画像は新聞紙面から拝借
8月5日から6日に日付が変わるごろから降り始めた雨。
深夜3時ごろには「かなり降っているな・・・」という感じではあった。
明け方5時を回ったころ、テラスの波板屋根を叩く雨音に目が覚めた。「これはひどい降りだ、大ごとにならなければいいが・・・」
そんな漠然とした不安が頭をよぎる程度で、そのときはまだ大災害を予測するには至らなかった。
眠れないまま外が明るくなるのを待って、二階の窓から見下ろす畑の周辺には水が浮いているではないか。
とはいっても、夕立でも一気に降ってくればこの程度に水が浮くことはある。その程度か?と高をくくった横柄さで眺めている。
段々水かさが上がる。今は草ぼうぼうとなっている畑の表面まで水浸しになろうとしているではないか。ここで初めて厭な予感。
それでも、畑は家の敷地より50cm低くなっているので、家への浸水は心配ないが、雨の勢いは何物をも押しつぶしそうな、これまでに感じたことのない威圧感をおぼえる。
同じく二階の窓から見える国道は、車があふれて動いていない。普段のラッシュアワーとはおもむきが異なる大渋滞。
これは間違いなく、近くのどこかで道路冠水や交通止めの発生に違いないことを確信。
その時点では、土砂災害による死者の発生までは思いが至らなかった。
翌朝の新聞で、市内のあちらこちらで大災害が発生した事実を知った。
土石流が民家を押しつぶし、大型スーパーや病院が浸水による大打撃を受けた。
運動公園に行くのも、お城山にウオーキングに出かけるのも、必ず通る市街幹線道路が、クルマが浮くほどの冠水。
これほどの短時間に、これほどの大惨事を招く、ピンポイントゲリラ豪雨に遭ったのは初めてである。
気を付けようにも避けようがない自然の猛威。ジッと身を固めるしかないのだろうか。
特に何事もなかったこの身を喜ぶ前に、亡くなられた方のご冥福を祈るとともに、被災された方々の難渋に思いを寄せたい。
テレビニュースで見る、土砂災害の映像など、他人事のように考える部分があった今まで。
これからは、落雷、竜巻、地震など、いつ我が身に降りかかってもおかしくないことを、改めて肝に銘じておきたい。
身近な友人からは「前の川が氾濫しそうで、後ろの山は異様なうなりが聞こえるので、これから避難する」との連絡もあった。
これほどの緊迫感に襲われた経験を無駄にしてはならないと、何をどうするわけでもないが、気持ちだけは改まった。
その後、川の水量も増えず、辛うじて氾濫を免れたし、山崩れもなく、無事に家に戻ったとの連絡をもらってひと安心。
そんな中、早々に新潟・さいたま・東京などから、多くのお見舞いや激励を寄せて頂いた。有難かった。
お陰様で今回は、個人的には何事もなかったことを改めてご報告させて頂く次第です。