横山岳、妙理山横断に続いて秋のトレイル歩き三回目は、妙理山から大黒山であるが登りが大変で行程も長いので、標高500メートルの椿坂峠スタートで逆に進む。
ブナ林はやっと色づいてきて秋らしい装いとなり、自然余呉にふさわしい姿を見せる。
森のトレイルは快適で足取りも軽く、時折開ける展望は雄大で歓声があがる。
敦賀湾、琵琶湖、上谷山など高時川源流の山々、そして行市山。
大黒山の登りではクリの木に熊棚があちこちにあり、妙理山では道に糞が落ちていたり、先日の北尾根での遭遇といい、案内杭がかじられたりで、このあたりはクマの活動がなかなか活発なようだ。
大勢で歩くときはいいが、少人数では鈴を鳴らしながら歩いた方がいい。
朝夕の活動の活発な時間帯や、痕跡のある通り道などは特に注意が必要で、一定の距離があれば彼らから避けてくれることから出合いがしらの異常接近を避ける工夫をしたいもの。
マスコミの凶悪犯扱いにはあきれてしまうが、ともかく山に昔から棲息する生きものでありその生態をあまりに知らなさすぎることが問題を大きくしているような気がする。
さらにクリ、ドングリ、ブナの実が今年は少なく、餌を求めて里に下りてしまうその背景ももっと深刻に考える必要がある。
それは山に生きる人たちの声を無視して奥山の伐採、拡大造林を進めた時代からこの問題は繰り返し起こっていて、さらにそれを放置して不良林を大量に作ってしまったり、ナラ枯れでドングリが壊滅状態ということでさらに問題を深刻なものにしている。
奥山の自然が維持されているところではクマが下りてくることは少ない。
中央分水嶺・淀川水源の森トレイルを歩くというのは自然を楽しみながらその状態を知るという効用があり、どんどんこうした機会を利用して歩いていただいて、風評に惑わされず正しく理解したいものだ。
下りでは雨が降り始めるが、幸い本降りとなる前に無事に椿坂桂照院跡へ降り立つことができた。
次回10/30(土)は大黒山から北尾根を経て中河内まで歩きます。評判の新米を使うトレイル弁当もおすすめですから、申し込みの際にあわせてどうぞ。
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