床の中で味わった遠い昔の記憶に重なっていく。

我が家のベーカリーもまんざら捨てたものではない。と、せがれ夫婦がプレゼントしてくれたパン焼き器に、敬意と感謝を贈っている。
仕込みは、粉・水・砂糖・塩・バター・スキンミルク、そして少量のイースト菌を、ほどよく調合して、スイッチONするだけで、器械が勝手にこねて、蒸して焼いて、朝には出来上がっている。
そんなお手製食パンを確かに美味しいと思うのは、あながち「食欲の秋」のせいだけではなさそうだ。ただ、これ以上食欲が出ることは厳に慎まないと、秋の健康診断を受けにくくなりそう。

たとえ美味しいお手製食パンであろうと、吾輩の朝ごはんは、おかゆに味噌汁の習慣は変えられそうにない。
どっちにしても、朝ごはんをきちんと食べて、元気に暮らすことが一番、かな。

コメント (6)
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