梅雨空をにらみながら椿坂の砕石場からの道を登る。
土砂降りになれば大変、日差しが出ても暑くてやっかいであり、曇り時々小雨というのが体力の消耗が少なく歩きやすい。
781.3三角点峰へ汗まみれで着き、まずは石標のまわりの草を刈りきれいにする。
登ると好んでこれにタッチする人が多く、地図測量から登山人生の基点としての役割まで担う大切なもの。
儀式が済んだら南東にのびる尾根を進む。
余呉川側は杉林、丹生川側はブナ林で、尾根には踏み跡が続く。
ササに埋もれた山道が多いなかで、ここは珍しくけもの道として今もよく使われているようだ。
砕石場のある谷から下谷川の流域に移ると、杉林はなくなるものの踏み跡は続く。
独標795で木立ち越しの行市山方面の展望を楽しんだ後は、妙理山への登りとなる。
最後は尾根というより急斜面という状態だが、その登り口は丹生川側に横谷があって水音が間近に聞こえてくる。
藪をかきわけて降りてみるとすぐにか細い流れに出会う。
水の生まれる場所に近いようで、冷たくておいしい水だ。
水場1分、これは貴重な発見。
元気がよみがえり、急斜面を登りきると先日通った椿坂からの西尾根上部へ出る。
ここから妙理山頂上を往復して、西尾根の道を手入れしながら下った。
先の行市山ほどではないがササユリも顔を出してくれ、疲れも吹っ飛ぶ。
大黒山から妙理山まで縦走が可能となったことで、淀川水源の森ルートの全貌がはっきりと見えてきた。
来月からの、トレイルクラブ中央分水嶺・淀川水源の森オープンワンデリングで多くの人に歩いてもらうのが楽しみだ。
トレイル歩きの楽しさを伝える側としては、7,8,9月に行う研修登山でスキルアップをはかり、万全を期したいと考えている。