フリーランス的発想のススメ

~フリー満喫講座~

キリクと魔女

2006年10月06日 | ヨーロッパ・その他
監督:ミッシェル・オスロ
音楽:ユッスー・ンドゥール
声(吹き替え):浅野温子
        神木隆之介

 コレは凄い!!ここ最近見た映画のなかでは、間違いなくナンバー・ワンです。子どもの映画の顔をした大人の映画。もう、み~んなに見てほしい!
 生まれながらに(というか生まれる前から)活発な男の子キリク。彼の村は魔女カラバに呪われていた。泉は枯れ、男たちは食われ、金品も奪われて、なすすべをなくした村。キリクは長老に聞きます。「なぜカラバは意地悪なの?」長老は答えます。「魔女だからだ」キリクはさらに聞きます。「なぜ魔女だと意地悪なの?」もう長老は答えてくれません。キリクは母親に聞きます。「なぜ魔女は意地悪なの?」母親は答えます。「魔女だけじゃなく、苦しみを与えたがる人は、どこにでもいる」キリクもうなずきます。「そうだね。必要なのは覚悟しとくってことだね」私はこの時点でやられました。どんなにマジメに、誠実に生きていても、意地悪な人はどこにでもいて、それを『恨む』のではなく『覚悟』しておくことが必要なんだと、小さなキリクは教えてくれたのです。
 物語は「なぜ魔女のカラバは意地悪なの?」と問い続けます。この『なぜ』と考えることは大切で、それは「なぜキム・ジョンイルは意地悪なの?」や「なぜテロリストは意地悪なの?」に置きかえられる気がします。(私は今までナゼ彼らが意地悪なのか、考えたことがなかった)そして、ついにキリクは『答え』を見つけます。その『答え』がまた、なんともやりきれないのです。。魔女を倒し、村を救うために1人で戦ってきたキリクは、カラバにラストこう言います。「ぼくと結婚して」―なぜキリクはカラバに求婚したのか? も~う!!!私の陳腐な表現力では伝えきれません。ぜひ見てください!(映像もスバラシイ!☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆)