数年に一度の寒気が北日本へ流れ込んできたと後で知ったが、その勢いは湖北の中央分水嶺にも及んだようで稜線へ出るとすざましい北風が吹きすさんでいた。
沓掛奥の送電戦巡視路のある尾根をそのまま登り、点標大納言とめざす三方ヶ岳の間の中央分水嶺へ出て、三方ヶ岳手前の鞍部は特に強く、引き返そうかと考えたほどだ。
南斜面の杉林へなんとか逃げ込んで、こちらからブナの木がある山頂へ立つことができて、皆の顔に笑顔が戻る。
風をよけてトレイル弁当を食べ元気になったところで、今度は尾根伝いに強風地帯を一気に駆け抜ける。
強風は衰えるどころかますます激しさを増し、向きも北寄りになり部分的から中央分水嶺尾根全体を吹き抜けるようになり、冷たい北風にさらされながら進むことになる大納言へ向うのを断念し往路を引き返すことにする。
トップラッセルをだれもがこなせる元気組であるが、安全第一であり、気分を変えて来月の横山岳をイメージして駆け降り講習会に。
バランス感覚を上げ、下りをスピーディに行えるようにすることは安全快適な雪山登山には欠かせない。
送電線鉄塔の好展望地でガスが切れるまで待ってフィヨルドのような塩津湾を見た後は、国道を避けて山裾を巻き小尾根を越えて沓掛へ戻る。
皆さんの冷静な対応と頑張りで、こうした悪条件のなかでトレイルスノーシューが楽しめたことは素晴らしいことだ。
お疲れ様でした。
次回は3/10(日)は豪雪で知られる水源の里中河内の裏山、庄野嶺から栃ノ木峠籾ヶ岳トレイルスノーシュー、味わい深いコースですのでふるってご参加を。