木曜は見まわりの日で、今日は栃ノ木峠のピーク718へ。
夏例会で庄野嶺から栃ノ木峠を歩くが、後半部にエスケイプルートがなく前から気になっていたので候補となるルートの下見がてら突入。
そのルートというのはこの区間でもっとも山らしいピーク718への、地図にあるショガ谷の向かいの尾根であり、途中には送電線鉄塔がある。
尾根頭の三角点へ登り緩い尾根を登るだけだが濃密なヤブで枝払いをしながらであり、余呉はどこも楽には登らせてくれない。
ということでイノシシの立派なヌタ場へ出た時には小躍りしてしまった。
彼らが登場すると道が現われて、それに従って上の枝を軽く払いながら進めばいいからだ。
送電線鉄塔へ出て、大黒山から横山岳、下谷山の予想以上の大展望で早めのヤマメシとする。
食後は南隣の鉄塔へ巡視路を伝って行き敦賀湾から野坂岳までの絶景を見てから、ヤブ漕ぎパート2でピーク718へ。
積雪期は素晴らしい雪稜となって景色がいいのだが新緑の今はジャングル状態であり、何とかしたいが今日は午後から雨予報であり先を急ぐ。
いったん下って登り返すと751.8mの籾ヶ岳へ到着。
余呉高原スキー場の一角となっていて今日もまた三角点を探すが徒労であったものの、ここからの下谷山は雄大でいつ見ても惚れ惚れ。
いつもはここから峠下へ下るのだが、ひとり見まわりをいいことにスキー場外縁を伝って栃ノ木峠へ。
トチノキ大木が立つ誇るべき歴史街道栃ノ木峠であるが、葉の出具合が少ないのにびっくりでよく見るとかなりの部分が枯れているようだ。
淀川の源石碑、峠集落跡、水源の社、そして貴重な余呉型の兜造り民家があって往時を偲ぶことができるが、民家も無住になって久しい。
椿坂トンネルができて無理なく訪れることができるようになっただけに、淀川琵琶湖の水を飲む京阪神の人などもっと注目すべき場所だと思う。
椿坂峠の旧車道も封鎖され、椿坂側に残る旧道も草に埋もれて歴史街道も形無しであるが、この北国街道が柴田勝家は敗れはしたが北陸と安土を結ぶ最短路が日本を中世から近世へ向かわせたことはまちがいない。
こんなことも考えさせてくれる分水嶺歩きは豊かな自然を愛でるばかりか、歴史も濃密で奥が深い。
今週日曜は立派なブナ林を抜ける妙理山スルー、振ってご参加を。